ミラー監督「深井は仕掛けたいという気持ちが強すぎた」


前半、失点してから深井と谷澤の位置を変えて、そこから3回くらいチャンスがあって、深井が決めましたが?
ミラー監督「そこまでにもチャンスはあったわけで、その中でボールを持ってから仕掛けたい、仕掛けたいという気持ちが強すぎたと思います。結局、後半にあったと思うんですが、アレックスが左から良い飛び出しをして、深井が右から良い飛び出しをした時なんですが、そこで谷澤がボールを持っていて、30メートルくらいのところからシュートという判断をしてしまったというのもあったと思います。やはり、そういった意味で正しいタイミングでの状況判断というのが必要になってくると思います」(J's GOAL
 ブログでは何度もいってきましたけど、深井などアタッカー陣はときおり自分で決めてやろうという意識が先行しすぎてしまっているように感じることがあります。
 このあたりの状況判断をもっと高めてオフザボールの質を向上できれば、ジェフの攻撃もよりスムーズになるんじゃないかと思うのですが。


 ちょうどペトロヴィッチ監督もジェフ戦の後にこんなことを言っています。


「うちの槙野選手は最後のほうではトップのような形で前に残ってFWのようなプレーをしていたが、それは残念ながら我々のサッカーではない。やはり我々のサッカーは後ろからいかに数的優位を作っていくかという形で、前に5人も6人も並んだからといって攻撃的な形になるかというと、そうではない。後ろから飛び出して前のスペースを使うことによって、いい攻撃ができる。サッカーは5人FWの選手を並べれば、あるいは7人そういう選手を並べれば攻撃的な形になって点が取れるかというと、そうではない。そうであれば、レアル・マドリードだったり、お金のあるクラブはFWの選手を何人も買うでしょう。やはり運動量でもって数的優位の形を作るのであれば、後ろからスペースに飛び出していく形のほうがいい形はできるんじゃないかと思う。そういうサッカーが、我々広島のサッカーだと思います。今日は残念ながら体のキレというか、フリーなスペースに飛び出してくるスピードというのが若干なかったように思います(J's GOAL
 深井も前半に、前線の位置でボールを待っているだけになっていた時間帯がありました。
 前線に張っているだけでもそこからDFラインの裏を狙える状況なのであればかまわないのでしょうが、現代サッカーではDFラインの裏のスペースというのは消されている場合が多いですからね。
 結局、前線が渋滞状態になってしまうことがほとんどです。
 かといって巻のようにパワーがあるタイプではないですから、後方からのロングボールやアーリークロスに対して相手に競り勝てる確率は非常に低いですし。


 だから、ボールを貰うときの動きをもっと工夫してやっていくべきなんじゃないかと思います。
 SHがスタートの位置なんですから少し下がった位置からゴール前に飛び出していくとか、自分がゴールを狙うのではなくオトリになってサイドに開き、ゴール前のスペースを作るだとか。
(できることならスペースを作る動きは、個人判断だけではなくチーム全体でやっていきたいところですけど…。)
 ゴールへの意欲が高いのは非常に素晴らしいことだと思うのですが、それだけではうまくいかない場合もあるのもまた事実。
 もう1ステージ上の選手を目差すためにも、そのあたりの質を高めて欲しいなぁと思います。




 しかし、ジェフ戦での広島の森脇から盛田への交代…驚きましたね。
 それこそ、ジェフのDFと比較して競り勝てる可能性の高い選手を入れることで、パワープレーをしてくるのかと思ったのですが…。


「森脇選手はキャンプをほぼせずにリーグ戦に入ってきた選手で、我々のチームで大事なことはやはり後ろからしっかりセカンドライン、あるいはその後ろから数的優位を作る選手というところなので、やはりそういったところでの交代というのは我々にとって意味のあるものだ。」
 この後に上の槇野の話しにつながるのですが、ようするにオーバーラップの回数が足りないと。
 ともかくチーム全体で数的優位を作るのが広島のサッカーの基本だから、それに不適合な状態なら例えストッパーでも交代するということだったようです。
 ストッパーも明らかに攻撃のための一枚と見ているということ。
 パワープレーだなんて、とんでもなかったわけですね(笑)
 恐れ入りました。