29日のニュージーランド戦、長居で開催

 25日にエコパで開催する予定だった日本代表対モンテネグロ代表戦は、震災の影響もあって開催が中止に。
 残念ではありますが、妥当な結論ではないかと思います。
 プロスポーツを実施するには、電気量がかかる…。
 ましてや日本代表レベルの規模になればなおさら。
 ドイツかどこかで「エコなスタジアムを作る」と言ったら、「サッカーをしないことが一番のエコ」なんて皮肉もあったように、どうしてもそこからは逃げられないはずです。


 日中のうちに開催できればまだいいのかもしれませんが、それでも一定の電気量は消費するはずですし、観客の交通の問題や余震への不安なども残される可能性もあります。
 こういった状況で大きな試合を開催するということは、それに応じた責任というモノが問われてしまうはずで、簡単なことではないはずです。


 しかし、一方で29日のニュージーランド戦はチャリティーマッチとして、国立から長居陸上競技場に場所を変更して実施するとのこと。
 状況を考えれば、1試合でも実施できて良かった方なのではないかと私は思います。
(ただ、それでも関東在住の選手の移動の問題や、開催したところで輪番停電の影響で見られない世帯が出てしまうのではないか?という疑問はある気がしますが。だからこのままなら中止だろうと思っていましたし、それも仕方のない状況ではないかと考えていたのですが。)



 こんな時だからこそ、この試合で多くの人に夢や希望を与えてほしいですね。
 Jリーグ開催も期待したいところではありますが、仙台など被災地のクラブの被害などを考えると、現実的には早期の開催は難しいのかもしれません。
 アウェイだけで試合を行うというのは難しいものがあるはずですし。


 そう考えると、日本代表戦の開催という方が、現実的ではないかなと思います。
 西日本を中心にチャリティマッチの開催も予定されているそうで、義援金を集めるという目的においてはとても素晴らしいことだと思うのですが、「日本や被災地に勇気を与える」という趣旨においては、やはり日本代表だとかオールスター戦のような形の方が望ましいのではないかと思います。
 そんな思いもあったので、昨日海外組のチャリティマッチの話も少し取り上げてみたんですけどね。



 一方で、Jリーグ開催の延期が続けば、クラブの収入もストップするのではないかと思いますし、災害による被害等々も含めて心配な部分もあります。
 特に小規模クラブに関しては、死活問題なのではないかと…。
 そういったことも含めて考えると、やはり最終的にはJリーグが再開することが、サッカー界においては本当の意味での復興ということになるのかなぁと思います。


 …余談ですが、フクアリは災害時における緊急避難場所として指定されているため、余震の不安もある現状では使用しづらい部分もあったりするのかなと思います。
 その分、建設などにおいては優位な面もあったわけで、その分こういった緊急時には我慢しなければいけない立場なのではないでしょうか。
 他にもそういったスタジアムはあるのかもしれませんが。



 ともかく、復興の第一段階とするには少し早過ぎる印象もある気もするのですが、まずはニュージーランド戦に期待したいと思います。
 ニュージーランドも2月末に地震が発生し多くの犠牲者や被害を受けてしまった国ですから、両チームとも良い試合をして多くの人に感動を与えてほしいですね。