ウィリアムズ、ヒュルケンベルグを放出か?

 今期開幕前の欧州メディアの予想で、「今年もっとも活躍するルーキーは?」なんて話が例年通り出ていましたが、その第一候補ヒュルケンベルグだったと記憶しています。
 次点で小林可夢偉だったのですが、評価は逆転したと言っていいのかもしれません。
 調子を落としていた頃もあったベテランのバリチェロが今期は好調なこともあるのでしょうが、ヒュルケンベルグはレースペースでも予選でもチームメイトに押され気味。
 日本GP後から、本格的にウィリアムズが今期限りでヒュルケンベルグを放出するのではないかと報じられています。


 来季のドライバー候補には、ベネズエラ人で2010年のGP2チャンピオンであるパストール・マルドナドの名前が浮上しています。
 マルドナドはここ1,2年何度も下位F1チームの候補に上がっており、多くの持参金をチームにもたらすことが出来るということことで、来季ザウバー入りの噂もありました。
 名門ウィリアムズも資金面では苦労しておりそういった部分も大きいのでしょうが、それでもヒュルケンベルグもしっかりと結果を残せていればこうはならなかった可能性もあります。
 ライバルが違うとはいえ、可夢偉のようにベテランを追いやることだって不可能ではないわけで、年俸もバリチェロの方が高額なはずです。
 逆に言えば、可夢偉がそれだけ凄いことをやってのけたとも言えるのでしょうが。



 この記事にもあるように、下位カテゴリーでの素晴らしい実績を上げF1に参戦したヒュルケンベルグですが、F1ではそれに伴う活躍はまだ見せられていないのかな…と思います。
 振り返ってみれば、評価の高かったグロージャンもF1では輝けませんでしたし、古くはピッツォニアなどももう少しでしたし、下位カテゴリーで活躍したからと言ってそのままF1で通用するというわけでもないのでしょうね。
 逆に可夢偉アルグエルスアリ(と言っても彼だってイギリスF3チャンピオンですが)などはまだ早いんじゃないかと思われていましたが、ここまですでに素晴らしい活躍を見せていますし。
 基本的には同一スペックのマシンで戦うことが多い下位カテゴリーと言っても、やはり資金面でのチーム力の差は大きく出てしまうのでしょう。
 だからGP2チャンピオンと言ってもマルドナドも本当に速いかはわかりませんし、2010年GP2で2位となりザウバー入りが決まったセルジオ・ペレスの能力に関してもまだ楽観視はできないのではないかと思います。


 個人的にはヒュルケンベルグも決して悪い選手ではないと思うのでもう少し見てみたいとも思うのですが、難しい状況になっているのでしょうか…。