地上波の派手なスポーツ中継

 『W杯アジア最終予選中継「危機感を煽る民放」と「冷静なNHK」、どっちを選ぶ?』という記事がダイヤモンドonlineにアップされています。
 F1やフィギュアなんかをCSで見ていても思うのですが、地上波でのスポーツ中継というのは凄く「派手にやろう」という意識が強いですよね。
 NHKが冷静というよりは、地上波がちょっと異常なんじゃないでしょうか。


 派手である意味綺麗に話しをまとめようとし過ぎている。
 けれど、実際にはスポーツというのは(いや、スポーツ以外でもそうでしょうけど)汚い部分もあるし、面白くないと感じる時間帯もある。
 しかし、地上波の中継となると視聴率ばかり気にするせいか、放送時間いっぱいを「面白い」「綺麗な」ものにしようとしている…。



 でもねぇ…そうじゃないと思うんですよね。
 例えばレースが始まる前のどきどき感。
 あれはレース開始前に毎回ある「嵐の前の静けさ」のような時間帯を静かに見守るからこそ、感じられるわけで。


 あるいは、キックオフ前の選手達の緊張感。
 そういったものも、スポーツの醍醐味だと思うのに、地上波の放送だと全て一本調子で騒ぎ立てる。
 だから、逆に見るほうとしてはテンションが上がりにくかったりする…。



 …なんというか、今の中継の仕方だとあのテンションについていけない人も多く、逆に顧客を選ぶようになってしまう気がするんですけどどうなんでしょうね。
 裏も表もあるのが面白いわけで、その全てを伝えることが報道の本来の役割なんじゃないかと思うのですが、現状だと片方ばかりに偏っているんじゃないかなぁなんて私は思ったりするのですが…。