シンガポール、復活のベッテル 可夢偉は13位

 さて、前回イタリアGPでチームメイトのセルジオ・ペレスが2位表彰台に上がってしまい、相対的に苦しい立場になったと思われる小林可夢偉
 シンガポールから始まるアジアラウンドで巻き返したいところではありましたが、ザウバーのマシンはシンガポールのサーキットには合わず、金曜から苦戦していました。


 マシンの状況がなかなか改善されず、予選では決勝を睨んででタイヤを温存する作戦に出て、18番手とかなり酷い結果に。
 しかし、予選を"捨てた"にしても、チームメイトのペレスは常時前に行くような展開で、最終的にライバルは14番手でした。
 2人とも状態は良くなかったとはいえ、少しずつでも確実に良いタイムを出されるのはきついですね。


 決勝でも下位に苦しむ可夢偉
 ペレスは一時的にでもポイント圏内に顔をのぞかせていました。
 それでも可夢偉は粘り続け、セーフティーカーの絡みもあって、最高で11位までポジションをあげます。
 しかし、タイヤ交換を伸ばした形でそのポジションに立ったため、後方からの厳しい追い上げに苦しむ展開に。
 追い上げるマシンとのタイムの差は激しく、12位にいたウェバーに抜かれ、その際にヒュルケンベルクに接触。
 同時にペレスにも追い抜かれるわけですが、レース後、ウェバーが可夢偉に仕掛けたパッシングがコース外だったと判断されてウェバーにペナルティ。
 このペナルティで、11位だったペレスがポイント圏内の10位に上がり、結果的にチームメイトをアシストしたことになってしまいました。



 上位争いではポールポジションからスタートし1位をキープしていたハミルトンが、レース中盤にマシントラブルでまたもリタイア。
 優勝は久々のベッテルということになりました。
 2位にはバトンがつけ、3位には粘りの走行で順位を上げてきたアロンソがつけました。


 このレースでもそこまでマシンの状態が良かったとは思わないアロンソですが、着実に表彰台まで上り詰めてポイントを獲得していきました。
 これが本当の強さなんでしょうね。
 厳しい時でもしっかりとポイントをキープするわけですから、さすがだと思います。

 
 この結果、チャンピオンシップではアロンソは首位キープ。
 ベッテルが2位に浮上して、ポイント差29となっています。
 ここからレッドブルが巻き返すのか、アロンソが堅実な力を発揮していくのか。
 4位に落ちたハミルトンは苦しくなってきたでしょうか。



 次はいよいよ鈴鹿、日本GP。
 ザウバーのマシンもあっているという話なので、小林可夢偉の走りにも期待したいところです。
 日本GPは10月7日に決勝となります。