フクアリでの過去最多観客動員数と江尻監督の成長と
昨日行われたJ2第27節鳥栖対福岡は、0-1で福岡の勝利。
ジェフがお休みとなる中、また昇格圏が一歩離れていってしまいました。
これで3位福岡と4位ジェフの差は勝点差7。
福岡は1試合少ない状況でしたので、これで消化試合数もイーブンになります。
近年のJ2はシーズン終盤までまで3位争いがもつれこむ傾向にありますし、最後まであきらめないことがJ1昇格の最低条件ではないでしょうか。
もちろん、現実を見ると決して小さいとは言えない勝点差ですが…。
さて、こんな時こそ、明るい話題を(笑)
まず19日にフクアリで行われた千葉ダービーの入場者数ですが、18031人もの観客が集まりました。
これまでフクアリでの最多観客動員数は、09年の開幕戦となったG大阪戦の17916人だったはずなので、フクアリでの最多観客動員数を更新する数字となりました。
18000人の大台も初めて超えたことになりますね。
立ち見で観戦している方も多かったですし、緩衝帯のことも考えれば18000人あたりがフクアリでのマックスの数字なのではないでしょうか。
J2に落ちて平均観客動員数は減少傾向にありましたから、ジェフにとって嬉しい話題ではないかと思います。
試合には負けてはしまいましたが、twitterなどでの感想を聞くと(スカパーさんが無料放送してくれたおかげもあって、多くの方が見てくれたようです)他サポからの評判も概ね良い印象だったようですし、Foot!WEBでも「極上の夜だった」と表現されています。
もちろんJ2の試合ということで荒削りな部分もあったと思いますし、特にジェフは柏にしっかりと差を見せけられた試合だったとは思いますが。
しかし、スコアも結果的に3-2と僅差でしたし、もし福岡戦での結果が違えば千葉ダービーへの感想も大きく異なるものだったのかなぁとも思います。
逆に言えば、それほどまでに福岡戦が重要だったと言えるのでしょうが…。
また、江尻監督に関しても、個人的には少しずつ監督として成長しているのではないかと思います。
例えば千葉ダービーでのスタメンでは、和田を左SBに起用しています。
今までの起用方法を考えると和田よりも坂本の方が優先されていましたし、特に左SBではあまり和田を起用してこなかったと思います。
試合前は相手のスピードを警戒して和田なのかな?と思っていたのですが、もしかしたら相手のサイドが空くことがわかった上で、クロスの精度の高い和田を起用したのかもしれませんね。
柏はジェフ戦以外でも中盤をダイヤにして、SBの前を空けて積極的に攻撃参加させるサッカーをしていますし、そこを狙って和田だったのかなと。
そして、和田は見事に起用に応えて、1点目をアシストしています。
もちろん選手の采配、起用法というのは試合中の交代策も含めて、監督の評価項目の中の1つにしか過ぎないものだと思います。
しかし、攻撃に関してもようやく改善されてきたところがあるのではないでしょうか。
シーズン序盤までは中盤でパスをつないでいる状況で、DFラインとMFラインに選手が入っていって、そこでボールを受けさせることばかりに執着していたところがあった印象でした。
しかし、それだけではそのスペースを潰すか、ラインを高く保てばさほど怖くはないわけで、相手を崩すまでには至っていなかったと思います。
その結果、そこからの強引なドリブルか、「ともかくシュートを狙っていけ」という非常に単発な攻撃パターンばかりになっていました。
けれども、ここにきてようやくシンプルにサイドも使うようになってきて、サイドアタックからクロスを狙う際に、DFラインとMFラインのあいだに選手が入っていくことで、相手を攻略する攻撃が見えてきたと思います。
ようするに「ビルドアップの段階で間を狙う」のではなく、「攻撃の最終段階で間を突く」サッカーが少しずつ出来てきたのかなぁと。
ようやく“バルササッカーの呪縛”から解けたのかな…なんて思ったりもするのですが(笑)
目的が「相手のあいだを獲ること」になってしまっていたのが、ようやく「ゴールを決めること」を目的として相手のあいだを使えるようになってきたというか。
ただ、ここまで来るのに、時間がかかり過ぎてしまったのも事実だと思います。
この時間を取り戻すためにも、残り試合で卍解…じゃなかった、挽回してほしいと思います。