日産スタジアムの命名権更新問題


国際総合競技場と、隣接する小机競技場、屋内プールの計3施設については2005年3月、日産が年間4億7千万円(5年契約で計23億5千万円)で命名権を取得している。
しかし、来年2月末の契約期限切れを控えた市と日産の契約更新協議は、経営環境の悪化を理由に日産側が同じ条件での更新には応じないことを決め、不調に。その結果、市は現在、「年間3億円以上、期間3年以上」と条件を大幅に下げて命名権のスポンサーを再公募中。応募の締め切りが19日に迫っている。
ここで問題となるのは、日産以外の企業が名乗りを上げ、実際に命名権の取得契約を市と結んだ場合の対応だ。05年に日産が命名権を取得した際には、競技場や最寄りの新横浜駅周辺の道路標識や案内看板など約800カ所の表記が「日産スタジアム」と改められ、当時で1億円以上かかったという費用は市側が全額負担した。
(中略)
一方、日産は新たに市が示した条件で命名権の取得に乗り出すかどうかについて現状では「検討中」(同社広報部)との立場。ただ、「厳しい経営環境の中、契約料、契約期間とも株主を納得させられる内容ではない」とする関係者もおり、応募が見送られる可能性も出ている。(神奈川新聞
 日本でのネーミングライツの一般化から、そろそろ1周が立ち始め、契約期限が切れ始めるスタジアムが出てきました。
 現在の経済状況もあり、日産は横浜FMから距離を置く可能性もあるため、日産スタジアムに関しても今後が不透明な状況となってしまっているようです。
 もともと日産が横浜FMの親会社ということもあり、破格の条件で命名権を買い取ったという経緯があります。



 もし日産が今回の値下げにも応じないとなると、今後が心配ですね…。
 今回の再公募で横浜市は「年間3億円以上、期間3年以上」と提示したそうです。
 それでも他のスタジアムに比べて見てみると、非常に高額な設定です。
 横浜市としては当然年間数億円もかかる管理費のことを考えると、どうしてもこの値段でお願いしたいところなのでしょうが。


 日産以外の企業からすれば、5年間も『日産スタジアム』という名称でやってきたわけですから、それまでに浸透してしまったイメージの部分を危惧するのではないでしょうか。
 それら考えると、出来れば日産が買い取り名称を変えないことがベストなのでしょうが…。




 もちろんフクダ電子命名権を買い取ってくれた『フクダ電子アリーナ』を使用するジェフとしても、他人事ではありません。
 例えば、既に1度目の契約が切れた味スタは2008年に契約を更改したのですが、その年ちょうど東京VもJ1に昇格していたことが交渉を有利に進めた可能性があります。
 J2に降格すればどうしてもクラブも含めてスタジアムの露出も減ってしまうわけですから、交渉が楽ではない状況になる可能性も出てきてしまいます。