浦和から高橋峻希がレンタル移籍

高橋峻希選手の加入について(ジェフ公式サイト)


 既にみなさんご存知かと思いますが、浦和の高橋峻希がジェフにレンタル移籍することが発表となりました。
 22歳の高橋峻希は、昨シーズン公式戦に32試合に出場するなど活躍。
 右サイドハーフやSBなどでプレー経験があり、若いですけど十分経験のある選手ですね。
 

 個人的にはフィンケ監督時代に使われていたイメージが強く、スピードもあり運動量もある鋭い動きのできる選手というイメージがあります。
 フィンケ監督が好きそうな若い選手といった感じだったのかなと。
 しかし、今期はけがもあったのか、ここまでナビスコカップに5試合出場するのみで終わっています。
 詳しくはわかりませんが、ペトロヴィッチ監督になって、3バックに変更になってというのも影響したのでしょうか。
 まぁ、そこまで今期のJ1を真剣に見ていないので、詳しいところはありませんが。
 ジェフも以前の試合でやられていますが、キレのある前への動きを持っている選手だと思いますし、個人的にも好きなタイプの選手です。



 ジェフはロンドンオリンピックのバックアップメンバーに選出された大岩が、今後チームを離れる可能性があります。
 報知の記事によるとJクラブ側の要求もあって、バックアップメンバーは直前合宿などに参加しないという話だったのですが、どうも大岩は本人が帯同を望んだようなコメントを出しており、先日の五輪チーム離日の際のニュースにも五輪メンバーとともに映っていたようです。
 まぁ、本人が行きたいというのであればクラブも引き止めるのもどうかとも思いますし、五輪チームとしても練習などで複数のポジションができる大岩は言葉はよくないですけど、便利なのかもしれませんね。
 行くからにはしっかりと勉強を積んで、何か役立つものを得てジェフに帰ってきてほしいところです。


 大岩が五輪本戦にもそのまま帯同することとなると、少なくともここからグループリーグ最終節となるU-23ホンジュラス代表戦までは不在ということになります。
 ジェフの試合にあてはめて考えると、7月22日の甲府戦、29日の岡山戦は欠場。
 8月4日の準々決勝まで残れば5日の栃木戦も欠場。
 さらに準決勝まで勝ち進めば、10日の3位決定戦、11日の決勝まで残ることとなりますから、12日の町田戦も欠場となるのでしょう。
 2〜4試合の欠場が濃厚ということになります。
(ちなみに、U-23日本代表は本日、U-23ベラルーシ代表と強化試合を行うそうです。日本時間の22時15分からキックオフ予定。放送はフジテレビ系で。)


 そこに高橋を期待したいという気持ちもわからなくもないですが、大岩とはタイプが違うだけにそれはどうなのかなぁと。
 現在のジェフのSBというのは比較的中央にグッと集まって守り、そこからサイドに出ていくディフェンスを求められています。
 中央で守るときはCBのような動きを求められているところもあると思いますし、そうなってくると169cmと決して高さがあるとは言えない高橋がうまくフィットするかどうか。
 サイドハーフも中央に絞る傾向にあるので、サイドでSBが1人で守ることも少なくはなく、そこを狙われているところもありますし。
 まぁ、2〜4試合くらいならそこまで大きな問題にはならないかもしれませんが、まだ加入直後ということで連携面やコンディション、試合勘などの問題もあると思いますので、どれだけ早く馴染めるかが重要になってきますね。


 高橋の良さを生かすためにも、期待したいのはサイドハーフなどでのプレーではないかなと思っています。
 現在のジェフはカウンターサッカーですから、長距離を走れるスピードある選手が重要だと思うのですが、そういった選手というのは深井、田中位と意外と少ない状況だと思います。
 米倉もスピードよりはフィジカルだと思いますし、荒田もどちらかと言えばタイミングで勝負する選手だと思います。
 田中は前々節の試合中に負傷して、前節横浜FC戦ではベンチ入りもできなかったですし、深井、田中辺りがつかれた後の途中出場の選手などとしても、期待できるのではないかと思います。




 まぁ、ただ気になるのは、やはりビッククラブからのレンタルでの加入というところですね…(笑)
 高橋だけならいいのですけど、武田や大塚など、今期は若くて有望な選手のレンタルでの加入が多い。
 しかも3人とも下部組織出身の生え抜きで、「このうちの誰かが残ってくれれば…」というような博打的な考えなのであれば、それはどうなのかなぁと。
 例えば武田などは欠かせない戦力になっていますが、これで横浜FMにもどるとなるとまた補強などを一から考え直さなければいけないですからね。
 確かオシム監督はせっかく自分が育てても元のチームに帰ってしまう可能性もあるということで、レンタルでの補強を嫌がっていたと記憶しますが。
 自身の指導力に自信があるからこそ、ではあるのでしょうけどね。


 一方で今期のジェフは、青木孝太、益山、久保、藤本とレンタルでの放出も多い。
 その中でうまいことやっていければいいのでしょうけど、どうしても運営が安定しないというか、出入りが多くバタバタした補強をしているなぁと思言わなくもないです。
 まぁ、シーズン前半はパスサッカーを目指していたからレジナルドや大塚を補強して、方向転換をしたところでロボや高橋を補強したと考えればわからなくもないですが。
 ただ、短期ビジョンも重要ですが、来期以降というのも見据えていかないと。
 一般企業の経営でも短期、中期、長期的な考え方が重要なわけですし、どちらが大事なのではなくどれもが大事なんだと思います。



 それと単純にミリガンが抜けて、大岩もいなくなって、夏場になってきて、累積もたまってきて、SBやCB辺りの補強は大丈夫なのかなぁというところもありますね。
 確かにここまでのところ総失点数はJ2で最小である一方、総得点は3番手で物足りないところもあると思いますが、人数だけの問題かと言うとそうではないはずで。
 ロボや高橋の獲得もそこを強化しようということなのではないかと思いますが、昨シーズン途中から加入したFC東京のルーカスのように周りとのタイプが違って大きなアクセントを与えるような補強ではないと思いますし。
 なんとなく安易な補強動向になっているような気がしないでもないですね。
 まぁ、それでも今期のJ2なら、と思ってしまうところがまた怖いところではありますけど…(笑)



 いろいろと言ってしまいましたけど、高橋自身に関しては良い選手だと思いますし、純粋でジェフで見られるのが楽しみです。
 ジェフで活躍し愛着を持ってもらって、できることならそのまま残ってほしいところですね(笑)