スペインでサテライトリーグ設立の動き

 ストライカーDXにアップされたこちらの記事よると、スペインでサテライトリーグ設立の話しが出ているようですね。
 ジェフリザーブズの話しもチラッと出てきます。


これまでプロクラブのサテライトチーム(Bチーム)は、独立した形でそれぞれトップチームよりも下のカテゴリーでプレーしていたのです。つまりトップチームはスペインリーグ1部(もしくは2部)に所属し、Bチームは3部や4部というように。
もちろん3部で結果を出せば2部に昇格する権利もあり、実際にセビージャはBチームがスペインリーグ2部に所属しています。
日本でも、ジェフ千葉の下部組織のチーム「ジェフリザーブズ」がJFLで戦っています。ジェフリザーブズは、実際には他クラブのような「サテライトチーム」というわけではありませんが、まあ似たようなことをスペインではどのチームもやっているというわけです。そこで若手選手を起用し、他のベテランチームと競争させる中で鍛えていくんです。
 日本では新たな試みともいえるジェフリザですが、欧州では決して珍しいわけではないということですね。



スペインでは外国人の選手の大量流入で、下部組織から若手がトップチームデビューするのが難しくなり、おまけにデビューまでにかなりの時間がかかります。
育成を経てトップチームでデビューする選手の平均年齢は20.09歳とヨーロッパの中でも2番目に高いのです(トップはイタリア)。
つまりスペインでは有望な若手選手になかなかチャンスがなく、その将来を危惧しての打開案としてサテライトリーグが作られるというわけです。それはU-19以下の国際大会では結果を出してきた選手たちがなかなかトップデビューできず、その後消えてしまうことが多く、その点が懸念されているからなんです。
 最近は日本でも若手育成に関して、将来を不安視する声が上がっていますが、スペインでも同様のようですね。
 あれだけの実力も歴史もあるスペインですらいろいろと苦労しているのですから、日本でも難しいのは当然なような気もしますが。
(ただ、確かスペインでは法律上18歳未満の選手とはプロ契約できないはずで、その結果育成した選手の平均年齢が高いのではないかとも思います。それに関しても日本と似通った状況にあるのではないか…とも。)


 この計画は3部、4部リーグの反対やスペインサッカー協会の賛同を得られなかったことで一度頓挫してしまっているようですが、スペインの現状を知る上でなかなか面白い話ではないかと思います。