ブリアトーレとシモンズがルノーを離脱

 昨年のシンガポールGPに起こったとされるクラッシュゲート。
 ルノーアロンソを優勝させるためわざとピケjr.にクラッシュするよう指示したという事件で、ルノーはもちろんのこと八百長レースということになりますからF1界全体にも大きな波紋を呼んでいます。



 この問題でルノーは技術部門のトップであるパット・シモンズとチーム代表のフラビオ・ブリアトーレの離脱を発表、今後はこの問題に関して講義をしない(「=故意のクラッシュを認める」との報道)ことも明らかにしています。
 これでルノー側は丸く収めようということなのでしょうか。
 FIAとしても2人に責任を科すことで、これ以上の大事にはしたくないという考えがあるのかもしれません。
(どうもテレメトリーのデータが提出され、スピン後にもアクセルを踏んでいたことが明らかになったようで、それで観念しざるを得なくなったのかもしれません。ただし、ドライバーとチームのどちらからこのアイディアを持ちかけたのか…については、明確な証拠が出ていないようですが。)


 ただし、21日に開かれる世界モータースポーツ評議会では、チームに罰則を与える可能性もあるとのことです。
 最悪の場合F1からの追放という厳しい判定が出る可能性もあると言われていますし、もし参戦が許可されてもイメージの問題からルノー本社は今年限りで参戦を見合わせるのではないかといった見方があるようですが…。



 今回の問題、もともとピケ親子が確執のあったとされるブリアトーレの首を狙って、リークしたのではないかとも言われています。
 しかし、一方でいくらチームからの命令でも、故意のクラッシュを要求されて実行してしまうドライバーもどうなのか?という意見も多くでています。
 その結果、今回のリークはまだ若いピケjr.の今後にも悪影響を与えるのではないかという話しも出ていますね。
 もっともルノーでのピケjr.のパフォーマンスは決して素晴らしいものではなかったわけで、何もなかったとしても次のF1シートがあったかどうかはわかりませんけどね。
 ルノーに参戦できたのもブリアトーレがマネージャーとして付いていたところが大きかったわけで、このあたりは複雑な部分があるわけですが…。


 まだ全てが終わったわけではないですけど、今のところ今回のリークで得した人は誰もいなかったのかなぁと思ってしまいます。
 損をする人はたくさん出たのでしょうが。


 ただ、一方で八百長クラッシュが本当にあったのであれば、それを永遠に隠しておいてほしかった…とも思えないですし、真実を知る意味ではよかったのかなぁとも思います。
 そして、今後の抑制にはつながるのかなぁ…とも。
 けれど、故意のクラッシュはチームにとってもデメリットがあるケースの方が多いと思うし、そう頻繁に出来るわけではないでしょうけどね。
 ピケjr.の場合、普通に走っていてもポイントは取れないであろうという見方をされていたから、「犠牲しても構わない」と判断されたのかもしれませんが。