ラトビア代表戦は3-0で勝利

 あまりしっかりと試合を見られなかったので雑感だけ。
 ラトビア代表の守備はブロックを作るのは早く、選手の距離感なども管理されていたと思うのですけど、肝心の相手を潰したりとかブロックしたりといった部分はもう1つでしたね。
 東欧や北欧の弱いチームではよくみられる光景な気がしますが。。
 日本ではよく「点が取れないパスサッカー」が問題視されますけど、あちらでは「守りきれない守備ブロック」が問題になってたりするんでしょうか。
 個人的にはパスサッカーが悪いわけではないと思いますし、守備ブロックも同様だと思っていますが。
 昨年のジェフなどもゴール前に全体が寄りすぎて、等間隔な守備ブロックの形成はある意味でうらやましくも思いましたし…。



 日本代表は国内組の選手がまだ準備不足の状況ということで、海外組の選手を主に使っていきましたね。
 しかし、それでも代わりがいなかった遠藤と前田の存在。
 遠藤に関しては前々から言われていましたけど、前田もやはり重要な立ち位置になっているのかなと。
 2列目に点が取れて主役を張れる選手がいるだけに、1トップは黒子に徹するポストプレーヤーが必要不可欠ということになっているのかなと。
 常識的に考えれば、2列目がパスを出してFWが決めるというのが普通ともいえるのでしょうけど、このチームの場合は逆というか。


 岡崎も動き回ってゴール前に飛び出していく選手ですから、黒子とは言い難い。
 むしろウイングの位置から長い距離を走って行って、ゴール前で決める形が明確にできてきましたね。
 ドイツでも大外から絶妙なタイミングとライン取りで飛び出していって、決定的なポジションに入って行くプレーでチャンスを作っていますし。
 その走りで相手の守備陣を混乱させることで、結果的に周りも動きやすくなり、自分だけでなく全体の攻撃が活性化するという素晴らしい役割をになっているように思います。
 オシム監督は山岸にあれに近いような仕事を期待していたんじゃないかなぁと思うわけですけど、長い距離を走れる選手はこれまでの日本でもいましたけど、あそこまでゴールに直結できる選手というのはなかなか出てこなかったですよね。


 前田がポストをして岡崎が外から中に飛び込んでいくわけですから、残り2人の2列目の選手はゴールも狙わなければいけないし、クロスやラストパスも出せなければいけない。
 そういう意味で、本田と香川以外の選手はなかなか当てはまりにくいのかなと。
 前を向けば素晴らしい動きをする乾もまだ粗削りで周りに活かされているレベルだと思いますし、清武には期待したいけれどもまだこのチームには馴染みきれていないのかなと。
 加えて、ポストプレーができる前田も他がいないですし、岡崎の代わりも不在。
 大津に岡崎の代わりを期待したいところではありますけど、フリーランの質が異なり相手の裏を突くような"走り"はなかなか期待できなそうですし。
 大津はむしろ突進していくようなイメージで。


 そうなると、2列目の層は豊富そうに見える日本代表ですけど、実際には前4人は固定しざるを得ないということになるのかなと。
 このあたりは、ザッケローニ監督の引き出しの少なさも絡んでいるような気もしなくもないですが…。
 セレクタータイプの監督とはいえ、選手を並べていくことによって、やることが固定化されつつあるというか。



 しかし、このレベルではこれで圧倒できるわけですけど、昨年ブラジル相手に0-4で負けたことも忘れてはいけないわけで。
 J2でもそうですけど、下位や中位チームに勝って、油断してはダメですよね。
 更なる上を考えると、ポストも出来て点も取れるFWが必要になってくるかもしれないし、遠藤の守備の問題も出てくるかもしれない。
 そうなってくると本田のFW起用とか、ボランチ起用とかも考えたくなってきますけど、たぶんそうなると今の形というのを変えなければいけなくなるのでしょうから、ザッケローニ監督はそういったチャレンジはなかなかしないような気もしなくもないです。
 結局は強豪相手には守備も考えなければいけないですし、アンカーに阿部…ではなく細貝を置いて、2ボランチを前に出して、本田1トップが無難なようにも思ってしまいます。
 そうなってくると南アフリカW杯スタイルになってしまうわけですけどね…(笑)
 さて、今後どうやって更なる1ステップを踏むことになるのか、それともこのまま現状維持(停滞)なのか…といったところでしょうか。



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