2013シーズンを振り返る 大塚翔平編
議事録も発表になりましたが、今日は反省会の続きを。
正直思ったより早く議事録を出してくれたので、準備が間に合わなかったというところがあります。
全選手が終わったら、それを踏まえてフォーメーションの話をしたいなと思っています。
せっかくチームを継続するのですから、2014年チームの話をする上でも2013年チームを理解することが、前提となってくると思いますしね。
ジェフは昨年6月から7月にかけて、6連勝を記録しました。
その頃活躍したのが大塚、高橋、キムといった若手選手たちで、特に大塚は6連勝のスタートとなった徳島戦からスタメンとして起用され、チームに大きな影響を与えたと思います。
やはり昨年はトップ下が戦術的な攻撃の軸だったと思いますし(米倉は戦術外においてのアクセント)、トップ下が誰になるかによってチームカラーに変化が出る部分があったのではないでしょうか。
その大事なポジションを任された大塚ですが、ともかくボールを持った時にセンスを感じる選手ですね。
正確な足元の技術があり、良い姿勢でボールを持てて、視野も広いので、そこからのスルーパスに鋭さを感じます。
おまけに周りの一手、二手先を読んでボールを出せるので、先手を取って味方選手を走らせることができる。
遠藤、二川といった先輩がいるG大阪出身選手らしさを感じますし、ジェフにはいないタイプの選手ですね。
相手の間を取る動きもうまく、フラフラと浮遊して気配を消しておいてボールを受けたり、あえて前のスペースを空けておいてボールを受ける直前にスッと動き出してフリーになるポジショニングが出来る選手だと思います。
運動量豊富に動き回ってマークを交わす町田、技術で相手をいなそうとする谷澤など、"間を取る"といってもそれぞれ手法に違いがあるのは興味深いところではないでしょうか。
6連勝以降もスタメンで起用されていた大塚ですが、チームの低迷もあり9月から町田にスタメンの座を奪われる試合が増えていきます。
やはり1つの課題として言えるのは、運動量ではないかと思います。
もともと大塚はタイプ的にそこまで走れるタイプではないと思うのですが、8月、9月と周りの選手の運動量も落ちてしまったこともあって、その部分での課題が浮き彫りになっていきました。
また、得点を奪えなくなってしまったというのも、スタメンを外れた大きな要因ではないかと。
6連勝中は6試合で実に3ゴールを決めた大塚ですが、昨年はそれ以降は無得点。
もともとトップ下に得点力を期待していたのではないかと思うだけに、ゴールから遠ざかってしまったというのはマイナス評価だったのではないかと思います。
得点面に関しても、運動量が1つの課題だったのではないでしょうか。
大塚の場合、「中盤でボールを受けよう」という意識の時と「高い位置でプレーしてゴールを狙おう」という時の差が激しく、同じ時間帯に両立できていない印象で。
中盤で受けて叩いて、そのまま前へ飛び出す…というような一連のプレーにならず、どちらか一方になりがちなところがあるように思います。
加えてスピード感がある選手でもなく、体を張ったプレーが出来るわけでもない。
本来はFW登録の選手ですが、前線でプレーする場合もそのあたりが大きな課題になるのではないでしょうか。
今年も課題は、運動量やゴールに絡むプレーということになるのではないでしょうか。
一時的にトップ下で活躍できたことによって、スルーパスを軸としたプレースタイルのベースは見えてきたと思いますが、さらにそこからプラスアルファの仕事ができるかどうか。
トップ下には町田という強力なライバルもいるわけですから、より一層の努力が必要になってきます。
町田はサイドなどでも起用できますが、運動量豊富な町田はセンターで使ってピッチの広範囲に影響を与えていく形が理想だろうと思います。
そうなってくると、できれば大塚にはサイドでもプレーできるようになってほしいのではないかと思うのですけど、昨年何度かサイドでプレーした時はあまり上手くいかなかったですね。
技術はあるもののスピードはないし、ロングスプリントが出来るような選手でもないですから、やはり大塚も一番はトップ下なのかなぁといった印象です。
チーム全体のバランスもありますし起用法も悩ましいところではありますが、どこでプレーするにしてもプレーの幅を広げもう一皮向けて、1年間通してのレギュラーを目指してほしいところです。
大塚のようなハイセンスな選手が今以上に戦えるようになれば、チーム全体の底上げにも大きく繋がるっていくのではないでしょうか。