2011年シーズンを振り返る GK&DF編

 監督編が終わったので、今度は選手を個々に振り返って見たいと思います。
 反省会は今年中に終わる予定ですけど、来年頭にブログのネタは残ってるんだろうかという一抹の不安が…(笑)
 契約満了の選手に関しては以前話したので割愛。
 ポジション分けはプレーしたポジションでやらせていただきます。


ゴールキーパー
岡本昌弘
 ジェフでリーグ戦全試合出場は岡本のみ。
 特にシーズン前半は素晴らしい反応のセーブが多く、ジェフでのMVP候補の1人ではないでしょうか。
 ミスも減って年上相手にもしっかりと檄を飛ばすなど、試合数をこなすことでメンタル面でも成長を感じます。
 後半に入ってからミスキックが目立つようになり、そのあたりが課題の1つかなぁとは思います。
 とはいえ、順調にユース出身のGKが育ってきたのは純粋にうれしい限り。
 『Foot!』の名物AD土屋氏の選んだJ2ベストイレブンに唯一ジェフから選ばれたのが、岡本だったりします。


ディフェンダー
竹内彬
 竹内もクラブMVP候補の1人ですね。
 ミスが少なくプレーが安定しておりボールを奪える強さもあって、セットプレーの第一ターゲットとしても貢献し、リーグ戦7得点は米倉と並んでチーム2位。
 ビルドアップ時のスパッと入る縦パスの精度も非常に良かったのですが、なかなかDFラインからのビルドアップが作れなかったのであまり目立たなかったですね(これは他のCBにも言えることですが)。
 クロスへの対応は若干苦手なのかな?とも思いましたが、ともかく総合能力の高いCBだと思います。
 レンタル移籍ですのでぜひジェフに残ってほしいですし、もしかしたら竹内の残留が一番の補強だったりするのかもしれませんね。


青木良太
 シーズン前半は広範囲を守らなければならない左SBで起用され、本当に苦労したと思います(詳細はこちらで)。
 しかし、シーズン途中からミリガンの出場停止や代表選出などもあって、CBでプレーする機会が増えていきます。
 ドワイト監督体制の下では周りのサポートなどもなく苦労しましたが、神戸監督体制になって守備組織が構築されてからはCBとして安定したプレーが出来るようになっていきましたね。
 もともと高さはあるもののスピードなどはなく、周りとの連携で守れるタイプだと思います。
 ポジショニングなどを見ても賢いプレーが出来る選手で足元の技術もあるので、守備の約束事がしっかりと出来れば十分に計算できる選手なのではないでしょうか。


マーク・ミリガン
 今期は怪我による長期離脱はなかったですけど、軽率なミスが目立ってしまいましたね。
 プレーに自信があるのか積極的に奪いに行って、その裏を獲られて足をかけてしまうとか、昨年から見られたように反転後の一歩目の出足が遅く、そこでやられてしまうことが多かったですね。
 ただ、高さもあってフィジカルコンタクトも強く、直線でのスピードもある。
 ようするに基本的にはマンマークに強い選手であって、ミリガンが前に行けるからこそラインも上げられるし、カバーリングタイプの竹内との相性も良いと思います。
 良太もどちらかと言えばカバーリングタイプだと思いますし、それもあって山口智の獲得には疑問を感じているところがあるのですが(残るのなら竹内がDFラインの主軸になるでしょうし)。
 もし本当にミリガンの代役を考えるのであれば、マンマーカータイプのCBが欲しいところなのではないのかなと。
 足元の技術もある上、長いボールも蹴れますし、身体能力も高いですから、相手との間合いなどを読めるようになれば、世界レベルのCBになれるのではないでしょうか。
 まだ26歳ですし、読みの部分での成長を期待したい選手ですね。


坂本將貴
 ドワイト監督体制では主に左SBでプレーし、良太同様に苦労していましたね。
 年齢的な問題もあり、昨年からSBとしてはスピード面で苦労することが多くなっています。
 監督が変わってからはインサイドハーフでプレーすることが増えていきましたが、スピード面を考えると良いコンバートだったと思います。
 今期も22試合に出場し、練習でも率先してチームを引っ張って行こうという姿勢を感じます。
 来期も陰から支えるチームのリーダーとして、頑張ってほしいですね。


山口慶
 今期はシーズン初めから右SBでプレーし、神戸監督に変わってからもSBで起用されていました。
 本来はボランチとして広範囲のカバーリングが得意な選手ですが、勇人とダブルボランチだとどうしてもサイズの問題が出てきてしまう…。
 単純に高さの問題もありますが、チェックに行けてもボールを奪いきれないといった問題に関しては、深刻なところですね。
 だから、SBで起用され続けたのかな?とも思うのですが、慣れないSBではやはり良くない部分も目立った印象でした。
 SBから中盤のプレスに貢献したり広範囲をカバーしたりと良い部分もありましたが、1対1で縦に突破されたり攻撃でも貢献できなかったり。
 もう少しビルドアップの面で、参加出来たりすれば良かったのかもしれませんけれども。
 来期もどこで使うのか迷うところですが、守備的ボランチも右SBも手薄ですので重要な選手であることは間違いないと思います。


渡邊圭二
 グロインペイン症候群により1年半ほどピッチを離れ、9月10日の鳥栖戦で戦線に復帰しました。
 タイミングの良い積極的なオーバラップと、豊富なアップダウンによって渡邊が左SBに入ると左サイドの動きが活性化するのがはっきりとわかります。
 やはり後方からの積極的な攻撃参加と運動量というのは、攻撃面に置いて非常に重要ですね。
 ただ、クロスの質は相変わらずの課題で、10月26日に行われた鳥栖戦では相手右SBが大外に構えて走るコースを消すことで、オーバーラップも封じられてしまいました。
 アーリークロスやドリブル突破はそこまで得意ではない選手ですから、前のスペースを消されると辛い…と。
 加えてシーズン終盤に入ってから積極的にドリブルで仕掛けられ、守備での課題も露呈してしまいました。
 スピードがある分、裏を狙われるだけならそこまで大きな問題にはなりませんが、ドリブルへの応対には大きな問題がある印象です。
 ちょっと、今期に関しては課題の方が目立ってしまいましたね。
 来年は勝負の年になるのでしょうか。