ジャイールと左サイドの選択肢
今週末はJリーグの第2節が開催されます。
ジェフはアウェイゲームで熊本と対戦。
ここからいきなりアウェイ2連戦となるのですよね。
一方の熊本は開幕戦もホームで迎え、開幕からホーム2連戦となるそうです。
舞台となる熊本のホームスタジアム「熊本県民総合運動公園陸上競技場(通称KKウイング)」は命名権を売却し、今年の2月から「うまかな・よかなスタジアム」に名称変更。
売却先は山田青果卸売市場で美味果菜(うまかな)、良果菜(よかな)は野菜など商品のブランドネームだそうです。
命名権は4年間で年額2500万円ということですから、まずまず良い額がついたことになりますね。
チームの方は高木琢也監督が退任。
3年間監督を務めていましたが、年々順位が下がっていたことを考えれば、妥当な結末かなと思います。
変わって監督に就任したのは吉田靖氏。
ユース年代の日本代表監督やコーチを長らく務められてきた方ですが、クラブを率いてどのようなチームを作り上げるのか気になるところですね。
戦力の方は経営問題もあってか、武富、廣井がレンタル終了、市村が横浜FCに移籍など何人かの選手が退団しています。
基本的には現状維持という感じではあるのでしょうけど、新加入の外国人選手にも負傷者が多いようで、厳しいスタートとなっているのかなといった印象です。
元ジェフのGK佐藤慎之介も熊本に加入となりましたね。
熊本は開幕戦で鳥取と対戦。
58分に藤本主税のオーバヘッドでゴールで先制するも、65分にジェフからレンタル移籍している久保に。
88分には元ジェフの奥山にゴールを決められ、1-2で敗戦しています。
ジェフでプレーしてきた鳥取の選手たちが試合を決めたわけですから、ジェフとしても負けられないですね。
ジェフは開幕戦となった札幌戦で0-1の敗戦。
なかなかいいところを見つけるのが、難しいような試合だったように思います。
強いて考えると、怪我の影響が心配された高橋が元気にプレーできていたこと。
失点後に佐藤健太郎を左SBに、深井を左ウイングに、ジャイールを前線に起用したフォーメーションに変更しており、スクランブルで得点を奪うパターンも準備されていたことなどは、ちょっと前向きになれるポイントだったかなと思います。
結果論で言うのなら、もう少し早く動いていればともいえるのかもしれませんけど、開幕戦で0-0で進んだ試合であることを考えればかなり動きにくい状況だったと思います。
失点後の布陣は深井の代わりに交代したのは勇人で、兵働の1ボランチ気味となるまさにスクランブルな状況でしたしね。
もちろん失点していなければ采配も変わっていたわけですが、それでは大きな変化も期待できなかったかもしれませんし。
個人的に次戦で気になるのは、左サイドがどういった選択になるのか。
ちばぎんカップでは左SBに攻撃的な渡邊、右SBに守備のできるキムを置くことによってバランスを取り、右サイドで左サイドのフォローをする形をとっていました。
しかし、怪我で渡邊が負傷すると左には他に攻撃的なSBもいませんし、右SBに攻撃の期待できる高橋で固定になるのかなと思います。
そうなってくると、左SBはやはり守備重視ということになるのかなと。
左SBの経験のある高橋も、攻撃面を期待するなら左より右の方がやりやすいでしょうし。
キム以外だと、開幕戦左SBで途中起用された健太郎や、山口慶、青木良太などが可能性として考えられるのでしょうか。
左脚でボールを蹴れる選手ですし健太郎が一番見てみたいところではありますが、ジャイールの守備などを考えるとスペースを守るタイプの良太も、意外と良いのかな?とも思わなくもありません。
キムも札幌戦では明らかに初心者的なポジショニング、ボールの持ち方をしており、サイドへの開くタイミングやオーバーラップの機会などもまったく把握できていないような状況でしたので、今後よくなっていく可能性は十分あるとは思います。
ただ、それにしてもキムはCBか、CBよりの右SBでの起用の方が向いているように見えましたが。
左SBにどうしても絡んでくるのは、ジャイールの守備で、高い位置で相手がボールを持った時は守備に行きますけど、低い位置までは下がってこない感じなのかなぁと。
そういった守備の問題を考えるとFW起用のほうが良い気もしますが、攻撃を考えると前線で使うよりもスペースのあるサイドのほうが良い気がしますし、プレースタイルからしてもストライカーというよりはチャンスメイカーなのかなぁと思います。
FWにせよサイドにせよ、なかなか使いにくさを感じるわけですけど、長いシーズンを考えるとやはりジャイールを活かせる形というのは作っていきたいはずで。
他のポジションの選手がジャイールをカバーするようなシステムも、考えていかなければいけないのでしょうね。
ここまでの2試合を見るとボランチがフォローに行くことも多いわけですけど、ボランチには守備の得意ではない兵働もいるわけで、サイドばかりをフォローしていると今度は中が不安になります。
そのボランチをまた他の選手がフォローするような形をとると、チーム全体のポジション調整が難しくなってくるのかなぁと。
ちょっと全体的に守備の穴が多すぎるような。
それでもジャイールをサイドに、兵働をボランチで固定したいのであれば、いっそトリプルボランチ気味にするとかも面白いのかもしれないですけどね。
もちろんジャイール自身の守備への努力も、もっと期待したいところではあります。
近年ジェフでウイングとしてプレーした実績のある外国人選手たちも、ピンチの時はしっかりDFラインまで帰っていたはずですしね。
ハースにせよ、レイナウドにせよ、レジナルドにせよ。
ともかく、現実を突き付けられた札幌戦。
相手の状況が良くなかったちばぎんカップをベースに考えるよりも、公式戦である札幌戦をベースに考えるべきなのでしょうし、そこからどこまで改善できるのか頑張ってほしいところです。
明日、明後日の更新はお休み。