今週末、オーストラリアGPでF1開幕!

 いよいよ今週末からF1も新シーズンがスタートということになります。
 今季は1.6リッターV5ターボエンジンやERS(エネルギー改正システム)への変化、ギアボックスの8速化、最低重量の引き揚げ、ノーズ先端の位置など、様々なレギュレーションの変更が行われています。
 また、累積で出場停止もあるペナルティポイントの導入や予選運営の修正など、競技規定も変わっていきます。


 このあたりは1つ1つ取り上げていくと凄く大変ですので、こちらこちらなどをご紹介しておきます。
 非常に大事な要素ですので、本来は見逃してはいけないところなんでしょうけどね…(笑)
 例えば燃料搭載量が減少したことで、昨年までよりマシンの燃費やドライバーによるレースコントロールが大事になるかもしれないとか。
 ERS導入によって許可されたリアブレーキの電子制御によって、リアブレーキの安定にどのような影響を与えるのか…などは、ダイレクトにレースにかかわってくるかもしれない問題ですし。
 しかし、それぞれに対してどれほどの影響が出るのかは走ってみなければわからないところもあるでしょうから、レースを見ながら学んでいきたいところでもあります。



 今季マシンは大幅なレギュレーション変更によりタイムが遅くなるのではないか、下手をすれば下位カテゴリのGP2より下回るのではないといわれていましたが、そこはやはりF1チーム。
 テスト期間中にマシンの性能を高めてきて、早くも昨年のタイムに近づいているのではないかと言われています。
 まぁ、これに関しては普段からF1を見ている方たちはさして心配しておらず、しっかりタイムを上げてくるだろうと想定していたのではないでしょうか。
 むしろF1から少し離れた層の方が気にしていた印象があります。


 結局レギュレーションを頻繁に変えるのもF1チームの開発能力が高すぎて、放っておくとタイムが速くなりすぎてレースが危険なものになる恐れがあるという側面もあるはずで。
 そういう意味では一時的にでもタイムが遅くなるのは、正解ということになるのですよね。
 そして、新レギュレーションに対していかにマシンを驚異的な速度で開発していくのか、新しいアイディアを出していくのかを見るのもF1の楽しさだと思います。



 F1ジャーナリストの今宮純氏によると、テストから予想される現在の勢力図はこのようになっているとのこと。

Aランク=メルセデス、ウイリアムズ、フォースインディア
Bランク=フェラーリマクラーレンレッドブル
Cランク=ザウバートロロッソ
Dランク=ケータハムマルシアロータス
AUTOSPORT web

 フォース・インディアロータスの位置は疑問ですが、テストのタイムや他での評判を見ると概ねこのような図式が推測されると思います。
 以前にも言ったようにエンジン開発で大きな差が出てしまい、メルセデスフェラーリルノーのエンジンユーザー順に差が広がっているようです。
 フェラーリマクラーレンなどはシーズンを盛り上げるためにも名門チームとしてもっと頑張ってほしいところですが、ここ数年を見ると厳しい可能性も。
 レッドブルは最終的に猛追を仕掛けてくるだろうといわれていますが、まずはルノーエンジンと一緒に問題をいかに改善していくかが見所です。


 メルセデスが1つ抜きに出ているという話もあり、一部では独走も噂されます。
 独走となればレース展開はつまらなくなる可能性もありますが、そこで注目なのはドライバー対決ではないかと。
 名門マクラーレンの秘蔵っ子でデビュー2年目にはチャンピオンとなったルイス・ハミルトンと、若くから期待されたものの勝利には恵まれず111戦目にしてようやく初勝利を手にしたニコ・ロズベルグ
 若い頃からライバルで、ドライビングスタイルも違う2人の対決は非常に楽しみです。


 チームメイト対決という意味では、フェラーリフェルナンド・アロンソキミ・ライコネンも注目ですね。
 現役NO.1とも言われる両ドライバーのどちらが、主導権を握るのか。
 それぞれのプライドもかけての対決となります。



 後方争いではケータハム小林可夢偉が加入。
 日本人ドライバーがF1に復帰したことになります。
 テストからトラブルの多発したルノーユーザーの中では走行距離を稼げたケータハムですが、タイムの方はなかなか伸びず。
 今年も厳しい状況が予想されます。


 可夢偉の目立った活躍はあまり期待できないかもしれませんが、オーナーのトニー・フェルナンデスはリーダーとして可夢偉に期待を寄せているようで、可夢偉としてはチーム作りも含めてチャレンジしていくことになりそうです。
 可夢偉が比較的新しいこのチームを、内部から変えることができるのか。
 そして、それが可夢偉のドライバー生命に良い影響をもたらすのか。
 来年以降についてはまだまだ読めない状況ではありますが、チーム全体を引っ張る役割を見せられるかどうかに注目したいと思います。