“ボトム3”と15位山形の違い
今年のJリーグも残すところ、あと8試合となってしまいました。
現段階で明日対戦する山形が勝点27で15位。
柏が勝点26で16位。
ジェフは勝点23で17位。
大分が勝点14で18位。
シーズン開幕前の下馬評では厳しい評価ばかりだった山形。
序盤は素晴らしいスタートを切ったのですが、現在はやはり戦力の問題もあってか徐々に順位を下げてきています。
しかし、それでも降格圏内であるボトム3には落ちず、残留圏内で踏ん張っています。
これはクラブの規模を考えれば、立派なものではないかと思います。
山形がJ1でここまで頑張れてきたのも、しっかりとフロントが自分達の立場を理解して、ぶれない方向性を持ってチームを運営をしてきたからではないでしょうか。
あまり他チームの厳しい話しは言いたくないのですが、大分は昨年の結果に慢心し補強も少なくシーズンスタートに失敗していましたし、柏も監督交代がうまくいかず波があるフランサを軸にする計画も失敗してしまいました。
そして、ジェフも昨年後半の快進撃によって勘違いをし、昨年の功労者をバッサリと切ってしまった上、夏の補強、監督交代のタイミングもチグハグでした。
その中で、比較的早期に経験豊富なネルシーニョ監督を据えて、チームに(応急処置的なモノかもしれませんが)一本筋を通した柏が復活の兆しを見せているのもまた納得できる状況ではないかと思います。
戦力的は決して豊富とは言えない山形ですが、その分チーム運営や方向性の部分を明確にし、小林監督の下で一丸となって戦っている印象があります。
今期の目標もあくまで「J1残留」という現実的なモノを掲げていましたし、サッカーも非常にシンプルでわかりやすい内容になっていました。
自分達の状況をよく理解した上で、チームの運営ができているのではないでしょうか。
そういったチーム運営の手腕では、現在のジェフは大きく遅れを取っていると思います。
とはいえ、だからと言って明日の試合で負けるわけにはいきません。
先日公表された経営情報でみると、08年度の山形の『営業収入』は6億円。
ジェフのほぼ6分の1でしかないわけです。
人件費もほぼ5分の1で当然ジェフの方が上となっています。
もちろんお金だけではないのは百も承知で、実際それ以外での部分の差が今の順位にも表れているんだと思いますが(むしろジェフとしては恥じるべきでしょう)、こうった残留争いは最終的にはクラブの総合力が結果になって表れるものだと思います。
金銭的な部分だけで言えるわけではありませんが、クラブの経営規模にしても歴史にしてもジェフの方が山形よりも上なはずです。
明日の試合ではぜひともそのあたりの意地をみせて、クラブ全体で勝利をモノにしなければいけません。
ここで負ければ、後はないわけですから。