小林可夢偉、フェラーリ・AFコルセからWECに出場決定
以前から言われていましたが、小林可夢偉がフェラーリAFコルセからWEC(世界耐久選手権)に参戦することになりました。
2月にはAFコルセでテストドライブを果たしています。
WECとは2011年まで開催されていたILMC(インターコンチネンタル・ル・マン・カップ)を発展させたもので、ILMCにはル・マン24時間耐久レースなども組み込まれていました。
WECでもル・マンだけでなく、アメリカのセブリング、スパ・フランコルシャン、シルバーストン、富士スピードウェイなどで開催されています。
昨年はアウディ、トヨタなどが参戦、ホンダや日産もエンジンを供給してしています。
可夢偉の参戦先が決まってほっとしましたし、フェラーリという名前は嬉しくもありますが、参戦カテゴリはWECの中でもLMP1、LMP2の下のLM-GTE Proというクラスですし、そこまで大喜びするような状況ではないのかなぁとも思わなくもありません。
しかも、この発表の直前には日本の一部ジャーナリストが、フェラーリF1のサードドライバー就任が確定的であるというような報道もしていたんですよね…。
実際、交渉はしていたとしても驚きはないですけど、確定情報でもないのにああいった伝え方をしてぬか喜びさせるような報道の仕方はどうも釈然としません。
まぁ、F1ファンからすればこのタイミングでフェラーリがサードドライバーを発表するのか。
昨年から成績不振のため離脱の報道がされているフェリペ・マッサを何度も擁護していたフェラーリが、無駄なプレッシャーをかけるのかという疑問もあり、話半分で聞いていた人は多いでしょうけど、それにしてもジャーナリズムのやり方としてどうなのか。
実際にはフェラーリのサードドライバーになったところでメリットはそこまでなく、優先的に来年抜けるといわれているマッサの後釜を狙えるかもしれないだとか、情報共有の面でプラスがあるくらいなのでしょうけれどもね。
そういったメリットはフェラーリセミワークスのAFコルセからWECに出場し、フェラーリファミリーの一員になっても大きくは変わらないのかもしれないですし。
それでも、F1界から日本の要素が大きく減りつつある状況下では、名門フェラーリのサードドライバーになる大きなニュースだったと思います。
それだけにああいった不確定な情報を流して注目を浴びようというようなやり口は、どうにも納得できないなぁと個人的には思います。
ともかく可夢偉に関しては、フェラーリF1チーム入りのためにもAFコルセで頑張って結果を出して欲しいところです。
昨年も良い走りはしましたし、フェラーリはザウバーにエンジンを供給しており可夢偉のデータもあるのでしょうけど、最終的な成績ではセルジオ・ペレスに敗れてしまったわけですし、それを払拭するだけの成果をフェラーリ本部に直接見せつけてほしいですね。