高橋峻希「今季はそれが僕の使命」

「かなり迷ったんですけど、(J1昇格プレーオフ決勝の試合会場の)国立での悔しさが今でも忘れられないことが一番の決め手でした。本当にこのままでいいのかっていう気持ちで、悔いだけが残る形で浦和に戻るのもよくないというか、選手としても成長できないかなぁと感じていたので。その悔しさを歓喜に変えないといけないというか、今季はそれが僕の使命なのかなと思います」 (J's GOAL

 6月14日と少し前の記事ですが、J's GOALのJ2日記にアップされた高橋峻希に関するレポートです。
 J2日記はあまり目立たない印象ではありますが、ちょこちょこ選手にスポットを当てた長めのレポートが出ていますね。


 また、ちょうど同日、BLOGOLAにも高橋の記事がアップされています。

高橋は出場機会を求めて浦和から期限付き移籍をしている身。それで出場できないことは「つらかった」が、「腐ってしまったらそこで終わりだと思っていた。逆にハングリー精神が出たというか、もっとやらないといけないと思うようになった。そういう時間も重要というか、考えが変わった時間でもあった」と前向きに捉えている。(BLOGOLA

 記者とのそれまでの話の流れというのもあるのでしょうけど、2つの記事を読んでいるとやっぱりまだジェフに完全には気持ちが傾いていないのかなぁと考えてしまったりして。
 浦和への思いは今でも強いのかなと。
 まぁ、クラブへの愛着などだけでなく選手構成やポジションの問題もあるはずですから、来期以降どうなるかはまだわからないとは思いますが。



 ここ数試合、大岩に代わって左SBとして出場している高橋。
 細かな動きが得意で俊敏性もありランニング時の重心が低い選手なので、相手のドリブルに粘り強く対応できることが、レギュラー獲得において大きなポイントだったと思います。
 近年はウインガーに多くの役割が求められる傾向があるため、それに対峙する形のSBも仕事が増えている印象ですが、やはりドリブルからのクロスに対してしっかりと対応できるかどうかが大事である…という基本の部分は変わらないんじゃないかなと。


 徳島戦での失点シーンに関しては前の健太郎が振り切られた時点で、2対1の不利な状況になっていたので対応が難しかったと思いますし、そこまでは相手のドリブラー鈴木達也に対してよく対応していたと思います。
 ジェフは歴史的にああいったスピードあるドリブラーが苦手なところがあるので、なおさらよく頑張っていたイメージが残りました。



 また、高橋は守備の一歩目の出足が素早く、早く厳しいチェックを相手に仕掛けられるというのも特徴だと思います。
 そのため守備範囲も広く、時には中盤の位置まで相手についていくこともあります。
 ああいった守備を見ているとボランチや中盤でも見てみたいな…と思うのですけど、高さだとか展開力などには課題があるんでしょうか。
 まぁ、現状ではSBのほうが他にいないような状況なので、他のポジションでで試しているような余裕はないとは思うのですが、将来的には中盤でも見たみたい気もしますね。


 現状だと、課題は攻め上がってからのクロスでしょうか。
 ビルドアップにはSBの位置からうまく加われているし、今は右SBの米倉が積極的に攻撃参加する形になっているので、そちらとの兼ね合いで守備バランスを取らなければいけないところもあるとは思います。
 それでもよりうまく攻撃の形が左からも作れて、右からも左からもチャンスが作れるようになれれば、相手にとっては厄介だと思うし、より効果的な攻撃の形を左ウイングの選手とともに作っていけると攻撃の幅も広がりそうですね。
 現状だと左ウイングは谷澤ですけど、谷澤ももう少し攻撃のアクセントをつけられるようになるといいのですが…。



 まだ若い選手ですし、ジェフの年齢層が高いことも考えれば、出来ればこのままジェフに残ってほしいところ。
 そのためにも良いチームの雰囲気を作って、結果も出していきたいところですね。