「仕上がりが早過ぎるのではないか」
このまま2週間、トレーニングと練習試合を繰り返すだけで、この状態を維持するのは難しい。一度、負荷を与えたトレーニングで追い込んで、もう一度、開幕に向けてピークを作るしかないのだろうが、それもリスクがある。つまり、千葉の場合、「仕上がりが早過ぎるのではないか」という心配があるのだ。柏の方は、まだまだ、これから上げていく段階に見えた。2週間、ちょうどいい時間が残っている。
千葉の良さばかりが目立った試合ではあったが、同時に、プレシーズンの難しさ。ピーキングをどこに持っていくのかという部分の難しさを感じた試合でもあった。(J SPORTS)
後藤健生氏のコラムです。
確かにジェフは凄くコンディションが良くは見えましたし、開幕時までそれを維持できるのかどうか心配ではありますね。
例えばオシム監督の頃は敢えて開幕前後にピークを置かず上位チームとの試合に調整を合わせていたところがありますし、コンディショニングの難しさを感じます。
フルシーズン100%の出来でプレーするとはいかないのでしょうし、しっかりとコントロールしなければいけないのだと思います。
プレッシングサッカーをするには出来る限りコンディション良く戦っていきたいところですが、積極的にプレスをかけることによる選手の疲労も心配です。
それを補うための厚い選手層なのかなぁとも思いますが、どこまでそれでカバーしあえるのか。
怪我人に関してもそうですね。
江尻監督は就任前、私が監督になればハードトレーニングになるから怪我人は出てしまいますよ、というような話をしていたそうです。
その怪我人も考えた上で、今オフ積極的な補強をしたのでしょうか。
オシム監督の場合はそのあたりを考えて「今いる選手全員が必要だ」という話をしていたそうですが、それはたぶん自分なら若い選手も育てられるという自信があったからではないでしょうか。
実際に若手選手も育て上げたわけですが、それはたぶんオシム監督にしかできないことでしょう(笑)
同じようなハードトレーニングで運動量豊富なサッカーをしていくためには、それだけの選手層が必要なのかもしれませんね。
ともかく、コンディションや怪我人の問題はサッカーにおいて非常に重要な要素の1つですから、シーズン中も注目していきたいポイントとなります。
…ちなみに、後藤さんはジェフを「見違えるようなアクションサッカー」と評価してくれましたが、私は昨年も終盤はある程度中盤でのパスワークを作れていたと思っていましたからそこまでとは思っていません。
もちろん、そのパスワークが向上したのは確かだと思います。
サイドでためて薄いところを狙うなど、意図を持ったパスワークを作り出すことが出来ていました。
昨年はともかくパスをつなぐことを目指していましたが、ちばぎんカップではパスをつないでどう崩そうかという狙いが見えてきていました。
けれど、そこからもう1段先に行けるかどうか。
「うまいチーム」ではなく「強いチーム」を作れるかどうか。
2年後3年後を目指すチームなら今年は「うまい」だけでもいいかもしれないけれど、今年結果を出すには「強さ」も身につけなければいけない。
その強さを身につけるためにも、コンディショニングだとかメンタルだとか選手交代だとか、そういった細かな部分も妥協しないチームにならなければいけないのではないかと思います。
あるいは、したたかさだとかずるさを見に付けなければいけないかもしれない。
今年は例年以上にそういった部分が求められるんじゃないかなぁと思います。