サポコミの議事録を読む前に必要な準備

 サポーターコミュニケーションデーが実施された2月8日から、すでに一週間が過ぎました。
 昨年はサポコミが終わったちょうど1週間後に議事録がアップされましたし、横浜FCとのプレシーズンマッチも終わったことですから、そろそろ議事録がアップされるのではないかと思います。
 ここで、サポコミの重要性とその議事録を読む前の準備について、自分なりにまとめてみたいと思います。
 



 サポコミはフロントとサポーターが話し合いを持つ、年に1度だけという貴重な機会だと思います。
 無論、フクアリでも顔を合わせることはあるし、短い時間だけなら話すことが出来るかもしれません。
 けれども、基本的にはスタジアムというのは“戦いの場”。
 フロントもサポーターも選手もスタッフも、ジェフに関わるすべての人がスタジアムに来るまでに戦いの準備を全て済ませておかなければいけないはずであり、その場に来てアレコレ言うのではもう遅いはずです。
 そういう意味で、サポコミとその内容を記した議事録というのは非常に重要なものだと思います。


 もちろん単純にこれだけの時間を割いて両者が話し合う機会というのは他にないですし、フロントのトップがこういった公の場でサポーターに直接お話しをされることにも大きな意味があるのですが。



 
 そのサポコミの議事録を読む前の準備を、個人的に考えてみました。
 …といっても非常に単純なことで、読む前に「何をフロントに説明して欲しいのか」、「絶対に聞いておきたいことはどこなのか」を決めておこうという話しです。
 先にフロントに聞きたいことを決めておき、議事録から答えを探す。
 まぁ、ようするに方法論はどうあれ「受身な姿勢ではなく前向きな姿勢でフロントの話しを聞こう」ということです。
 それを先に決めておかないと、せっかく議事録を読んでも読み流す程度になってしまうかもしれない。
 それでは読む意味なんてほとんどないはずです。
 これは議事録を読むだけでなく、サポコミに参加する場合だって同じだと思うんですけどね。  



 単純なファンなら「受身な姿勢」でも構わないでしょう。
 しかし、サポーターというのはそうではない。
 何度も言う通りクラブというのはサポーターも含めて初めて成り立つものなわけで、クラブの将来を決めるのはフロントだけではないわけです。
 だから、積極的に「前向きな姿勢」で議事録を読む、サポコミに参加する…ようするに、クラブに関わろうとする姿勢が重要なはずです。
(逆に言えば「前向きな姿勢」でクラブに関わる人をどれだけ作れるかが、クラブの質を高めていく上で非常に大切なことだといえるのかもしれない。)


 「聞きたいところなんて特にない」、「今のフロントに任せておけば全て大丈夫だ」なんてことはないはずでしょう。
 人間なんですから、どんなフロントだって失敗なんてものは付き物です。
 未だに「黙って付いていく」なんていう話しも聞くけど、それはただ単純にフロントに全責任を丸投げしているだけであって。
 それによって、もし小さな問題が後回しにされてしまうのであれば、後々大きな被害となってクラブに返ってくることになります。
 これはクラブ運営だけでなく、一般企業、一般社会でも同じことです。




 ちなみに私が聞きたかった話しというのは、「トップチームの中・長期的なビジョン」、「育成部門の反省と改善」、「魅力あるクラブ作りの詳細」、「経営面の現在と今後について」の4つでした。
 ようするに大雑把にまとめると「強化」、「育成」、「運営」、「経営」の方向性(方向性の重要性に関しては、何度も話している通り)。
 サッカークラブを運営するにあたって、この4つ要素が重要な柱となるのではないかと思います。
 “方向性”ですから、過去―現在―未来が聞き手にとって上手くつなげたかどうか。
 話し手が上手くつなげられているかどうか。
 そこがポイントではないかと思います。





 会場の雰囲気は非常に良かったです。
 ただ、内容と雰囲気とはまた別問題でしょう。
 昨シーズン、スタジアムの雰囲気は良くても内容が悪い試合もあったのと同じように、その場の雰囲気と内容というものは本来別物として考えるべきだと思います。
 雰囲気だけは良く、その結果気持ちがゆるんでしまい、ダメになってしまう組織は山ほどあるわけですからね。
 今のジェフがそうだと言っているわけではありませんけども。




 現地で話しを聞いた感想からすると、三木社長と昼田さんは非常に話しが上手く、カリスマ性もあるんだろうなぁという印象は受けました。
 人の上に立つリーダーにとって話しの上手さやカリスマ性などに関しては、非常に重要な要素だと思います。
 ですから、それはそれで高く評価されるべきだと思います。


 しかし、内容は内容です。
 話しの上手さ、カリスマ性、雰囲気などばかりに目を取られて評価していると、とんでもない内容でも黙認してしまう可能性だって出てくる。
 それはクラブにとっても決していい方向ではありません。




 …ということで、まずは内容を冷静に読んで見るべきではないかなぁと。
 一度頭の中を真っ白にしてから、読み始めるべきではないかと思います。
 誰が話しているのかとか、会場の雰囲気だとかはひとまず置いておくとして。




 ちなみに予定通りの時間に終わったことが高く評価されているようですけど、三木社長と昼田さんと共に壇上に上がった小林さんや島田さんの話しはなく終わってしまいました(まぁ、正確には檀はなく発表者の顔もほとんど見えなかったのですが)。
 個人的にはお二方の話しも聞きたかったし、前に並んだからには当然何かお話しされるのであろうと思っていました。
 だから、むしろお二方の話しが聞けずに終わってしまったことが残念ですし、時間ちょうどだからといってそれが良いことだったのかどうか。
 むしろ時間を超過してでもお二方の話しがあってしかるべきではないのかとも思ったのですが…もしかして時間が押してしまったから無くなったんでしょうか?
 初めからお話しする予定が無かったのであれば、それはそれでどうなのかなぁ?と思わなくもないですし(こういった会の運営で人前に並んでおいて一言もなし…というのはちょっとどうなのかなぁと)。
 その結果、お二人には質問する機会もなかったですしね。
(このあたり、お二人の話しが予定されているのかどうかすらわからない問題…ようするに、会の進行が参加者にわかないことも問題なんじゃないかと思うのだけれど。短い時間ではないのだから、あらかじめ進行予定を参加者に示しておくべきなんじゃないかと。まぁこのあたりは問題というより運営センスなのかも知れないけれど。)


 時間ぴったりに終わったことと、お二人の話しが聞けなかったこと。
 どちらを評価すべきなのか、私にはちょっとわかりません。
 少なくとも一概に前者だけを見て「よかった」というのは、ちょっと違うんじゃないかなぁと思うのですが。