イギリスGPでタイヤ問題が勃発
5月に行われたスペインGPで多くのマシンのタイヤが持たず、4回ものピットストップを行わなければならず、ピレリタイヤに不信の目が向けられている今年のF1。
その後メルセデスの新車を使って、テスト禁止のルールがあるにもかかわらず強行し大きな問題になったことも記憶に新しいですが、イギリスGPでまたもピレリタイヤが注目の的となってしまいました。
実にレースで5回。
フリー走行も入れると6回もタイヤがバースト。
非常に危険な状況で、運営側も赤旗中止を検討したそうですが、幸いにも何とか大きな事故などはなく終了しました。
優勝はメルセデスのニコ・ロズベルグで、2位にはレッドブルのマーク・ウェバー、3位にはフェラーリのフェルナンド・アロンソで、4位にメルセデスのルイス・ハミルトン、5位にロータスのキミ・ライコネンが続きます。
チャンピオンシップリーダーのレッドブル、セバスチャン・ベッテルはギアボックストラブルで今期初リタイア。
これによりチャンピオンシップでアロンソとライコネンが若干差を縮めたことになります。
しかし、それ以上にタイヤのトラブルが大きく話題になってしまったウィークエンドでした。
ここまでバーストが多発すれば、ドライバーなどの命にも関わってきますからね。
文字通り"サバイバルレース"になってしまったというか。
FIAはピレリに原因究明を求め、7月中旬に予定されていた若手ドライバーテストも急遽タイヤテストに変えることとなりました。
メルセデスが極秘テストを行ったことに対して、一部上位チームは自分たちもテストを行うことを要求していましたが、結果的にそれが通った形になります。
しかも、メルセデスはここまでタイヤの持ちが非常に悪かったのですが、イギリスではしっかりとタイヤを持たせて走らせることが出来てしまったため、余計に極秘テストの恩恵が大きかったのではないかと思われても仕方がない状況になってしまいました。
このあたりがまた話のややこしいところですね。
ピレリタイヤには改善を求めたいところですが、タイミングの悪いことに今週末には連戦でドイツGPが行われます。
イギリスGPは横Gがきついことやダウンフォースが強かったことも影響しているかもしれませんし、ドイツではそこまでの問題は起きない可能性もあるかもしれませんけれども、どちらにせよまだまだタイヤに注目が集まりそうです。
ドイツGPに対してボイコットの話も出ているくらい深刻な状況で、基本的にどんな手を使っても相手を打ち負かすことを目標にしているあのF1関係者たちが、「今は協力すべき時」と話しているくらいですからね…(笑)