ミリガン、ジェフ復帰の可能性も?

 オーストラリアメディアによりますと、ジェフからのレンタル移籍でメルボルン・ヴィクトリーに加入したミリガンですが、ジェフ復帰の可能性もあるようです。
 記事によるとミリガンはダービーマッチだった、前節のメルボルン・ハート戦のクリーンシートにも貢献。
 本人も新しいクラブにすぐ馴染み、国内での競争を楽しんでいると話しています。
 しかし、ジェフを去るプランは考えていないと話しているそうです。
 ミリガン曰く「日本での生活をとても楽しんでいるし、家族も日本が好きです。いつかはオーストラリアに戻るかもしれないけれど、それは今ではありません。」
 「この期間はオーストラリアに帰宅し、国内でプレーするという意味で良いチャンスでした。」
 ミリガンは昨夏以降、招聘されていないオーストラリア代表復帰を考えている模様で、そのための短期間でのオーストラリア復帰という意味もあるのかもしれません。


 確かに以前のニュースでも、ミリガンのレンタル移籍期間はAリーグのレギュラーシーズン最終節が行われる3月25日までと言われています。
 Aリーグはレギュラーシーズンの後に上位6チームによるファイナルゲームが行われますが、ファイナルシーズンは3月30日から4月下旬までにかけて行われる予定となっているようです。
 メルボルンは現在8位ですがファイナルシリーズを狙える位置にいますし、3月25日までの契約というのは若干の違和感もありました。
 しかし、Jリーグの移籍ウインドーは3月30日までとなっており、Jリーグ復帰の可能性も残した契約と考えれば納得かもしれませんね。
 現在のメルボルンは守備に大きな課題があるようでミリガンに続いてスペイン人DFも補強したようですが、ミリガンの補強に関して監督はレンタル補強だったこともあってか、「応急処置」という話もしていました。
 こちらの記事などでもわざわざ「レギュラーシーズンまで」と書かれているようですし。



 実際にどれだけジェフに復帰するかどうかはわかりませんが、こういった話が出ているということは可能性としてはあり得るのでしょうね。
 少なくとも記事を読む限りだと、ミリガン本人はジェフに帰ってきたい気持ちがあるのかなぁと感じますが。


 ただ、ジェフの方がどう考えているかですね。
 今期のジェフの補強はかなり木山監督の意向に沿ったものになっていると思いますし、先週発売のサカマガでの木山監督のインタビュー内でも監督が補強に関して要望を出したことなどを話しています。
 要望を出すのは当然ですけど、1年目でもその要望がしっかりと反映されているのは日本人監督ならではなのかもしれません。
 山口智に関してもそういった意向に沿ったものかもしれませんし、こちらの記事などにもあるように信頼度は高いのではないかと思います。
 監督の意向に沿った補強というのは大切だと思いますし、それは間違っていないとは思います。


 その中でミリガンは放出ということになったのかなぁとも思います。
 サポコミでもミリガンは移籍と説明されており、もし足りない場合は夏の補強などの可能性も示唆していました。
 しかし、茶野、福元が契約満了となり益山もレンタル移籍してしまいましたから、現状でもCBの人数不足は心配です。
 大岩は五輪代表による日程とコンディショニングへの影響でどこまで計算していいものか分からないですし、キャンプでもやはり右SBでプレーしていたようです。
 選手層を考え怪我などの可能性も加味すれば、現状だと十分欲しい選手ということになるのではないでしょうか(単純に益山を放出しなければ人数は足りたのでは…とも思うのですが)。
 もちろんレギュラーポジションは確約できませんけど、昨年もSBやボランチなどでプレーしたこともあり、チームに幅が広がる可能性もあるかもしれません。
 メルボルンの今週末の試合でも、スペイン人DFが試合に間に合う場合ミリガンとCBのコンビを組むか、ミリガンが中盤でプレーする可能性が予想されているようですし(こちらでも中盤起用が予想されていますが「チームにおいてすごく重要な選手としてすぐに適応した。日本でのプレーが彼を成長させたのだろう」と書かれています)。
 予算などの問題があるのなら仕方ないとは思いますが。


 もし外国人選手がこれ以上補強できず、ミリガンも復帰せずに、現在負傷中のオーロイも計算しにくい…ということになれば、オール日本人選手のチームとして戦う可能性もあります。
 確かに日本人選手だけの方が連携面が整えやすいというか、”同期”しやすいところはあるのかもしれません。
 木山監督は水戸時代も韓国人選手は数人いたものの、日本人選手がベースだったと思います。
 ただ、クラブとしてもチームとしても、外国人選手の『異分子』も活かせるようになっていかないと、チームとしてのポテンシャルを高めるという点では難しい部分があるようにも感じます。
 確かに日本人選手だけのチームというのは違和感が少ない分、見ていてもスムーズに感じます。
 しかし、ここ数年、ジェフは外国人選手をうまく使いこなせず苦労している部分もありますから、より高い位置を狙っていくのであればやはり外国人選手はキーポイントとなるのではないでしょうか。



 交渉事ですから細部に関してはなんとも言えませんけれども、ジェフ復帰となれば戦力的にも『異分子』を入れることでチームの幅を広げるという意味でも歓迎したいと個人的には思います。
 それと「I am quite enjoying Japan.」と話してくれたのは、素直に嬉しいところです。
 ともかく今はまずメルボルンで結果を出して、良い経験を積んでほしいですね。