木山監督「チームに刺激を与えたかった」

木山隆之監督「3バックを試した意図というのはあんまりこう、例えば今日試合に負けて、ファンの人たちに説明をしなければいけなかったらしなければいけないけど、苦しい中で1つ言えることは、チームに刺激を与えたかったと。」(J's GOAL

 久々の勝利ということもあってか、いつも以上にいろいろとお話されている感じでしょうか。
 このあたりからも、木山監督の思いというか性格が出てくる感じで、木山監督を知る上ではいいのかもしれませんね。


 3バックを採用した理由に関しては、いろいろ他にもあるのでしょうが、1つには「チームに刺激を与えたかった」という部分もあったとのこと。
 実際、自分たちがやっているるサッカー自体は大きく変わっておらず、相手との関係だとか、副産物的に良い部分が出ているところも多かったのかなぁと思います。
 3バックから4バックに戻した今回の水戸戦で、結果が出たから良かったと言える部分も大きいとは思います。
 実際問題としてこれがその後もなかなか結果が出ないような状況だとまた違った印象になっていたでしょうし、悪い方向での刺激になる可能性も十分にあった。
 けれども、水戸戦を見た後だとある種の刺激になっていたというか、一度違うフォーメーションで戦ったことによって、選手たちの頭がリフレッシュされた部分はあったのかもしれませんね。



 「ファンの人たちに説明をしなければいけなかったらしなければいけない」とも話されています。
 自分の勝手な思い込みかもしれませんけど、良い監督はファンとの関係も大事にするというか、自分がどう周りから見られているのかもしっかり考えているのかなぁと思ったりしますし、なかなか気になるコメントです。
 残念ながらジェフではメディアとの絡みもあってか、そこまで監督の声というのは深いところまで聞けていない印象もなくはないわけですけど。
 「引いた相手の崩し方」に関する考えだとか、チームの方向性だとか、起用法だとか、戦術面以外でもいいので、今後もう少し突っ込んだ話が聞けるといいんですけどね…。
 もちろん会見では素直に答えられているとは思うのですけど、まだ全てを出しきれているようには思えないですし。

「我々の場合、そうラフにボールを入れてセカンドボールを拾うという戦い方はもうできないので、やっぱりいい動き出しをしたところにしっかりとボールを出していく。」

 例えばとして、「セカンドボールを拾うという戦い方」もなぜジェフではできないのか。
 相手が引いてくることが多いからなのか、セカンドボールを拾う運動量やアジリティの部分で課題があるからなのか。
 話としては納得なのですけど、その話の理由まで聞くことによって木山監督の目指すサッカーというか、サッカー観のような部分が少しずつでも見えてくると思うのですが。
 聞く方の問題というか、話す機会というのが、なかなか出来ていない印象もあるのかなぁなんて思ったりします。



 まぁ、ともかく木山監督としても、前向きになれるような試合でよかったと思います。
 ただ、大事なのは、まだまだこれからです。
 フォーメーション変更というような刺激は、カウンターショックみたいなものであって、頻繁にできるようなものではないですし。
 かといって、それまでの不調が一時的なものとは思えず、一度の刺激で「良い状況に戻る」といったようなチーム状況というわけでもないと思います。
 会見の文章を読む感じでは、木山監督は1つのスタイルを貫いてきた結果、マンネリのようなものが生まれてそれを打破したかったように感じましたが、そこまで1つのスタイルを細部まで追求できているかとそういった印象なく。
 むしろより追求していかなければいけない部分はまだまだあると思うので、そのあたりをこなしていってチームとしての成長を期待したいなぁと思います。