チャレンジャーとしての気持ちを持って湘南戦へ

 J2リーグは先週末の試合を終えて、6試合を経過。
 まだまだシーズン序盤といった感じですが、その6試合全てに勝利しているのが今週末ジェフと対戦する湘南ということになります。
 現在の順位表を見てみると、湘南のみが6戦全勝で勝点18。
 続いて磐田が勝点13で、京都、長崎、栃木、札幌、福岡が勝ち点11。
 そして、ジェフは松本と並んで勝点10となっています。


 順位は9位のジェフではありますが、決してライバルから大きく引き離されているというわけでもありません。
 ただし、湘南は独走状態に入っていますし、今後地力のあるであろう磐田が成績を伸ばす可能性もあるでしょう。
 ジェフとしては今週末の試合で、湘南の勢いを少しでも止めたいところではないかと思います。


 今季の湘南に関しては開幕前から昇格争いはするだろうと思っていましたが、正直ここまで順調にいくとは思っていませんでした。
 J1に昇格した一昨年もシーズン序盤は絶好調で、あの年の湘南を思い出しますね。
 現在の湘南はやること・出来ることが明確になっており、それに合わせて選手補強なども含めたチーム作り・クラブ作りが出来ている印象です。
 しかし、一昨年そのサッカーでJ1に昇格したものの、昨年はJ1残留を逃したということもあってチーム内に迷いが生じる可能性もあるのではないか…と思っていましたが、そんなことはなかったと。
 やるべきサッカーがはっきりしていることにより、降格を経験した現在もぶれずに戦えているということなのかもしれませんね。



 湘南を迎え撃つジェフは、熊本、水戸相手に2連勝中。
 内容に関しても、軌道に乗り始めているのではないでしょうか。
 特に攻撃面において、今年のサッカーの輪郭が見えつつあるように思います。


 今年は昨年のようにSBに勢いよく前に飛び出していく選手がいないこともあってか、その分2列目に縦に仕掛けられるアタッカーを積極起用。
 そのアタッカー陣を活かすためにボランチに高い位置でのプレーを求め、ここ2試合は兵働がスタメンでボランチ起用されてパス出しのポイントになっています。
 左サイドの中村も連携面が向上してきて、他選手との絡みから良い位置を取れるようになってきました。


 また、町田もビルドアップへの参加と前への飛び出しに関して、良いバランスを見つけつつあるのではないでしょうか。
 今まではビルドアップ時は前に飛び出せず、ゴールを狙いすぎるとパスワークに参加できず…と言う部分があった印象ですが、理想を言えばどちらにも絡める選手であってほしいと思いますし。
 兵働がボランチに入ったことによって、パスワークへの負担が少なくなったことも大きいのでしょう。
 ただ、ボールを受けた後の精度に関しては、まだまだ課題がある印象ですね。


 あとは右サイドからの攻撃において、より効果的なものが作れていければ…。。
 右SHに谷澤を置くことで右からの攻撃にも期待しているのかもしれませんが、谷澤は好不調の波がある選手ですし右SBからの効果的な攻撃にも期待したいところ。
 加えて2列目の争いに、井出や山中がどう絡んでくるかにも注目ですね。



 守備においても、ここ数戦はプレスの面において改善が見られてると思います。
 しかし、プレスで先手をとれるかどうかは相手との力関係にも左右されますし、湘南戦でもうまくいくかは読めないところ。
 ここ2試合は相手の出来もあって優位に立てたわけで、それまでの試合はリトリートへの意識も高かったと思うのですが、リトリートした状況では局面での守備に甘さも感じましたからそこも課題の1つだと思います。
 またカウンターへの対応や右サイドでの守備に関しても、脆いところがあるように感じます。
 特に湘南はスピードあるカウンターと鋭いサイドアタックが武器のチームといった印象がありますから、十分警戒しなければいけません。


 湘南戦では、開幕から右CBでスタメンを務めている大岩が出場停止。
 前節竹内がベンチにも入っていなかったことを考えると、右CB第一候補はキムになるのでしょうか。
 田代の可能性も考えられるかもしれませんが、山口智とのコンビと言うことを考えれば、ハードマーカータイプのCBのほうが良いのでしょうし。
 大岩に比べると細かなプレーに関しては課題のあるキムですが、スピードやパワーなどフィジカル全般においてはキムの方が上ではないかと思います。


 カウンター対策などを考えるとキムのスピードもプラス面として期待したいところですが、オフに手術をしたという情報もあるそうでコンディションがどうか。
 また、久々の公式戦ということで、試合勘や連携面などにも不安があるかもしれません。
 キムが活躍できれば大岩とポジションを争う可能性もあると思いますし、キムをCBにして大岩を手薄な右SBに回すといった選手起用の幅が増えるかもしれません。
 まだスタメンがどうなるかはわかりませんが、誰が出場するにせようまく周りの選手がサポートしてあげたいところですね。



 ともかく、全勝中の湘南相手ですからあまり状態の良くなかった熊本、水戸とは違うレベルの相手と捉えて試合に臨みたいところではないでしょうか。
 ここ数年、上位チーム相手には良い試合をしてきたジェフ。
 精神的な部分だけでなく、相性面で「相手が前に出てくればいい試合ができる」というところもあると思うので、そこは湘南にはあてはまらないかもしれませんが、強い相手であることは変わりないですからチャレンジャーとしての気持ちを持って戦いたいところですね。
 湘南のサッカーも含めて、レベルの高い試合が見られるかどうか、楽しみです。




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