ドワイト監督解任か 後任に神戸TD?

千葉も監督解任!後任は元マリアナ諸島監督神戸氏スポニチ


 朝から驚きましたけど、冷静になるとなるほどなぁと感じてしまいました。
 J1昇格争いというのは残留争いなどとは違って、いかに取りこぼさず、勝ち続けられるかが求められます。
 それ故に、シーズン途中の監督のタイミングは極めて難しいということは、昨年も感じたところ。
 だからこそ、より一層監督選択は慎重に行わなければいけなかったはずだったのですが、うーん…といったところで。



 現状でのジェフは、試合内容からしてもチームの積み重ねが全く見られず、成績も下がってきており、J1昇格争いからも一歩遅れてしまうか…といったところだったと思います。
 そんな中で、順位的に中位から下位チームに当たる草津・水戸に敗れて今季初の連敗。
 成績から見るタイミングでは、「今しかない」状況だったのかもしれません。
 試合内容から見るタイミングに関しては、遅い過ぎるかもしれませんが…(笑)


 しかし、この監督交代によって、単純にカンフル剤的なモノを狙ったのであったとすれば、内外の関係者の多くが納得するような監督交代劇でなければ効果は薄いと思います。
 タイミングは正しかったのか、前任の監督はチーム内での信頼を失っていたのか、後任の監督は納得できる人選なのか…。
 例えばクゼ監督からミラー監督に交代した時はその全てがうまくはまったと思いますが、ミラー監督から江尻監督の際には「タイミング」や「後任の人選」で失敗したようにも思えます。
 今回の場合は「タイミング」はそこまで悪くないと思いますが(なぜ水戸戦から2日待ったのか…とは思いますが、さすがに2連敗するとは思っていなかったんでしょうか?もしかしたら突発的な監督交代だったりして?)、「チーム内での信頼」と「後任監督の人選」は今のところわからない部分です。
 特に後任監督の人選は極めて重要なところですが、なにせシーズン中ですしフリーな監督も少ないはずですよね…。
 報道の通りだと神戸TDが代行という形になりそうですが、そのまま今期を戦い抜く可能性もあるのでしょうか。
 それだと監督経験がないと言うのは江尻監督と同じですし、不安要素も多い気がしますが。



 ちょうど、昨日twitterで監督の人事やクラブの方向性などに関してお話させていただいて、内容はこちらにまとめさせていただきました。
 ただ、自分の中ではこの話の続きをブログでしようと思っていて、既に内容も書き終えていたのですが、それも今回の件で白紙となってしまいました…(笑)
 まぁ、よくあることですけどね。


 その内容に関してですが、個人的には今期J1昇格に失敗したら、もうジェフはゼロスタートでチームを立て直すしかないんじゃないかと思っていました。
 チームの土台の作れていない中、中途半端な補強を繰り返して、張りぼてのようなチームを毎年作っていても、いつまで経ってもこのクラブは変われないだろうと。
 なにせ、選手達の平均年齢の高いジェフ。
 ゲッセル、茶野、オーロイ、坂本、櫛野、村井、大島、深井、林、太田と30代の選手が多数いて、藤田に至っては40代。
 勇人も来年には30歳を迎え、その1つ下に岡本、山口、竹内と続く状況です。
 若手有望な選手は少なく(しかも、米倉、孝太あたりはオシム親子時代入団の一世代前の”投資”だったことになります)それだけ、このチームには伸び白が無いということになります。
 ちなみに、ジェフの現時点での平均年齢をざっと計算したところ、2種登録などの選手を除いて27.8歳。
 こちらによるとJ1でも平均年齢27歳台のチームは、J1昇格によりベテラン選手の補強を行った甲府のみで他は24〜26歳となるそうです。


 もし今期もJ1昇格を逃した場合、違約金の問題もあって(オーロイも2年契約との報道でしたから監督も2年契約ではないかと予想)ドワイト監督を継続するか、ドワイト監督を解雇して主力選手を放出して(売れれば一番でしょうが…)、浮いた予算を監督の違約金にあてるしかないのではないかと思っていました。
 しかし、ドワイト監督で戦った今期のジェフは積み重ねが何も作れていないことを考えると、来季もJ2でドワイト監督で戦うというのは不安の方が大きいし、反対意見も多いことでしょう。
 1年間を無駄に戦うよりは、監督を解任し、主力選手も放出し、フロントも変わってもらって、裸一貫ゼロからスタートするしかないのかなと。
 できれば、ユースのコーチ陣には残っていただきたいところですけど…(笑)



 しかし、現実問題として考えると、今からのゼロスタートは厳しい面も多い。
 2年も連続してJ1昇格を目標に掲げておいて、今さら関係者を納得させられるのかどうか。
 ジェフの厳しい経営状況で、やり直せる体力が残されているのか。
 そして、ここ2年間…いや4年近く、遠回りをしてしまったツケも大きいはずで。
 しっかりと種を植え付ける期間を設けず収穫ばかり急いでしまった結果、若手有望選手はほとんどおらず、中途半端なベテラン選手ばかりの状況。
 「ゼロスタートで若手選手でやっていく」にも、その若手選手がいないというのが実際のところで…。
 ようは「来季からゼロスタート」といっても、実際のところは大きなマイナスのスタートになってしまうような状況ではないかと思います。


 ですから、そういったネガティブな理由ではありますけど、なにがなんでも今期でJ1昇格を果たし、奇跡的に上手く補強を行って、なんとか1年間は踏ん張ってJ1に残留する…というのが、理想的な展開ではないかと思っていました。
 もちろんこのままJ1にいっても厳しい状況は予想されるわけですけど(戦況的にはJ2に残るよりもJ1の方が当然厳しい状況が予想されるわけで)、佐藤、井出といったユース出身の選手達が出てきているように、U-18以下は少しずつ改善されている部分もあると思いますし、望みは完全に経たれたわけではないだろうと。
 そのようなことを、昨日までは思っていました。



 けれども、まさかここに来ての解任報道。
 そもそも違約金は大丈夫なのか?というのが、一番心配な部分です(笑)


 次に心配なのは、監督代行を務めるという神戸TDでしょうか。
 個人的にはTD…と言うとわかりづらいですが、強化部のトップとしてはどうなのかなぁとは思っていましたが、育成面の改革に関しては期待できる方だと思っています。
 名古屋で成功した朴才絃さんを呼び戻しただけでなく、ユース年代で実績のある菅澤大我コーチを招聘し、大木さんも現場に復帰させ、本気でU-18の再建しようと力を入れている印象を受けます。
 新生ジェフU-18は周りからの評判も悪くはないようですし、先程も言ったようにトップ昇格という結果も出しつつあります。
 ですから、本来ならば神戸TDにも育成の方に専念してもらうのが一番ではないかと思っていたのですが、一度はTDとして招聘してしまった以上はさすがに変えられないのかもしれませんね…。


 今回の監督解任劇も本当の首謀者が誰かは別としても、失敗に終われば責任を問われるのは神戸TDとなる可能性が高いのでしょう。
 そうなれば、せっかく集めた優秀なユースコーチ陣の将来も危ういのかもしれません。
 レンタル移籍中の竹内など、名古屋コネクションもどうなるかわからない。
 強化部長がコロコロと変わることが大きな問題となっているジェフとしては、いい加減に強化部長を固定し、方向性を安定させなければいけないはずでもあります。
 もちろんトップチームの監督や方向性と同じように、ただ継続すればいいというわけではなく、”良い継続”が極めて重要なわけですが。


 …ということで、強引ではありますが、今度の「ネガティブな理由」は決まりつつありますね(笑)
 神戸TDをなんとかジェフに留めるためにも、なにがなんでもJ1昇格を決めなければ。
 今回のタイミングでユースの改革に失敗すれば、それこそジェフの最後の望みも消滅してしまうかもしれません。
 もっともユース選手を引き上げるためにも、トップチームの安定は必要不可欠なことだとも思いますが…。
 神戸TDの件を置いておくにしても、どちらにせよマイナススタートかJ1昇格か…といった状況には変わらないのではないかと私は思っていますから、こうなった以上は是が非でもJ1昇格を決めてほしいと思います。



 しかし、「また最終的に神戸さんが監督代行やることになるんじゃないの?」とおっしゃっていたジェフサポの先輩もいらっしゃいましたが、本当にあたってしまいましたね…(笑)
 神戸さんはジェフでの監督代行3回目。
 監督もできる強化部のトップというのも、考えものですね…。
 そこに逃げ場ができてしまうわけですから。