夏の補強のためにも攻撃パターンの構築が必須
外国人選手獲得に関する意見が、いろいろと出ているようです。
確かにこのまま行けば。夏に向けての補強というのが必要になってくるかもしれません。
けれど、じゃあどういった選手が必要なのかという点は難しいところ。
「点の取れるFWが必要だ」という意見は多いようだけれど、そう簡単でもないように思います。
例えば今までJリーグで活躍した「点の取れるFW」で考えてみてもアラウージョ、フッキなど、クラブによってはフィットするしないがはっきりと出る選手もいます。
一言で「点の取れるFW」といっても、そのクラブの状況にあった選手でなければ、獲得しても効果は薄いかもしれない。
もちろんこれは外国時FWに限らない話し。
誰とは言いませんけど○本とか○岸とか、クラブによってはその選手の本当の良さが出てこない選手もいます(笑)
補強するにしてもどういった選手が今のチームにフィットするのか、本当に必要な選手はどういった選手なのかをきちんと見極めずに行えば、例え大金をはたいて有力な選手を獲得したとしてもほとんど意味はなさないということです。
だから、まずは自分のクラブの状況をしっかりと分析して見るべきでしょう。
以前にも言いましたが、今のジェフの攻撃パターンは3つだと思っています。
『クロスからFWと逆SHが飛び込むパターン』なら、高質なクロスをあげられる選手が必要なのかもしれません。
『新居へのスルーパスで崩すパターン』なら、パサータイプが必要でしょう。
新居の良さを活かす攻撃をしたいのなら、「点の取れるFW」タイプではなくフランサのような選手が欲しいはずなのではないかと。
『後方から巻に放り込んで拾わせるパターン』なら、単純にドリブラータイプの「点取り屋」でいいのかもしれませんね。
その場合、攻撃をその選手に依存しないように気をつけなければいけませんけど。
どちらにしてもどのような攻撃を目差すのか。
それによって、補強ポイントも大きく違うはずです。
クロスから攻撃するサッカーを目指したいのに、ドリブルでグイグイいける点取り屋FWをとったとしても、戦力にはならないかもしれません。
今日対戦する磐田さんあたりはクロスにあわせるのが得意なタイプのFWがいないのに駒野を獲得して、そのあたりからちょっとズレが出てきてしまったのかなぁ…と思いますし。
…もちろん、新外国人選手を中心に、攻撃を作っていくという方法もあるでしょう。
ただ、それは非常に怖い面がある。
単純にその選手がアタリかどうか、実際に来てプレーするまでわからないところがありますからね。
例え良い選手だったとしても、「話に聞いていたタイプとは違う」なんてことはよくあることです。
結果的にそうなったとしても、未知の外国人選手を頼りにしたチームを作ろうという考えは懸命ではないと思います。
そのあたりの補強ポイントの目測を誤って、失敗したクラブだって多数あると思います。
いや、もしかしたら今年のジェフもそうなのかもしれない。
ミラー監督は比較的どんな選手が加入しても、その選手の良さをそのまま活かそうとするタイプの監督だと思っています。
(攻撃面に限っての話しですけど。)
その結果、本当にやりたいのはどんな攻撃なのか、的が絞りきれなくなったんじゃないでしょうか。
そのために今期は複数のポジションを出来るポリバレントな選手ばかりを集めたけれど、最終目標がぼやけてしまった。
臨機応変に戦ってきたミラー監督だからこそ、目差すべき目標がどんな形なのか、計りきれなかったのかもしれません。
ですから、まずはどんなサッカーをしたいのか。
どんな攻撃を目差すのかを決めて、それを熟成していくこと。
それが第一ではないでしょうか。
それが出来てこなければどのような選手を補強していいのかも見えてこないし、選手達の攻撃面での連係もなかなか向上してはこないでしょう。
そのあたりを夏までには作っていきたいところなんじゃないかと思います。
もちろん、いい攻撃をするためにも、守備の安定は絶対。
…ですから大きく言えばサッカーの方向性。
ジェフはどんなサッカーを目差すのかが、問われているということではないでしょうか。