ホンダがスーパーアグリの売却を拒否していた?


スーパーアグリの元管財人は、スーパーアグリの救済は可能であったが、ホンダがそれを拒否していたことを明らかにした。
破産管理の専門企業PKFは、解散したスーパーアグリの管財人を昨年解任されたと語り、40万ドル(約4000万円)以上の料金支払いを求めてホンダと争っている。
PKFはスーパーアグリの売却先を提示したが、ホンダによってこの案は拒否されたという。ホンダはスーパーアグリの主要な債権者であり、チームが破産したときには何百万ポンドもの負債を抱えた。 (F1-Gate
 まぁ、そういった類の話しは複数出ているので、これが真実であったとしても今さら驚きません。
 焦点となるのは、本当にスーパーアグリの売却は可能だったのか、ホンダはそれを拒絶したのか、そしてその拒絶は悪質だったのか…といったところですかね?
 ホンダとしてはスーパーアグリをサポートしてあげた上にお金が返ってこないのだから、争うのも当然ということなのでしょう。


 ただ…まぁねぇ。


自動車のF1世界選手権から撤退したホンダが、チームを売却した価格が1ポンド(約147円)だったことが9日、関係者の話で分かった。
(中略)
ホンダ関係者は事実上無償での売却を認めた上で、「(昨年12月の)撤退決定以来、F1活動を続行する条件で売却するのが、最大の優先事項だった。価格は問題でなかった」と説明。ホンダは数百億円を投資した英ブラックリーのチーム、工場、実験用風洞設備のほか、マシン、マシンに関する知的財産権を売却した。撤退に伴い、「100億円に達しない額」の保証金も新経営陣に支払っている。
ホンダ側は「チームを解散させて資産を切り売りする相手には売れなかった。数百人の雇用を守る必要もあり、いい結論だったと思う」と話している。(読売
 まぁ、1ポンドでの売却はわかっていたことですけどね。
 ジャガーだってそうだったはずですし。


 しかし、ホンダだってF1ではまったくスポンサーが付かず赤字を垂れ流していた上に、結果的に撤退してチームを無償で売却したわけで。
 やっていることは基本的にはスーパーアグリと変わらない。
 むしろコストパフォーマンスはスーパーアグリの方が良かったはずでしょう。
 ホンダはかなりの金額をホンダF1チームにつぎ込んでいたはずですから。
 そして、ホンダ側がなんと言おうともスーパーアグリ産みの親はホンダであり、比べられても仕方のない存在である…ということではないでしょうか。


 今年のブラウンGPの活躍だって、昨シーズンをまるまる潰した上でホンダが撤退したからこそあそこまでうまくいっているんでしょうし。
 こんな話しも出ているけど、ホンダがいたらKERSもあったかもしれないし、ホンダエンジンはメルセデスエンジンに比べて50馬力ものロスが出ていたと言われているわけだし、少なくともブラウンGPほどの活躍が出来ていたとは想像できない。


 しかし、逆に言えばエンジン開発なども含めて、ホンダさえしっかりとしていれば勝てるだけのポテンシャルがあったチームだったわけでね…。
 そのチームを一皮剥かすことの出来なかったホンダと、簡単に剥かせてしまったロス・ブラウン
 この差が小さいように見えて、とても大きいんじゃないでしょうか。



 資金的な流れなどを考えれば、ホンダがスーパーアグリと争うのは当然のこと。
 ただし、ファンとしてはやっぱりこの争いは腑に落ちないところがたくさんある。
 それが現実かなぁと思います。




 明日の更新はできないかもです。
 今日の夜…とかも難しいかなぁ。