井出、佐藤祥がJ22選抜でスタメン出場

 先週末行われたJ3リーグで、ジェフからJリーグU-22選抜に選出された井出、佐藤祥がY.S.C.C.戦にスタメンで出場しました。
 佐藤祥は先月末J22選抜に追加登録されていたので、そのうち出場機会があるのかなとは思っていいたのですが、井出はJ2で出場停止となっていたので驚きです。
 昔あったサテライトリーグのようですね。


 J22選抜はあらかじめ登録メンバーが発表になっており、当初は「山中の出場機会はないかな…」と思っていたのですが、ジェフで出場停止時などの時にはJ22選抜で出場できるわけですね。
 しかし、通常移籍となれば出場停止も引き継ぐはず…と思ったのですけど、そもそも移籍ウィンドウ外でやりとりしているわけで、正式な移籍ですらないわけですね。
 発表も"移籍"ではなくあくまでも"登録"なわけで、改めてJ22選抜が特例的なチームだということがわかります。



 この試合に関しては、宇都宮徹壱氏が取材に行かれていたようです。
 ジェフのコンビに関する話もちらっと載っていますが、肝心の試合内容に関しては一切触れられていませんね。

この日のJ−22選抜には、8クラブの選手が招集されていたが、特に目立っていたのがジェフユナイテッド千葉のサポーターで、DF佐藤祥とMF井出遥也に盛んに声援を送っていた。この「保護者目線」のサポートスタイルは、なかなかに新鮮に感じられた。(スポナビ

 私は試合を見ていませんが、井出が右SH、佐藤祥が右SBだったそうで、まずまずのプレーを見せていたという話もあったり、そうでもなかったという話もあったり…(笑)
 高畠監督が気を利かせて、同サイドでプレーさせてくれたということでしょうか。
 ポジションは違えど2人のコンビはユース時代から組まれていたわけですし、プレーしやすい状況だったのではないかと思います。
 鈴木監督体制になってから積極的に大学の有名チームやクラブチームと試合を行っているのでどちらのレベルが上は正直わかりませんが、良い刺激にはなったのかもしれません。


 ちなみに、J22選抜はこちらで見比べていけばわかるように、頻繁にメンバーが入れ替わっているようで少々意外な印象もあります。
 基本的に練習は各所属クラブで行い、直前に合流して試合に挑む上にメンバーも流動的と言うことで、チームや代表という感じよりまるでセレクションのようですね。
 多くの選手にJ3で公式戦の空気を触れてもらおうということなのかもしれませんが、実際の強化という意味ではどうなんでしょう。
 U-22代表選手でクラブで出場していない選手や、U-22代表でBチームくらいの選手を中心に集めて戦っていくのだろうと勘違いしていました。



 ジェフに話を戻すと、井出が熊本戦でスタメン出場を果たすなど、今季は昨年以上に層が厚くなっている印象があります。
 層が厚くなった理由としては、昨年から今年にかけて井出、町田、大塚、キム、大岩などといった若手〜中堅選手が成長したことが挙げられるでしょう。
 また、監督を続投したことにより、チーム戦術の基本が変わっていないことも考えられると思います。
 例えば今年はここまで右CBとして大岩が頑張ってきましたが、昨年の経験があるためキムや竹内が出場してもどれだけやれるのか、計算がしやすいはずです。
 加えて、補強によって、歪だった選手層のバランスも改善されました。
 昨シーズンの前半はFW、SB不足に大きく悩まされましたが、今季はどのポジションも人数は足りている印象があります。


 層が厚くなったことによって欠場者が出ても対応しやすくなっただけでなく、ベテラン選手たちを休ませることができるようになったのではないかと思います。
 ケンペス、谷澤、兵働などが現在調子を上げられたのも、彼らの調子が上がりきらなかったようにみえる開幕前後に、他の選手たちが試合に出場して結果的に休ませることができたという面があったのではないでしょうか。
 例えば昨年のケンペスは他に純粋なCFW候補がいなかったこともあって多少無理をしても出場せざるをえなかった部分があったと思うのですが、今年は開幕時から森本もいますしね。
 怪我人が多いのが気がかりですが、今のところ上手くやりくりできているのではないでしょうか。


 また、若く走れる選手が増えたことによって、前からのプレスとショートカウンターという攻撃の形ができるようになった部分もあるのではないかと思います。
 加えて選手をやりくりすることができるようになって、コンディションが良好な選手を使えるからこそ、そういったサッカーが実現できているのではないかとも感じます。



 コンディション調整に関しては、J2に降格してから毎年のように苦しんできましたし、今年こそはその課題を少しでも改善することができればと思います。
 本当にコンディションがつらくなる夏場はまだ先ですし、それまでに若手に更なる成長を期待して、総力戦で苦手な時期を乗り越えていきたいですね。