2戦連続で終了間際の失点 4試合合計で9失点

 台風の中の開催。
 徳島や松本、湘南では試合開催が台風の影響で開催延期ということで心配でしたが、愛媛で行われた愛媛対ジェフ戦は実施されました。


 試合に関しては雨も降らずに良かったですけど、交通機関の影響のほうが気になる点だったと思います。
 天候に不安がある中、アウェイまで行かれた方々、お疲れ様でした。
■荒田の粘りから先制ゴール
 ジェフは健太郎と勇人のダブルボランチ
 兵働を1一列前にあげる布陣にしてきました。
 また、左SBには久々に武田が復帰しました。


 ジェフはここ数試合、MFラインが下がりがちな結果、中盤中央で前を向かれることが多かったため、健太郎と勇人のダブルボランチにすることで中盤中央の守備を強化。
 また、前節では左サイドを攻略されることも多かったため、武田を復帰させたということでしょうか。
 相手に応じて選手の起用法などを変えてくる木山監督ですから、相手が3バックということもあっての変化なのかもしれませんが。


 そのあたりの修正もあってか、前半序盤のジェフはまずまずの安定感を見せていたと思います。
 そして、前半11分、ジェフの攻撃
 左サイドから兵働が頭で相手DFラインの裏に出し、それを受けた荒田が粘ってゴール右隅に流し込んで先制します。
 


 しかし、得点後の試合以降は愛媛ペースでした。
 ジェフは前節東京V戦などでDFラインの選手間の間をつかれピンチを作られていましたが、武田を起用してよりポジショニングを意識し、左右に狭いコンパクトな最終ラインを狙ったのかなと思います。
 これにより、最終ライン中央をパスで通されるということは少なくなりましたが、元々サイド攻撃を積極的に行ってくる愛媛。
 サイドの大外を使ったり、逆サイドに大きく展開することによって、サイドを攻め込んでいきます。
■後半ロスタイムに失点し同点 
 ボールを支配する愛媛、守ってカウンターのジェフという展開でしたが、愛媛のほうも縦に仕掛けることは出来ますが、そこからの工夫やプレーの精度はもう一つだった印象で。
 前半の終了前にはジェフのほうも、愛媛の攻撃に慣れていった印象がありました。
 最終ラインに関してはポジショニングを重視するだけでなく、サイドでは人に付く意識に変えていったのかな?とも感じましたが、そのあたりがうまくいっていた部分もあったのでしょうか。


 けれども、後半途中からジェフはなかなか中盤でボールに寄せきれず、ラインの高さも中途半端な状況になってしまします。
 そして、後半20分。
 センターサークル先で相手がボールを持ったところを深井が寄せきれず、そこから浮かせたボールを競り合いで前に出され、DFライン裏に落とされて愛媛FW有田がゴール。
 これで1-1の同点にされてしまします。


 ジェフのほうも攻撃の形が作れていない状況での失点でしたから、嫌な流れかと感じたのですが、その4分後。
 兵働がゴール前右側で受けたFKを直接決めて、2-1と勝ち越します。



 その後は再び攻める愛媛、守るジェフといった流れに。
 後半43分には谷澤に代えてこれまでSBで起用されてきた坂本を起用するなど、ジェフはこのまま逃げ切る意識を強めていきます。


 しかし、後半ロスタイム。
 ジェフから見て左サイド中央よりからアーリークロスをあげられ、有田がヘディングで競り勝ってゴール。
 これにより2-2の同点となってしまいました。
■ここ4試合合計で9失点
 先に先制して、同点に追いつかれ、再び得点を奪うも後半ロスタイムに失点して同点…ということで、前節東京V戦と同じような展開になってしまいました。
 後半ロスタイムにもう少し時間を使えなかったかなぁと言うことと、最後の守備の集中力の問題と…。
 こうなってくると守備の問題だけなく、メンタル的な問題もありそうな気がしますね。
 どちらにしても、2試合連続でこんな幕切れをしてしまったわけですから、こんなことを何度もやっているようでは昇格できるわけもなく。
 本当に残念でなりません。


 中盤においては久しぶりに兵働をボランチから前に変えてきました。
 その分守備は安定し、ここ数試合ボランチからビルドアップができていなかった兵働も、守備の負担がなくなってプレーしやすかったのかな?とも思います。
 ただ、その分、田中が起用できなくなりシンプルなサイド攻撃が狙いにくくなりましたし、かといって前線で起用するとFWをどんどん前に仕掛けさせるサッカーなので、その"弾"が不足がちになってしまう…と。
 とはいえ、今回のFKなどもそうですけど、一発があるのは事実で、1試合に1,2度は決定的なチャンスを作れる選手でもあるから、どこかには置きたいというところなんでしょうね。


 どこを選んで、どこをあきらめるのか…。
 今のところは対戦相手や状況などに合わせて変化させている印象ですが、できれば兵働などはある程度は固定したい…というか、いい加減使い方をはっきりさせたいところではないかとも思わなくもないのですが。



 まぁ、ただ、やはり今心配なのは守備の方で。
 前節に続いて2失点。
 その前での試合を含めれば4試合で9失点という、かなりひどい数字になっています。


 もともと堅守で戦ってきたチームだけに、この状況は苦しいところがあると思います。
 ここ2試合は荒田の好調もあって2得点があげられていますが、シュート総数は愛媛15本に対してジェフ6本と攻撃機会はなかなか作れなかったですし。
 荒田の好調もどこまで続くかわからないですし、今後マークが厳しくなる可能性も十分考えられます。
 もちろん、今後も荒田のプレーには期待したいところではありますが、荒田に頼らず攻守に頑張っていきたいところ。



 守備に関しての問題は、基本これまでと一緒だと思います。
 前からプレスに行けないときに、どうやって守るのか。
 DFラインに関しては比較的高い位置にポジション取りしますが、その目の前にMFラインがあるから、その前がフリーになりがちで、そこから裏にパスを出されてしまう。
 今回は警戒していたのか、中央の選手と選手の間を抜くようなスルーパスは出てきませんでしたけど、2失点ともMFラインの前のエリアからパスを出されてやられています。


 そこに対してどうやってプレスに行くのか。
 それともプレスに行かず、後方のスペースを消す引いたサッカーにするのか。
 これに関しては開幕前から傾向の見られた問題であり改善を期待したい一方、これまでも改善していないわけですから、今後もだましだまし選手の局面での頑張りに頼る守備をしていくことになるのかなぁとも思っています。


 例えばプレーオフまでもつれ込むとなると一発勝負となりますし、より守備力や穴のないサッカーを求められるのではないかと思いますので、正直、心配な部分もありますね。
 もちろん、自動昇格に向けてもですけど。