ブラジルW杯日本代表メンバー発表と本大会の注目ポイント

 ブラジルW杯本戦に向けた日本代表メンバー23人が発表になりました。
 メンバー一覧はこちら等でご確認を。
 正直まだ気持ちはそこまでW杯に行っていないのですが、各国のメンバー発表のニュースなどを見ると、間もなく始まるのだなぁといった印象をうけます。


 日本代表のメンバーに関しては、23人中、20,21人くらいはほとんど決まっていると思っていましたので、そこまで大きな注目はしていませんでした。
 残り2,3人も今まで起用されてきたメンバーの中から選ばれるだろうと。
 決して冷めているわけではなくて、ザッケローニ監督はこれまでの選手選考を見てもそういったよく言えば手堅い、悪く言えばそこまでチャレンジはしない監督だと思っていたし、それでいいと。
 逆にザッケローニ監督の性格を考えると、それをいまさら変えたほうが心配かなとすら思っていました。


 その2,3人の中に入ったのが、伊野波、青山、大久保でした。
 伊野波に関しては、塩谷と争う形だったと思うのですが、ザッケローニ監督は伊野波を高く評価していた印象もありましたので、そこまでの驚きはなく。
 青山に関しては細貝とどちらかかな…と予想していて、個人的には中盤の守備固めなども考えて細貝ではないかと思っていたのですが、青山の方でしたね。
 そうなってくるとスタメン候補は遠藤、長谷部あたりで、山口蛍は守備固めの際のクローザー的な役割なのでしょうか。
 青山も昔から好きな選手ではあるのですが、守備的な中盤の選手が少ないところがちょっと気になります。
 南アフリカW杯では阿部のアンカーが当たっただけに…。


 そして、大久保ですね。
 この枠には豊田、工藤、ハーフナー、乾が候補で、最終的にはパワープレーなども考えて、豊田が選ばれるのではないかと思っていたのですが、個人的には驚きの大久保でした。
 ザッケローニ監督は今まで招聘してこなかった理由を「それ以外の選手たちを成長させることが大切だった」と話しているそうですが、それは本当かな?といった感じで。
 それよりも大久保のJリーグでの活躍と、そのほかのアタッカー陣の不調もあって、選ばざるを得なかったというところが実際のところではないでしょうか。
 逆に言えば、大久保が自らのプレーで持って、文字通り代表の座を勝ち取ったということになります。


 今まで代表に招聘されず、いきなりのW杯メンバー入りは連携面において正直不安もあると思います。
 これまでのザッケローニ監督のチームを見てきても、新加入のメンバーが練習ではなく公式戦を通じて選手個々が連携を深めていった印象があるのですが、本番まで強化試合のチャンスはそこまでないわけですし。
 ただ、このような形で、Jリーグで結果を残してW杯メンバー入りをつかみ取ったという意味は、決して小さくないものだと思います。



 ジェフなどを1つのクラブをどっぷりとみていると、ジェフからメンバー入りがないこともあって、日本代表への興味も薄れる部分があります。
 ただ、あまりにもジェフばかりを見ているのも良くないはずで、サッカー界におけるジェフや選手たちの立ち位置を知るためにも、日本サッカーにおける代表といった1つのシンボルの動向もしっかりとチェックしていくべきではないかと私は思います。


 つい1つのものを追いかけていると周りが見えなくなりがちで、それが最終的に監督批判だとか戦犯探しにもつながる気がするのですが、しっかりと大局を見る目も忘れないようにしないと。
 オシム監督ではないですけど、世界のサッカーのトレンドを追う上でもW杯などは良い機会だと思いますし、それは日本サッカーのトレンドにもつながるのかもしれません。
 ザッケローニ監督のチームが世界相手にどのように戦って、どこが通用して、どこが足りないのか。
 南アフリカW杯でも見えてきたところがあると思うのですけど、あの成功は一回限りなのか、それとも新たなチームでもやれるのか。
 ブラジルW杯では、そのあたりを注目したいと思います。