昼田SD「当初の目標は勝点57」
先週のサッカーダイジェストで昼田SDが「当初の目標は勝点57」とコメントしていましたね。
昨年ミラー監督が就任してからの勝点の平均したものから計算し、それにプラスアルファを求めた数字が勝点57なのだそうです。
なるほど、考え方は非常にシンプルです。
私自身は具体的な数字をノルマに掲げるのは、あまり好ましいとは思わないですけどね。
具体的な数字を作ってしまうとその数字ばかりに意識が行ってしまって、他の大事な部分を見損なってしまう可能性も出てきてしまいますから。
とはいえ、具体的でなくとも今期の目標や位置付けを掲げることは非常に大切なことです。
組織を構築する上で重要なのは、まず目標を決めること。
目標がない組織など、ただの烏合の衆にしか過ぎません。
今期はどのあたりの順位を目差すのか、育成の時期なのか成果を求める時期なのか、そして最終的にはどのようなチームを目差すのか。
目標を決めることで初めて、チームの方向性(ビジョン)も定まってくるはずなのです。
けれども、その目標をなぜ今までサポーターやファンに公言してくれなかったのでしょうか。
サポーターやファンは、同じ組織の一員…ようするに仲間ではないのでしょうか。
サポコミではあれだけ景気の良い話しばかりをしておいて、今さら現実的な目標が出てきたことが素直にがっかりです。
昼田SDは以前からこういった傾向があって、例えばミラー監督を獲得した当初もなぜミラー監督を選んだのか、ミラー監督にどういったタスクを求めているのかなかなか明らかにしてくれませんでした(その後インタビューなどでは少しずつ答えていますけど)。
工藤の10番変更への経緯もサポコミで「工藤がどうしても10番を欲しいと言った」という話しをかなり強調しておっしゃっていましたが工藤自身は「そこまでこだわりはなかった」と複数のインタビューで答えていますし、そういえば未だに昼田さんがGMからSDに変更した理由も明らかになっていないはずです。
確かに強化部といっても、客商売なところはあるのでしょう。
そういった美辞麗句を並べなければいけない時も、場合によってはあるのかもしれません。
けれども、やはりサポーターとフロントというのは本来仲間なはずでしょう。
今さら美辞麗句を並べるような対象ではないはずです。
腹を割って話さなければいけないところは、しっかりと本音で話すべきなんじゃないんでしょうか。
そうして苦労するのは結局フロント側ではないかと思います。
これだけ矛盾だとか、後から大事な話しが出てきているよう状況では、どうしたって「信頼できない」と言う人も出てくるんじゃないでしょうか。
サポーターが信じられないんでしょうか。
いや、そういわれると思い当たる節もあるけど(数年前のこととかね)、それでもそこは我慢しなければいけないところではないかと。
夢や希望を語るのも結構ですけど、その一方で地に足の付いた計画・運営をしていかなければ、方向性とはならないはずです。
現実があって、目標があって、それを叶えるだけのしっかりとした計画があって、初めて点と点を結ぶ線となり、方向性が出来上がるはずですから。
その方向性の下で円滑に運営を実行していくためにも、“仲間”に対してはしっかりと説明をしていかなければなりません。
もちろん今回の件は残念だけど、昼田SDに即刻辞任を要求するだとか、そういう話しではありません。
現実問題として優秀なGM(SD)が日本にそうそういるわけでもないすし、口の達者な昼田さんの交渉術は日本人選手獲得においても非常に重要な武器になっているはずです。
だから、共に成長していかなければいけないところでしょう。
サポコミで明るい話しばかりを聞かされ、奇跡的な残留劇の後ということもあって、多くの人がそれを鵜呑みにしていたように感じました。
けれど、実際には現実は苦しいものでした。
ですから、サポーターも冷静に話しを聞く必要が合ったんだと思います。
そういう意味で、サポーターも勉強していかなければいけない部分があるんじゃないでしょうか。
そして、強化部もそれは同じことだと思います。
もしも成長するつもりがないようなのであれば、その時は考えなければいけないのかもしれませんが…。