ハイドフェルド、次戦から可夢偉のパートナーに

 ザウバーが次戦シンガポールからペドロ・デ・ラ・ロサに変わり、ニック・ハイドフェルドが出場すると発表
 突然のドライバー交代劇となりました。


 これに応じて、様々な連鎖反応が起こっています。
 まず、ハイドフェルドは来季公式タイヤサプライヤーであるピレリのテストドライバーであったため、後任がどうなるかが話題となりました。
 デ・ラ・ロサがトレードの形でピレリに行くかハイドフェルドが兼任するという話もありましたが、最終的に昨年ルノーでF1に参戦していたグロージャンに決定。


 デ・ラ・ロサ山本左近に変わってHRTに加入するのではないかと言われています。
 そもそもヒスパニアはスペイン系のドライバーを探していたものの、良い条件の持参金ドライバーが見つからなかったという経緯があります(とは言えデ・ラ・ロサも大口スポンサーは持っていないはずですが…)。
 小林可夢偉の活躍もあって行き場を失ったデ・ラ・ロサが左近に変わって参戦するとなれば、ちょっと皮肉な感じもしますね…。
 もっとも来季からの参戦かもしれませんが(日本GPもありますから、そこでの交代は左近のバックも黙っていないでしょうし)。


 HRTはトヨタチームの残党と契約し、トヨタが開発していた2010年型マシンを起用するという可能性が今でも多少は残っているようですし、そのあたりの絡みも気になりますね。
 うまくそのあたりを活用できれば、来季一気にチームが飛躍する可能性もあるといわれています。
 トヨタが関係するのであれば、日本人ドライバーを…とも思うのですが。
 昨日になってロータスとトヨタが契約を結ぶのではないか…という報道も出ていますが。
 ただ、この2チームを結んだのが元トヨタTDであり現ロータスTDのマイク・ガスコインって…。
 ガスコイントヨタともけんか別れしているはずですが。



 また、ルノーは現在WRCに参戦しているキミ・ライコネンから接触があったことを認めているようです。
 一部では来季のハイドフェルド起用も報じられていたルノーですから、ここも多少なりとも影響があったかもしれませんね。
 ペトロフの持参金も魅力的ではあるのでしょうが、ルノー本社は経営を改善してきているようなので、じっくりと状況を見定める可能性がありますね。
 今オフはその他の上位チームの動きは少ない見込みですから、交渉もやりやすいのではないでしょうか。




 ハイドフェルドとしてはメルセデスGPのテストドライバーとしてチームに帯同していましたが、テスト制限の問題もあり走行機会がなかなか得られない状況でした。
 復帰したシューマッハーの引退の可能性なども考慮した可能性があると思うのですが(実際、周りは今でもいろいろと騒いでいますが)、そういった雰囲気がなかったのかもしれませんね。
 そこでピレリのテストドライバーとなったわけですが、すぐにザウバーからお声がかかったといった状況です。
 ザウバーとしてはメルセデスGPから移籍よりも、1クッション置いたことで違約金が安くついたのかもしれません。


 今回は半年契約ですが、当然チーム側は来季も見据えた起用なのだと思います。
 ハイドフェルドは他チームからの人気もあるようですし、早めに手を打ったということではないでしょうか。
 デ・ラ・ロサ可夢偉に水をあけられた状況でしたし、スポンサーも集められなかった。
 ハイドフェルドは長年ザウバーで活躍しており、開発能力も期待できるドライバーです。
 こちらも持参金はさほど期待できないはずですが、スポンサーの目途は立ったということなのでしょうか?



 デ・ラ・ロサを途中解雇してまで獲得したわけですから、今後どういった化学変化を生みだしていくのか注目ですね。
 可夢偉もこれでハイドフェルドに勝てればより評価を高めるチャンスですし、来月には日本GPもありますし、頑張ってほしいと思います。





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