町田への期待と"重さ"の問題

 昨日も追記にてお伝えしたように、11日に開催予定だったサポフェスは急遽中止に。
 ジェフ公式サイトにもアップされたように、フクアリ周辺は昨日午前中一面の雪景色だったようで。
 事故などがあってはいけませんし、交通への影響も懸念された状況でしたから、開催中止は賢明な決断だったのではないかと思います。


 加えて、9日に沖縄キャンプから成田空港に戻ってきたジェフの選手たちは、雪の影響で長時間かけて帰宅することになったようですし、それに関する疲労なども心配でした。
 十分に眠れなかった選手などもいたようですから、その直後の日程となるサポフェスの延期は、結果的に良かったのかなとも思わなくもありません。
 また、開催延期ではなく中止ということになりましたが、これも今週末にはちばぎんカップがあり、開催可能な休日となると23日しかないわけですが、その日はJ2開幕の1週間前に当たることを考えれば中止となるのは妥当だと思います。
 開催を楽しみにしていたサポにとっては残念な事態となりましたが、予定されていた練習も中止になりましたし選手たちにしっかりと休む時間をあげることができたと考えたいところですね。



 さて、話はだいぶ変わりますが、千葉日報が沖縄キャンプ前に町田に関しての記事を出していましたのでご紹介したいと思います。
 毎年千葉日報は、この時期の方がジェフを積極的に取り上げてくれるような気もします…(笑)
 千葉日報サイトの右サイドバーにあるニュースランキングを見ても、それなりに中身のある(今回のように他には出ていない選手のコメントなど)ジェフのニュースを取り上げてくれれば上位にランクインしていますし、普段から需要はあると思うのですけどね…。
 それと新聞の売り上げとは、また別物ということなのでしょうか。

「課題は最後の精度やゴール」。まだ、得点はない。「自分が試合を決定づけられるようにならないと、チームは上に上がっていけないと思う」。昨季のチームは得点王に輝いたケンペス頼みが否めず「去年がベースで、何をするかとなった時に2列目の得点。アシストも好きだが、どんどん得点に意識が傾いている」と意欲を燃やす。
(中略)
鈴木監督は個人名こそ挙げなかったが「若い選手が伸びてきている。ゲームの中でリーダーシップを取れることを期待したい」と話している。(千葉日報

 記事とは少し話がそれますが、江尻コーチも羽生を意識するようにと町田本人に話していたというエピソードは割と有名ではないかと思います。
 しかし、羽生と町田を比べると町田の方が、小さく感じる印象が個人的にはあります。
 身長は羽生が167?で町田が166?と、1cmしか違わないのになんでかなぁ…と思っていたのですが、体重がだいぶ違うんですね。
 羽生が現在63?で、町田は今年1kg増えて55kg。


 ちなみに井出も171cmですが、57kgと体重が軽い分小さく見えるのでしょうか。
 羽生もプレーを研究したという元日本代表の森島は日韓W杯の時点で168?、62kgと、羽生とほぼ同じくらいの"大きさ"ということになります。
 


 個人的なイメージですが、ゴール前への飛び出しに関しては現在の町田よりジェフ当時の羽生の方が可能性を感じるところがありました。
 もしかしたらそれも、身長よりも重さの面での違いなのかもしれません。
 羽生も足元でのシュートに関しては大きく吹かすことが多く、町田の方が技術的な部分ではセンスを感じるのですが、06年は6ゴール、07年は7ゴールと結果も残しています。
 そして、同サイズの森島の得点力に関しては、いまさら説明することもないでしょう。


 得点を奪うためにはシュートの技術などだけでなく、ゴール前へ飛び込んで行く際のフィジカルコンタクトなどが重要になってくると思います。
 特に相手が引いた状況になれば接触プレーも増えるわけですから、余計に"重さ"というのは大事になってくるようにも感じます。
 そう考えていくと、町田や井出はもう少し体重を付けていったほうが良いのかもしれません。
 けれども、単純に体重をつけすぎて体が重くなってしまうと、体が重くなり動きれやスピード面においてはマイナスにもなりかねませんから、自分の身体と相談しながら練習を積み重ねていく必要があるのでしょう。



 例えばとして、F1ドライバー片山右京に関してこんな話があります。

不調の原因の一端は右京のトレーニング方法に問題があったとの話もある。右京は1994年の戦績を上回るべくシーズン前にハードなトレーニングを行ってきた。無暗に重い負荷を掛け筋力を増強する方法だった。当時の右京は「10kgを10回上げるのと100kgを一回上げるのは同じ」と考えていたらしい。体が一回り大きく見えるほどに筋肉を付けたが、引き替えに敏捷性を奪う結果となった。また筋力が増したことにより酸素の消費量が増え、走り始め早々から酸欠状態に陥り腕が上がらなくなっていたと語っている。F1ドライバーに必要なのは300km走りきる間、同じ動作を正確に繰り返す筋肉であり、筋肉の性質を考慮せずにトレーニングを行ったことは自分の首を絞める結果となった。(Wikipedia

 現在はスポーツ医学も発展していますしプロのフィジカルコーチも付いているわけですから、こんなことにはならないとは思いますが、単純に筋肉を付ければいいというわけでもないのでしょう。
 筋力面に関してはじっくりと成長させていきながら、その他の部分でも勝負をしてゴールを目指してほしいところかなと思います。
 まぁ、得点に限らずアシストも昨年はなかったと思いますから、ゴールでもアシストでもチームの得点力向上に貢献してくれればいいと思うのですが。



 また記事によると、鈴木監督は若手のリーダーシップにも期待しているとのことです。
 名前はあえて挙げなかったのではないかと思いますが、若手でリーダーを張れる選手というと町田しかいないようにも思います。
 あるいは1人1人のリーダーシップに期待したのかもしれませんが。


 町田のメンタル的な部分で何が良いのかというと、リーダー候補らしく責任感が強いだけでなく、変にプレッシャーを背負込みすぎず前向きに考えられるところがるのではないかと思います。
 ベテランも含めてジェフの選手たちはジェフユースの伝統なのかもしれませんけれども、真面目な好青年が多い分プレッシャーをそのまま受け止めて、悪い方へ悪い方へと考えてしまうところがどこかにあるような気がします。
 それが昨年の精神的な弱さというか、諦めの早さにもつながっているのかなとも思うところがあるのですが。
 町田もすごく真面目な性格だとは思うのですけれども、プレッシャーとうまく付き合うことができるというか、良い意味で"セルフコントロール"出来ている印象があります。
 だから、責任を持ってピッチ上でチームを引っ張ることを厭わないというか、怖がらず勇気を持ってプレーできているところがあるのではないでしょうか。



 町田にあって他の選手にはないところというのは、そこではないかなと思います。
 技術面だとか動きの部分や運動量などももちろん良さではあるのですけど、サッカー選手としての特長は他の選手もたくさん良いところがあるはずで。
 けれども、町田に期待したくなるのは、気持ちの面での強さではないかなと思います。
 今年のキャプテンマークは変わらないかもしれませんけれども、将来のキャプテンとしても期待したいなと個人的には思っています。


 ぜひ町田には今季活躍してもらって、他のチームも欲しがるレベルの選手になってほしいですね。
 もちろん実際移籍されては困りますけど…(笑)