ジェフのパスワークか福岡のプレスか
シーズンの序盤からなかなか波に乗り切れないジェフだったが、前節愛媛にも勝利し現在6戦負けなし。
5月を無敗で乗り切り、ようやく軌道に乗り始めてきた。
中村が上げる高精度のクロスに対してケンペスがヘディングで合わせるホットラインだけでなく、その後ろから井出など2列目の選手が飛び出してくる動きが見られるようになり、攻撃に厚みが増して来ている。
また、鈴木監督が「コンパクトに守備ができている」と話しているように、プレッシングが安定したことにより全体が押し上げられており、ここまでの3試合で無失点。
課題だった守備にも徐々に改善が見られている。
一方で愛媛戦でもチャンスは多く作れていたものの、CKからの1ゴールのみ。
決定力不足が大きな課題となっている。
井出、大塚、キムなど若い選手たちが躍動し良い流れではあるものの、チームが勢いに乗るためにも決めるべきところで決める力が求められる。
そのジェフをホームで迎え撃つ福岡は、現在5勝5敗6分で16位。
前節札幌戦までの試合で2連敗を喫していた福岡は、4バックから3バックに変更し試合に臨んだ。
前からのプレスとイ・グァンソン、古賀、山口と長身3バックによって終盤まで優勢で試合を進めていたが、後半ロスタイムに札幌FWパウロンにゴールを決められ、1-1で試合は終了。
しかし、出場停止の城後と右足痛の坂田を欠いた中での引き分けとなり、プシュニク監督は「とてもいいプレーをした」と前向きなコメントを残している。
今週末の試合でも城後は出場停止となるため、攻撃ではどのような形でチャンスを作るかがカギを握るかもしれない。
また、守備においては前節のようにジェフのパスワークを、前からの積極的なプレスで止められるかどうかが見どころの1つになるのではないだろうか。
…と、ブログに変化をつけるためにも真面目なプレビューっぽいものを簡単に作ってみましたが、面白味がないですね(笑)
内容が被るところもありますが、ここからはいつも通りで。
ジェフは現在勝点24で8位。
プレーオフ圏内となる6位大分が勝点26なのであと一歩、自動昇格圏の2位松本は勝点33なのでまだまだですが、可能性はまだまだ残されています。
内容だけでなくようやく結果もついてくるようになりましたが、勝点はまだまだ物足りない。
ジェフも含めて中段チームは混戦状態で一気に落ちる可能性もありますから、気を引き締めていきたいところです。
前節愛媛戦も相手の出来が良くないという部分はあったものの、完勝といっていいのではないでしょうか。
サイドからの崩し、ケンペスの裏に井出が飛び出した形などもより"具体化"して見えましたし、守備もプレスに関しては安定してきた印象があります。
ただ、しっかりと決めるべきところは決めないといけない。
チャンスで決めきれないところが、昨年から波に乗り切れない1つの原因ではないかと思いますし、昨年終盤もそこに悩まされたという印象が非常に強いです。
またすっかりご意見番風のコメントが板についてきた山口智も、「欲を言えば真ん中にボールが来た時に縦の深みをとりたかった」と話しています。
「縦の深み」とは文字通りFWが深い位置で体を張ったり、その周りをうまく使うことで相手を押し下げ、この場合は中央の攻撃を作っていくことと考えていいと思います。
横方向にはサイドでパスを回しているときに逆サイドの選手が受ける形を取れたり、そこにサイドチェンジを有効に使えたりといったプレーが出来ていましたが、逆にサイドに人数をかけた分中央が薄い印象も受けました。
サイドを攻め込んで相手を押し下げてから高い位置を取ったボランチはボールが出るところまでは出来ていたと思うので、もう少しそこに選手がうまく絡めると中央にも攻撃の厚みが増してくるのかもしれません。
まぁ、このあたりはジェフに限らず、どのチームにおいても「全てをこなす」のは難しいところではあると思うのですが。
また、守備に関しては健太郎も話していた通り、プレスに行く時とリトリートする時の判断が出来ていて、冷静な対応が出来ていたと思います。
今後暑くなってくればプレスだけではより厳しくなるはずですから、状況に合わせてうまくプレスとリトリートを使い分けていきたいところではないかと思います。
ただ、リトリート時のポジションバランスには課題も多かったと思います。
愛媛戦の後半にも相手選手がDFラインの後ろを回ってフリーにしてしまったところがありますが、キムが中央に寄せ過ぎていただけでなく大岩のポジショニングも怪しかった。
智もキムとしっかりとコミュニケーションをとっていれば、キムがつられてしまった中央の選手に対するマークの受け渡しもうまく出来たのではないかとも思いますし、細かな連携面にも課題があるように感じます。
あとは、相変わらずカウンター時の対応が不安ですね。
対する福岡は前からの積極的なプレスと、高身長の選手を並べた守備が特徴なのではないかと思います。
身長の高い選手をならべるというのは、外国籍選手らしい発想なのかなとも。
前節ジェフと対戦した愛媛はアジリティのある小柄な選手を並べて、その分細かなポジション修正をしてきました。
前からのプレスはあまりなく引いて守る守備をしていましたから、ジェフはこの2試合で守備の発想が大きく異なる相手と対戦することになります。
攻撃ではまずはしっかりと相手のプレスを掻い潜ることが大事だと思います。
パスワークを武器にしているジェフですが、後方でのビルドアップではミスも多い。
こちらのパスワークか、相手のプレスかの勝負ということになりますね。
また前節はクロスからの攻撃である程度チャンスが作れましたが、相手は長身DFが多いですので、簡単にあげただけではチャンスにはならないかもしれない。
より一層2列目の選手の飛び出しや、うまくスピードを使った攻撃が重要になるのではないでしょうか。
当然セットプレーにおいても不利になる可能性が想定されますので、しっかりと準備をして臨まなければいけないと思います。
ジェフとしては2つの異なる守備をしてくるチームを攻略することによって、更なる自信につなげたいところ。
アウェイですからコンディションなども心配ですが、状況は良くなってきているわけですし、シーズン序盤に出遅れた分を早期に巻き返していきたいところだと思います。
次回の更新は未定…ということで(笑)
明日は朝からキプロス戦が朝8時半からキックオフ予定。
J2の試合もありますし、忙しい一日になりそうですね。