岡田監督、中超の杭州緑城監督就任へ

 既に報じられているように前日本代表監督の岡田武史氏が、中国の杭州緑城監督に就任する可能性が濃厚となってきました。
 杭州緑城中国スーパーリーグ所属のクラブで、一昨年リーグ4位となりACL出場権を得たものの昨年は8位。
 基本的には中堅クラブですね。


 中国では近年韓国人監督が指揮を執るクラブが増え、それにあわせて韓国人選手の移籍も目立っているようです。
 今回、杭州緑城が狙っているのはその日本版ということでしょうか。
 その一方で中国景気の後押しもあって、外国人選手などには多額の移籍金や年俸を使って補強をしており、例えば広州恒大はアルゼンチン人MFコンカに移籍金1000万ドル、年俸700万ドルの大金を支払ったと報じられています。


 中国は代表監督にカマーチョ氏を招聘。
 これも日本でザッケローニ監督が成功したのを見て…と一部では噂になっていますし、今回杭州緑城に岡田監督紹介したのも中国サッカー協会だったとあちらでも報じられています。
 城福監督にもオファーがあったという噂もありますし(西野さんへのオファーの報道もありますが、あれは今のところ日本発のネタのようで信憑性はどうか…)、日本のサッカーから何かを学ぼうという、中国サッカー全体の意欲の表れなのかなぁとも思います。
 悪く言えば、そのままパクってしまおうということなのかもしれませんが(笑)


 岡田監督は日本代表監督に就任した時も、Jクラブからのオファーはあったものの(もしかしたらジェフ?)新しい何かをしたかったというような話をしていましたし、今回の中国でのチャレンジは岡田監督の好奇心を誘うには十分なものだったということではないでしょうか。
 Jリーグでは横浜FMで優勝を果たし、日本代表でもW杯で結果を残しているわけで。
 中国はサッカー的にも予算規模でも伸び白もあるし(逆に言えば課題も多いし)、韓国人監督などの成功(今期断トツで優勝した広州恒大も韓国人監督が指揮)で、受け入れるベースもある程度はできているかもしれない。
 問題は杭州緑城自体は経営難もあって予算が厳しそうなところですが、こちらによると岡田監督は中国入り早々に日系企業と会合を行ったそうで、もしかしたら岡田監督自身がスポンサーを集める役目も果たすのかもしれません。
 そこまでも織り込み済みで、岡田監督だったのかなぁとも。
 ちなみに、東芝や日立、パナソニックなどがスポンサー候補として挙がっているそうですが、東芝は今年復活した中国FAカップの冠スポンサーも務めています。



 もしかしたら、日本人選手も何選手か連れて行く可能性があるかもしれませんよね。
 トルシエ監督が深セン監督に就任して巻や楽山などを集めた時は、日本人選手の行き先の1つとして中国移籍のルートが出来ることによって、日本人選手の選択肢が増えればなぁなんてことも思っていたのですけど、もしかしたらもっと大きな話になっていくかもしれませんよね。
 人材流出的な可能性も含めて。
 まぁ、今は可能性に過ぎず巻などを通して見た中国サッカーは、やはり未熟なところが多いという印象には変わらなかったのですが、Jリーグも経営面や運営面も含めて他国からの刺激も感じつつ、頑張っていきたいところですよね。