宇都宮徹壱氏「失敗の視点が見事に欠落していた」

 宇都宮徹壱さんが、JFA主催のフットボールカンファレンスの取材をされたそうです。


さて、以上を踏まえて「世界トップ10を目指して」という今回のカンファレンスのテーマに立ち戻ったとき、あらためて痛感するのが、日本の歴史的・地理的ハンディキャップである。例えばドイツの場合、それぞれの地域協会やクラブが長年培ってきたバックボーンを抜きにして、あれほど急速な育成システムの改革はあり得なかっただろう。メキシコにしても、北米や南米にアプローチしやすいという地理的な利点がなければ、各クラブが育成年代から国際大会を経験するのは難しかったはずだ。そうして考えると、世界トップテンを目指す日本にとって、一番のハードルが、歴史的・地理的ハンディであることは明白だ。だからこそ「国内のレベルを高めるしかない」(布副委員長)のである。(スポナビ
 まぁ、論文などを書いた経験がある方ならわかると思いますが、結局他所で行った例を出してきてそのまま流用するってのは理論的に通用しないんですよね。
 周りの環境がぴったり同じなんてことはありえないのだから、いいところは盗みつつも独自にやっていくしかない。


 独自にやるためには、しっかりと計画を建て、実行し、失敗したところを反省して修正して、またやり直していくしかないはずなのですが…。


3日間のカンファレンスを取材していて、非常に気になったことがある。それは「失敗の視点」というものが見事に欠落していたことだ。すなわち、昨年の北京五輪でのグループリーグ3戦全敗と、U−20代表のW杯連続出場(ワールドユース時代含む)が8大会ぶりに途切れた事実が、まったく触れられていなかったのである。それは登壇者から言及されることもなかったし、会場で流された映像の中にもなかった。女子代表の北京五輪ベスト4や、2大会連続でW杯出場を決めたU−17代表の映像が、ことあるごとに流されていたことを考えると、これはいかにも不自然である。
 こういう話しを聞くと、心配になってしまいますね。


 まぁただ、他人のフリ見てじゃないけれど、クラブでもしっかりと過去への反省と今後の方向性を作り上げていきたいですね。
 JFAがしっかりしていない、頼りないと感じるのならば、自分達で頑張っていくしかないわけですから。