攻撃は谷澤や荒田に期待山口智の代役は大岩？

　先週、東京Vに後半ロスタイムで追いつかれ、2-2の引き分けで終えてしまったジェフ。
　勝利を逃したもったいのない試合だったと思いますが、それでも新たな希望も見えなくはない試合だったかなと思います。
　東京Vまで2連敗を喫していたジェフですが、その間のジェフは無得点。
　しかし、東京Vでは2ゴールをあげることができました。

　攻撃がうまくいった要因としては、シンプルに裏を突くサイド攻撃が機能したこと。
　そこから復調した谷澤がチャンスを作り、好調の荒田が質の高い動き出しでゴールを狙えたことが大きかったのではないかと。
　東京Vのサイドの守備がもう一つといった感じで、相手守備陣が荒田の動き出しを捕まえきれていなかった影響もあったとは思います。
　全体的に見ても下位チームほど徹底して守備を固めてきた印象はなく、守りを固められると弱いジェフとしてはやりやすさもあったのでしょう。

　とはいえ、2人が好調ならばある程度チャンスは作れるという印象は感じましたし、それを見て「まだジェフは戦えるな」という思いは強くなりました。
　問題は特に重要な谷澤が、調子を維持できるかどうかなのかもしれませんが…。
　逆にこれまで攻撃の軸として期待されていた兵働は、なかなか良い形でボールを持てない印象が強くなっているかなぁと。
　良い態勢でボールを持てればそこからチャンスを作れる選手ではありますが、シーズン後半あたりからそこまでの運動量だとか動きの部分でうまくいかないことが多く。
　それでも1試合に何度かは良いパスを出してはくれますが、それこそ攻撃の軸、中盤の軸として考えると"常に利いていてほしい"ところがあるわけで。
　逆に言えばその兵働に依存しない攻撃が作れたことが、東京V戦でうまくいった要因だったのかもしれませんが。

　好不調の波が激しい印象のある谷澤に関しても言えますけど、安定した攻撃の軸がいないという問題は、今シーズンを振り返っても辛いところだったのかもしれません。
　まぁ、今はシーズンの残り試合で、そういった軸になれるだけのポテンシャルのある選手たちが、日替わりでも良い調子でプレーしてくれることを、祈りばかりですが。

　今は逆に守備のほうが不安というか、東京V戦でも修正しきれていないところが多い印象もあります。
　特に中盤のラインが早いタイミングで引いてしまう問題。
　引いた後に穴を埋めきれない問題などが、開幕の頃からの問題になっている気がします。

　今節では山口智が出場停止。
　ここまでの流れで行くと、大岩がCB出場ということになるのでしょうか。
　ただ、大岩はマンマーカーとしては期待できるかもしれませんが、カバーリング…特に左右への反応に課題が残る印象で。
　そのあたりの課題があるためにCBではなく、SBのほうが向いていると判断されたのかなぁとも思うのですが。

　何度も言うようにジェフの守備はCB付近にごちゃっと人が集まる印象で、その中で人に付くというよりはまずスペースを消す守備が要求されます。
　そういった守備システムの中ではマンマーカーよりもカバーリングタイプの選手があっているのかな？とも思いますし、大岩はその点で難しい部分を要求されるのかもしれません。
　良太のほうがタイプとしてはあっているのかもしれませんが、良太は深く守りたがるところがあるし、スピードにも課題があるので、総合的に判断して大岩ということになるのでしょうか。
　どちらにせよ、大岩にとっては克服しなければいけない部分ではないかと思いますし、読みだとか賢い動きの部分を向上していってほしいところだと思います。

　前節東京Vに引き分けはしましたが、1つ順位を上げて4位となりました。
　明後日の対戦相手愛媛は、現在18位と今期は苦戦中。
　特にシーズン後半は成績が伸び悩み、前節まで14試合勝ち星なしとなっていました。

　しかし、前節の岡山戦に1-0で勝利したということで、ここから調子を上げてくる可能性もあるかもしれません。
　JFL降格ということはないでしょうし、今まで苦戦してきた残留争いの渦中にいるチームが必死に戦ってくるケースとはまた違うのかもしれませんが、油断せずにこの試合に勝って次につなげてきたいところです。