今週末、オーストラリアでF1GPが開幕

 F1GPも今週末いよいよオーストラリアで開幕戦を迎えます。
 今年度のレギュレーションは、大幅な変更なし。
 2014年度から1.6リッターV6ターボに代わり、ギアボックスも8速に変更するなどの変更を控えています。


 ただし、昨年見た目が悪く不評だった段差ノーズに関しては、化粧パネル(カバー)をつけることを任意で許可しています。
 これに対して「重量が重くなるためパネルを使わない」というチームと、「段差による空気の流れの乱れを考えパネルを使う」チームとに別れています。
 もともとはクラッシュ時に他車へ横からマシンが突っ込んだ際、ノーズが高いとドライバーへの危険性が高まるということでノーズの高さを抑えたために起こった昨年の段差ノーズ。
 しかし、昨年からマクラーレンはマシン全体の高さなども抑えたため、段差は出来ませんでした。
 多くのマシンが段差ノーズを使用する中でマクラーレンだけは段差なしで戦い、それでマシンでも十分なパフォーマンスを出していたことになります。
 今年も1つの変化に対して複数のアプローチが出ており、それぞれに哲学が異なる。
 この辺りがF1の1つの面白さではないでしょうか。


 今年もチャンピオンシップは、接戦になるのではないかと予想されています。
 その中でも優勝候補は、3年連続チャンピオンを果たしたレッドブルセバスチャン・ベッテル
 冬のテストではそこまでの結果を残していませんけれども、テストで三味線を弾くのはここ数年よくあることなので、なかなか基準としては難しいものがあります。
 しかし、レッドブルも昨年は苦労しましたし、ベッテルを最後まで苦しめたフェラーリフェルナンド・アロンソは、今年のマシンに去年以上の手応えを感じているようですから、今年もレベルの高い戦いを期待したいところです。


 最近は上位ドライバーの移籍が少ないですけど、マクラーレンのハミルトンはメルセデスに移籍。
 かわりにマクラーレンにはザウバーセルジオ・ペレスが昇格し、メルセデスミハエル・シューマッハーは引退となりました。
 トップドライバーの獲得によってメルセデスが変われるのか。
 上位チームには時期相応とも言われていたペレスがどこまでやれるのかにも注目です。



 残念ながらペレスのチームメイトだった小林可夢偉は今期はF1に参戦できず。
 欧州のメディアもペレスと可夢偉は大差のない成績だったにもかかわらず、1人はステップアップしてもう1人はシートを失うことへの疑問を決まり文句のように一時期使っていました。
 また、可夢偉と同様に中位から下位チームに参戦していたヘイキ・コバライネンティモ・グロックなど実績も実力もあるドライバーがF1に出場できない状況となっており、これに関しても欧州で大手スポンサーのないドライバーがシートを獲得できない現状の問題を嘆く記事がいくつも書かれていました。


 可夢偉が参戦できなかったことにより、実に10年ぶりにフル参戦する日本人ドライバーが不在のシーズンとなってしまいました。
 しかし、2003年は前年ジョーダン無限ホンダからF1に初参戦していた佐藤琢磨が、BARホンダのテストドライバーに就任。
 将来のレギュラードライバーとして期待がかかっている状況であり、実際に最終戦の日本GPではジャック・ビルヌーブに代わって出場する形となりました。
 また、トヨタもF1に参戦するなど、日本とF1の結びつきは今とは比べ物にならないほど強く、日本人ドライバーの今後へも期待が高まっている状況でした。


 それに比べると今はさみしい状況で。
 日本人ドライバーがすべてではないにせよ、やはり可夢偉の日本GPなどでの活躍などを見ると、ドライバーは重要だなぁと改めて感じた次第で。
 やはり応援するチーム、ドライバーなどを決めてそのスポーツ全体を眺めるというが、スポーツ観戦の基礎的なものではないかと思いますし、それを失うとなると日本でのF1人気というのもなかなか上がっていかないのかなと。


 まぁ、そんな感じで自分も例年ほどのF1へのモチベーションというのは期待できない部分がありますけど、楽しいシーズンを期待したいですね。
 …そういえば、10年前もF1ファンの友人と「日本人がいないとハラハラしない分精神的にはすごく楽だけど、やっぱり何か物足りないね」と話していたことを思い出しました…(笑)



 明日明後日の更新はお休み。