現状を理解しつつ、希望を持って

 本日は連戦で岐阜との試合が行われます。
 今シーズン初となる連敗後の試合で、しかも夏場の疲れもある状況で、アウェイ2連戦ですから本当に踏ん張りどころです。


 岐阜は現在21位となっていますが、前節に引き続き相手の状況など関係ないですね。
 町田、鳥取と下位チームに立て続けにやられてしまいましたし、あちらとしては上位チームだけど状況の良くないジェフを叩いて、勢いに乗りたいという気持ちがあるはず。
 ジェフとしては、何よりも自分たちがいいサッカーができるかどうかに尽きると思います。



 前節鳥取戦では、一部戦い方を変更してきた印象のあるジェフ。
 これまでも攻撃においてはトップ下兵働やら、両サイドに田中、深井を置いて走らせるパターンやら、両サイドに兵働と大塚を置いて中盤を厚くする形やらと、様々な形をやってきました
 ですから、ここでまたトップ下兵働に戻したことに関しては、さほど驚きはなかったと思います。
 谷澤の加入もありましたので、何かしらの変化があるのでは…という予想は各メディアでもされていたところでしたし。


 しかし、鳥取戦では守備に関しても、4×4のボックスで守る形に変更。
 これによって、攻守においてチームの戦い方が変わり、全体的にチームが定まらず、フラフラしている印象がより色濃く出てしまったように思います。
 これまでも攻撃の形は定まらず、得点パターンも作れていなかったジェフですから、ある意味でフラフラしてはいたのでしょうけど、それでもベースとなる守備は固定化されていただけにショックは大きい…というか。
 もちろん守備に関してもシーズン後半からは課題があり、それを埋めなければいけなかったからこその変化だったとは思うのですが、新たな守り方になった分成熟度は低く、また別の問題も出てきてしまった印象で。
 鳥取戦に関しては、シーズンを通してスタイルが定まらなかった2年前のジェフを思い出してしまうところがありました。
 まぁ、あの時は今以上にベースとなる部分すらも、作れなかった印象が強かったですが。
 江尻監督は性格が素直すぎて監督としてはちょっと難しいというか、真面目にコーチ的な仕事をこなす方があっているんだろうなぁと今でも思います。



 木山監督に関しては、テンポ良くパスを回せる選手を好んで起用したり、DFラインを高く保ちたがったりと、一部分においてのポリシーというかこだわりは強いのだろうなぁと感じています。
 そのこだわりが強すぎて、そこに合わない選手は出場できなかったりとか、他の部分への融通が効かないとか、そういった問題は出ているように思いますが。
 ロボあたりもこれからに期待したいところではありますけど、今のところうまく使えていない印象が強いですし。


 ただ、ポリシーはあるけれども、メソッドのほうは少しはっきりしない印象というか、大枠の戦い方などはともかくとしても、具体的な方法論は打ち出せていないところがあるのかなぁと感じています。
 最終的に目指すサッカーに関しても、開幕前に「アーセナルバルセロナ」といった話をされていましたが、それも『雲をつかむような話』で。
 最終目標がアバウトだからこそ、チーム作りの逆算ができていないのか、手探り感が強い状況になってしまっているのかなぁと思います。
 それが特に出てしまっているのが攻撃面で。
 前方の組み合わせがコロコロと変わっているのも、その場その場で生じた問題を解決する、いわば消去法のような変更であって、最終形への目標に向かっての成長段階における変化のようには見えないのが、実際のところのように感じています。
 

 チームが伸び悩んでいる要因の1つとして、そのあたりがある部分は否定できない状況ではないかなぁと思います。
 もちろん追われるものだからこその難しさというのはあるのでしょうけど、それは開幕前からわかっていたことであって。
 本当は開幕前のサポコミで「水戸とは違う立場になると思うが、マークされるチーム状況下でどういった戦い方(主に攻撃面において)をしていくのか?」と質問したかったんですけどね。
 けれども、質問は1人1つだったし、開幕すれば自ずとわかるだろうと思ったので我慢したのですが、やっぱりこちらを聞いておけばよかったか…。
 まぁ、木山監督に関しては若い指導者でもあり、我慢しなければいけない部分も出てくるだろうとは思っていました。
 その監督を今のジェフが使うべきだったかどうか…という話も、ありますけどね。
 いや、じっくりとチームを作っていくつもりなら良かったと思うしフロントからはそんな話も聞かれましたけど、実際の補強動向は明らかに1年での結果を求めている印象ですし。



 3年連続で夏から伸び悩んでいるジェフですが、その理由は上記の問題だけでなく選手側の問題もあるのかなぁと思います。
 ここ数年、主力選手にベテラン選手が多い選手構造になっているため、チーム全体の伸び代や、夏を超える体力面の問題が出ているところがあるのではないかと。
 確かに大岩や武田などは成長している部分もありますが、例えば兵働などは明らかに疲労感があるにもかかわらず、兵働に頼ってきた傾向もあって代わりとなれるパサーが出てきていない…。
 前方の選手を見ても活きのいい若手選手というのは少ないですし、こうなってくるとどうしてもチーム全体における閉塞感みたいなものも出てきてしまうのではないかと思います。
 実績のある選手が多いと大枠の戦術に対応するのは早いため、シーズン前半はその部分の優位さで結果が出せますが、そこからの成長度合という意味においてはどうか。
 若い選手が伸び伸びとプレーをして、チームを引っ張っていくようなチームでないと、勢いという意味で物足りないというか。
 どのカテゴリーにせよ、勝っていくチームには若く勢いのある選手がいたり、そういった選手を活かせる環境というのがあるような気がします。



 ただ、逆に言えば、まだシーズンも3分の1残されているわけですし、その間に勢いのある選手が出てくればジェフもここから巻き返せる可能性は十分あるはずです。
 町田だとかレンタル組の大塚や高橋が化けるという展開もありえなくはないですし、若くはなくとも途中参加の谷澤やロボが伸び悩むチームにおいてのプラスアルファとなり、救世主になって活躍する可能性も否定はできません。
 岐阜戦でも連戦でこれまでのように敗戦した翌戦ということもあって、メンバーを変えてくるかもしれませんし(あまり変えすぎもどうかと思う部分はありますが)。
 戦術面の向上に関しても、守備は元に戻して微調整で対応すればいいだけのことかもしれないし。
 攻撃のほうは、もっと頑張るしかないと思いますが…(笑)


 なんにせよここで終わりではないですから、あまりも悲壮感漂う空気になってしまうのはよくないのでしょうし、ましてや審判にばかり当たるような雰囲気というのは、自チームにとっても逆効果になりかねないように思います。
 自戒も込めて…ということになりますが、しっかりと反省はして、チームの現状を理解する努力はしつつも、希望だけは失わないようにしていきたいところですね。
 まずは連敗後の試合ですし、岐阜戦での結果を何よりも期待したいところです。




 明日の更新は間に合えば、ということで。
 毎年のことになりつつありますが、ジェフがこういった状況になるとなかなか文章も書きにくいし、かといって他の話題を持ってくる気にもなれないんですよね…(笑)
 ちょうどF1も夏休みですしね。