山口素弘監督率いる横浜FCと初対決

 今週末、ジェフは横浜FCと対戦。
 横浜FCは第3節でジェフと対戦し、3-0で敗れたことがきっかけとなり岸野監督を解任。
 その後、山口素弘が監督に就任することなりました。


 山口監督就任以降も当初は厳しい成績でしたが、徐々に力をつけていき、5月から6連勝を飾るなど、成績を上げています。
 現在は順位表でも京都を抜いて7位で、プレーオフ圏内直前にまで登り詰めてきました。
 J2の上位は混戦ですから、現在2位のジェフとの勝点差も6となっています。
 まだ、シーズン後半戦に入ったばかりですから、どうなるかわかりませんね。
 山口監督がどういった指導者として成長していくかも気になっていたりするので、そういう意味でも横浜FC、注目だと思います。
 もちろん、今後のライバルとしても。



 ジェフは前節京都相手に、今まで以上にはっきりとカウンターサッカーを実施。
 開幕当初に掲げた自分たちの目指すサッカーとは異なるわけですが、個人的には"勝負に徹した"という意味においては良い試合だったのではないかと思います。


 もともと木山監督はそういった現実も見れる監督なのかな?とも感じるところがありましたし、戦術的にも水戸でのサッカーもああいったものに近いところはあったので、そういう意味でもやりやすい部分はあったのでしょう。
 何度か話してきましたが、むしろパスで崩すサッカーのほうが木山監督においては背伸びをしていたところがあったのかもしれません。



 ただ、何度も言うように、それですべての試合で勝ち点を稼げるようならいいのですが、カウンターだけでは守備を固めたチーム相手には難しい。
 相手にスペースがなければカウンターにはならないわけで、自分たちがボールを持ってもしっかりとリスクを管理して前の選手だけで攻めてくるチームも少なくはないですからね。
 その点も考えて、昨年の菅澤コーチはかなり全体のラインを引いて守って、相手を釣り出しておいてカウンターを狙ったのではないかと思うのですけど、やはりそれもそうはうまくいかなかったと。
 むしろラインが下がってしまう分、そこから全体のラインを上げる部分の労力の面で、苦しんだところもあったように思います。
 守り方やカウンター時のボールの運び方は見ていてすごく面白かったですけど、あれで上位を狙えるのか?というところになると、少なくともあの時点では可能性をあまり感じませんでした。


 今期のジェフもカウンターに関しての質は高まっているとは思うのですけど、それだけではなかなか難しいかもしれません。
 遅攻の時間帯でも工夫をし、変化をつけ、相手の守備をこじ開けることができるかどうか。
 パスで崩すサッカーにこだわる必要もないとは思いますが、違う道を選ぶのならば、それ以外の道で得点を奪える可能性を見いだせるかどうか。


 簡単ではないノルマだとは思いますけど、それはわかった上で今期を迎えたはずですし、その壁を打ち破る強さを見せてほしいと思います。
 前節『現実にこだわったサッカー』で成功したことで、良い意味で何かが変わる可能性も、あったりするのでしょうか…。