本田の1トップをテスト

 …で、その日本代表。
 W杯を直前に、ジンバブエ代表と練習試合を行い本田の1トップをテストしたようです。
 しかし、本田の1トップ、韓国代表戦で見る限り、ボールの受け方の予備動作が足りず、前線で起用しても前を向く状況がなかなか作れないのではないか…とちょっと不安な面もあるようにも感じたのですが。
(そういったボールを受ける動きに課題があるから、ロシアでもボランチだったり、オシム監督もボランチの方がいいんじゃないか?なんて言っていたのでしょうか。)
 あの時は周りの動きもコンディションも良くなかったと思うので、W杯本番ではあれよりは悪くないのかもしれませんけど、どうなんでしょう…。


 ただ、一方で守備を考えるとウイングの守備能力は相手SBを抑えるために重要だと思うので、大久保、松井で行った方が安全なのかもしれない。
 現在の日本代表は引いて守る相手を崩す術が足りず、相手に先制されると厳しい状況にある…。
 そこを頑張ってチームとしてどうにか作り上げてほしかったけれど、残念ながらそれが実情なのだからカメルーン戦では早い時間に失点しないことが大切。
 そう考えると、この布陣も悪くはないのかなと。
 本田はセットプレーなどでの一発も期待できるわけだし。
(セットプレーでの得点を考えるとすれば、鈴木のようなファールゲッターがほしいところだったのかもしれませんが…。)



 けれど、コートジボワール戦を思い返すと、相手が4-1-2-3だったため日本代表は中盤の形を相手に合わせるために4-2-3-1のような布陣でスタート。
 その結果、CBから相手の「2」に縦パスが入って、そこから攻撃のリズムを作られていたように感じたので、相手CBにはなるべくFWがチェイスに行きたい。
 本田も低い位置での守備はできる選手ですけど、チェイシングの動きはまた違った要素だと思うので、その点では合わない可能性もあるのかなぁと。
 カメルーン代表も4-1-2-3が予想フォーメーションなはずですし。


 まぁ、守備ばかりを考えていてもあれなわけで、どのような形でカウンターを作るのかも重要になってくるはずです。
 そこで本田の一発にかけたいということなのでしょうね。
 それに加えて、90分間でどう戦うのかも重要ですね。
 ようするに選手交代なども含めて、色んな状況を考えていかなければいけないと。
 特にこういったグループリーグを争う場合では、総力戦になる場合が多いと思います。
 本田を活用することを考えると、途中出場で活きるタイプでもないのでしょうし、まずは本田の1トップでやってみようということなのかもしれませんね。



 …攻撃面で心配というか残念なのは、ここ3戦の強化試合でサイドからの攻撃が作れていないこと。
 このチームはサイドの崩しからニアを狙う攻撃を目指していたはずで、「ニアを狙って実際にそこから得点が生まれるの?」という疑問はずっとあったのですが、ここ数試合はそもそもサイドを崩す形が作れていない。
 これが俊輔、内田が復帰してどれだけ作れるようになるのかに期待していたのですけど、どうなんでしょう。
 今はそこまでの余裕もないのかな…と感じてしまいます。
 

 ぜひとも自分のその予想を覆して、サイドからの攻撃も作っていってほしいところです。
 サイドから攻められれば中も空く、中が空けばチャンスも広がる。
 もちろん中央からのパスワークも可能性を感じる部分はあるのですが、それを活かすためにももっと広い攻撃のバリエーションもやっていきたいところなのではないでしょうか。



 …ところで、この練習試合ではコートジボワール戦で負傷した今野が試合に出場できたようですね。
 まだまだ万全とはいえないようですが、これは非常に嬉しいニュース。
 あくまでも無理のないレベルで、復帰に向かって頑張ってほしいですね。