2013シーズンを振り返る 竹内彬編

 移籍の決定した米倉伊藤などに関しては、今季試合に出場していましたけど既に書いたのであれでお終いということで。


 竹内は36試合に出場。
 昨年は42試合全試合でフル出場を果たしていますから、そこから比べると減少していることになります。
 今季はシーズン途中からキムにポジションを奪われ、右SBなどで途中出場なども増えるなど、本人にとっては苦労したシーズンだったと思います。
 ジェフ移籍後では最も大変な1年だったのではないでしょうか。


 プレー面で言うと、今年課題として明確に出てしまったのが、ドリブルへの対応。
 相手に仕掛けられた時にズルズルと下がってしまい、バックステップの状態で相手との距離を空けてしまう。
 それによって相手の前にスペースが出来てしまって、そこからシュート・パスを出されてしまうことが多かったと思います。
 特に日程が一巡してからは意図的にそこを狙ってくるチームも多く、かなり対応に苦しんでいた印象でした。



 開幕前のオフで手術をしたという話もあったりするようで、その影響でパフォーマンスが上がってこなかった部分もあったのかもしれません。
 それが特に細かなステップなどに影響してしまっていたのかなと。
 特にシーズン序盤は山口智も竹内も低調な印象で、チームがなかなか波に乗りきれなかった原因の1つだったように思います。
 DFラインが上げられなかったのは、2人がお互いに地上戦に課題があったところが大きかったのかなと。


 それでもビルドアップにおいてはグラウンダーの鋭いパスなどで貢献していましたし、シーズン終盤に右SBで出場した試合などでは無難にこなしていたと思います。
 突然の出場や慣れないポジションでのプレーでも動じずにプレーしていましたし、試合経験を積んで良い意味での安定感が出てきているのかなとも思わなくもありません。



 しかし、次のDFリーダーとして期待したいところもあるのですけど、今季の出来ではなかなか難しいかなと。
 ドリブルへの対応という明確な課題も出てしまいましたし、縦パスや攻撃参加などは魅力を感じますが山口智のようにゲームメイクが出来るわけでもなく、そこまでのリーダーシップがあるタイプというわけでもないのだろうと思います。
 山口智が来年でもう36歳ということを考えると当然の如く世代交代を考えなければいけませんが、竹内も来年31歳とベテランの域に入って行きます。
 キム、大岩といった選手もいるわけですし、契約がどこまで残っているかはわかりませんけれども、来季違いを魅せられなければその後も難しくなってくるのではないかと思います。
 それでもキムや大岩など若手ストッパータイプのCBを活かすためには、カバーリングなどが出来る竹内などの存在は重要だと私は思いますし、その点でライバルとなる山口智の壁は高いでしょうけど、竹内の今後を考えるとぜひ乗り越えて見せてほしいところではないかと思います。