明日は磐田と対戦 相性は良さそうな試合

 明日はゴールデンウィーク連戦の2試合目。
 ジェフはアウェイで磐田と対戦します。
 今季優勝候補の一角とされてきた磐田は現在3位。
 しかし、2位長崎とは勝点1差ですし、現状だと首位湘南が抜けていますが、これまでの優勝チームはFC東京にせよ、甲府にせよ、G大阪にせよ苦戦していた時期もありますから、まだどうなるかわかりませんね。



 ジェフと磐田と言えば、2005年に村井、茶野がジェフから磐田に移籍。
 当時ジェフは名門・磐田をライバルの1つと捉えていたところがあり、この移籍以降より一層激しい敵対関係になっていきました。
 しかし、今思えば村井、茶野の移籍もジェフの若手育成のためという側面もあったのかもしれません。


 実績ある選手がいると、どうしても若手はその選手に頼ってしまうところがあるし、出場機会に蓋をされてしまう。
 また経験ある選手はそれなりに仕事を"こなして"しまうから、選手を選ぶ監督としてもベテランを使わざるを得ないところが出来てしまう。
 現時点で仕事ができるベテランより、将来性に期待して若手を起用する…というのは、口では簡単に言えたとして実際の現場では難しいところがあるでしょう。
 何を基準として起用しているのかわからなくなるし、基準が曖昧な起用法はチーム全体の不信感につながりかねない…。
 だから、当時の祖母井GMオシム監督などは、あえて実績ある選手を放出していた面もあるのではないでしょうか。



 しかし、現在のジェフはJ2に降格してから目先の結果ばかりを追ってしまって育つべき選手も育たなくなり、実績重視の補強を続けてきたため有望な若手選手が少ない。
 かといって実力ある選手をどんどんと買える予算や体力も、もはや残っていない。
 それらツケを今の監督やTD、選手が払わなければいけないというのだから、大変ですよね。
 今でもJ2降格1年目に思いっきり投資をして、実績ある監督を呼んでおけば…と思うわけですが、それすらも当時の首脳はできず、かといって新人監督の下での若手育成方面にもシフトできなかったということになります。


 つまりJ2に降格してからの中途半端な姿勢が、今の惨状を生んでいるように思うわけで。
 昨年から斉藤TDになって「ベテランは補強しない」という話がなされたわけですから、それによってここから徐々に変われるかどうか…という段階なのかなと思います。
 例えばとして祖母井GMも就任してすぐに結果が出たかと言えばそうではないわけで、クラブの根底にかかわることですから、そう短期間で変われるものでもないのでしょう。
 その計画が順調に進むのかどうか。
 そして、周囲がそれを許すかどうかは、また別問題ということなのかもしれませんが。



 さて、昔話はこのあたりにして、明日の試合。
 磐田はシャムスカ監督が就任しましたが、思ったよりもパスサッカーを展開していて、ジェフにも似たような戦術になっていると思います
 CBからビルドアップをして、ボランチがサイドチェンジをし、サイドからクロスといった展開。
 前節PKを外してしまったものの正確なポストとヘディングの強さがある前田、縦への鋭さを持つポポ、ベテランらしくバランスを考えてプレーしている松井。
 他にも伊野波、駒野、山田とタレントは十分。


 加えてフェルジナンドという守備的ボランチを獲得するなど、派手なだけでなく非常に堅実…というか賢いチーム運営をしているように見えます。
 大分時代にもボランチに強力な外国人選手を置いて、攻守を安定させていたシャムスカ監督の方針にもあっていますし、傍から見ていても狙いのよくわかる補強ではないでしょうか。
 ただ、フェルジナンドは前節負傷したようなので、ジェフ戦に出場できるかどうかはわかりませんが。
 昨年神戸をJ1に昇格させた経験を持つポポの補強なども、J2を知っている選手質としての補強と言う意味合いもあったのかもしれませんね。



 メンバーを見ても、磐田はやはり力のあるチームだと思います。
 対してジェフは現在3試合勝ち星なし。
 当然厳しい試合が予想されます。


 ただ、相性に関しては、悪くないかもしれない。
 湘南戦も含めてここ3試合のジェフの対戦相手は、どちらかと言えばリアクション志向のサッカー。
 ジェフは降格してから毎年そのような相手に苦しむ傾向にあるわけですが、磐田はアクション型の前に出てくるチームだと思います。
 昨年もG大阪、神戸にはそれぞれ勝ち越しているわけですし、そういった面においては前向きに考えられる部分もあるんじゃないかなと。



 ただし、守備に関してはどんな相手にしてもあのままではまずいと思いますし、改善を期待したいところ。
 これに関しては選手個々の問題が大きく山口慶など怪我人も出ているので、対応が難しいところもあると思います。
 1人1人が集中力を切らさないことが、まずは大事ではないでしょうか。
 また、しっかりと自信を持って戦うことが大事になってくると思います。


 加えて、どのように戦うかも注目だと思います。
 前節のようにフラットな4-4-2で挑むのか、それとも4-5-1に戻すのか。
 ベースとなる部分としては大きく変わらないと思うのですが、"型"はやっぱり違うと思うので、どちらを選択するのか気になるところですね。
 どちらもそれぞれ良い面も悪い面もあると思いますし、基本的には厳しい戦力でうまくやりくりするしかない状況だと思います。


 その中で良い道と兆しが見えてくれば…。
 今はまず結果を出すことによって、それが良い薬になればと思います。



 明日は更新お休み。