鳥栖FW新居、現役引退を表明
ジェフにも所属していた鳥栖FW新居が、現役引退を発表しました。
怪我を持っていたという情報もあるようなので、それが一番の原因でしょうか。
まだ27歳と言うことで残念ではありますが、怪我ということであれば仕方がないのかな…とも。
新居がジェフに加入したのが2007年。
当時のジェフはアマル監督が指揮をとっていたのですが、イビチャ監督の頃から基本3-5-2で戦っていました。
そして、相手が4バックの時はイビチャ監督の頃から3-4-3か2-5-3にして対応。
オシム親子の時はマンマークが基本ですから、相手SBに2トップのセカンドストライカーとウイングバックの1人が付いて、相手CB2人をCFWが見る形となっていました。
具体的に言えば、巻が前線で体を張って相手CBを追いまわして、林やハースあたりがどちらかのサイドに移動してチャンスメイクをするような感じですね。
しかし、新居はCFWタイプではないですけど、ともかくゴール前で使われてこそ活きる選手。
冷静なメンタルと精確なボールコントロール能力を活かしたトラップからのシュートが得意な選手であって、サイドで活きるような選手ではなかったはずです。
そこでアマル監督は中盤より前をゾーンで守り、トップ下の羽生がサイドの守備もサポートする形に変更してまで新居を活かそうとしたのですが、残念ながら解任されてしまいます(「新居をもっと使え」なんて批判もありながら…)。
ちょうど07年あたりからJリーグでも4バックが増えていき、世界的にも4-5-1(4-3-3)が主流となり、ジェフもその後4-5-1で戦うことが増えていきます。
その中で新居はミラー監督の下ウイングでも起用されたことなどもあったのですが、ドリブルやチャンスメイクが得意な選手ではないですから、そのポジションでは定着とまではいかず(それでもクロスは思ったより精度が高く、センスの良さを感じましたが)。
かといってサイズがあるわけではないですから、1トップでの起用も難しく…といったところで、2009年退団となってしまいました。
現在は1トップが全盛で、ゴール前での動きだけで勝負する小柄なストライカーにとっては難しい時代なのかもしれません。
1トップ時のCFWには、どうしても大柄でポイントになれる選手が任される場合が多いですからね。
新居はゴール前でボールを待って得点を決めることに関しては、天才的な選手だったと思います。
しかし、ちょっと時代とは合わなかったのかなぁと、もう5年、10年生まれるのが早ければすごいストライカーとして活躍をしていたかもしれません。
最後は両足の怪我に悩まされたそうで…。
ともかく、日本人では希有な才能と雰囲気を持った選手だったと思います。
残念ですが、お疲れ様でした。