気持ちは重要だが、焦りは禁物

 「勝とう」という気持ち、「戦おう」という姿勢は、とても重要なものです。
 しかし、もうここまで来ると選手達も状況を理解しているでしょうし、改めて強く言うことでもないように思います。



 むしろ今のジェフにおいて心配なのは、選手達の焦り。
 新潟戦でも「前へ、前へ」という気持ちが強すぎて、チームが空回りしていたように感じました。
 無理な縦パスや強引な前への突破は、状況次第で逆に非カウンターの起点になり、チームを悪い方向へと導きます。
 サッカーが「前に急げば相手に勝てる」という単純な物だったのならそれでもよかったのですが、実際には焦りが先行していてボールを失う機会ばかり増えています。



 選手の気持ちを表示するメーターがあって、その数値だけで勝敗が決まるようになっていたら、ジェフはいいところまで行っていたのかもしれません。
(なにせジェフは2年連続で残留争いを争っているわけで、この状況で気持ちを出せないというのなら、「プロの選手ではない」と言っていいような状況にいるわけですし…。)
 しかし、試合にはもっとさまざまな要素が絡んでいきます。
 もっと言えば、試合前の練習段階から戦いは始まっているはずです。
 もっと前の話しをすれば、練習以前のクラブによるチーム作りの段階だとか、補強の動向、方向性の決定などから、試合の勝敗に影響を与えていることになります。
 そう考えてしまうと、今ジェフにやれることは限らているわけですが、それでも最後までしがみついていきたいところです。



 明日の神戸戦に勝てれば選手はもちろん、若きコーチングスタッフも感じているであろう焦燥感をある程度払拭することができるかもしれません。
 もちろん残留を考えると1勝だけでは全然足りない状況ですが、それでも江尻監督になってからまだ勝ち星なしというのはやはりチームにとって悪い影響を与えつつあるのではないかと思います。
 ともかく明日の神戸戦ではアツく、かつ冷静に戦って、勝利をつかみ取ってほしいと思います。