反省会'08まとめ『ミラー監督とチームの方向性』

 たぶん「ゆっくりいこう」史上最長となった、今回の反省会。
 思ったよりも大変でした。
 まぁ、所詮はリーグ15位のチームの反省会。
 明るい話しになるわけがないわけで、問題点を指摘するっていうのはなかなか苦労することです。
 荒波なんてものはなるべく立てず、流れに乗ったほうが楽ですからね。
 そういう意味で苦労したのも当然かなぁと思います。
 最後まで読んでくれた方もお疲れ様でした(笑)


反省会'08その1『急激な方向性の転換』
反省会'08その2『シーズン前半の苦戦』
反省会'08その3『ミラー監督の就任』
反省会'08その4『ジェフの将来と補強について』
反省会'08その4.5『なぜ育成チームであれたのか』
反省会'08その5『選手の個別評価 GK、DF編』
反省会'08その6『選手の個別評価 MF編』
反省会'08その7『選手の個別評価 FW編』
反省会'08その8『具体的な補強案について』


 最後にミラー監督について。
 落ち着いたチーム作り、長期ビジョンに基づいた方向性の下での運営をするためにも、基本的に監督はころころと変えるべきではないでしょう。
 今回のようにアマル監督、クゼ監督、ミラー監督と短期間に監督を変えていくと、監督を変えるにしたがってメンバーも変わってしまう。
 頻繁に監督を変えることに不信感を抱く選手も出てくる上、監督によって選手の好みも違うため、せっかく経験を積んで成長した選手も戦力外になることもある。
 そうなれば選手育成やチーム作りに支障を与えるのはもちろんのこと、余計に費用もかかり財政面でも負担が出てしまいます。


 これが例えば祖母井さんのように同タイプの監督を招集できれば最低限の負担で済むでしょうが、今の強化部はそうではないでしょう。
 ミラー監督を呼び寄せた現強化部の努力には敬意を表します。
 しかし、祖母井さんとの一番の差はここにあるのではないでしょうか。
 代理人なしで直接欧州の監督を呼べる唯一の日本人GMとして有名だった祖母井さんだからこそ、同タイプの監督を継続して呼ぶことができたのでしょう。
 けれど、そういったGMは日本中を探してもなかなかいないはずです。
 

 そんな状況だからこそ、今はミラー監督を大事にしていかなければならない。
 タイプは違っても、次に優秀な監督が呼べるとは限らないわけですからね。
 欧州人監督で世界的な名門で長年のコーチ経験がある人物なんて、そう簡単に呼べるわけがない。
 ジェフが学ぶべきところはきっとまだあるはずです。



 けれども、監督のチーム作りとジェフ本来の方向性。
 これに差異がある可能性も否定できないと思うのです。


 だからこそ、強化部は自分達を見失わず、監督も含めてチーム全体をマネジメントしなければならない。
 GMのMはマザーという意味もあるのかもしれないですが、本来はマネージャーのMなはずですからね(笑)
 監督を選びサポートしながらも、その監督に振り回されずに自分達の方向性を貫きチームを作っていかなければなりません。
 祖母井さんだってオシム監督の言いなりではなく、特には言い合いもしていたようですしね。


 問題はチームの方向がどちらを向くべきなのか。
 それはジェフに関係する皆で考えるべきことなわけですから、本来は私が断言すべきことではないと思います
 多くの人が「金があるならどんどん即戦力を補強すべき」というのであれば、そちらの方向にチームが流れていくのも当然のことでしょう。
 けれど、それが本当にいいことなのかどうかはわからない。
 だから、どれだけの人が真剣にジェフとチームのことを考えられるかが重要なんじゃないかと思います。



 今のジェフは転換期を迎えています。
 GMも社長も監督もかわり、JR東日本も積極的な姿勢を持ち始めた。
 けれど、それでどれだけチームがよくなったとしても全てが上手く進むはずもありません。
 クラブが一新されてよくなった部分も感じるけれど、逆に未熟な部分も多数感じる。
 ならばそれをしっかりとサポーターも感じ取って、ダメなところはダメとはっきり言うべきでしょう。
 昼田さんだから大丈夫、三木社長がやったら何でもOKとなるは一番最悪な展開です。
 ただのイエスマンにしか過ぎない。


 転換期だからこそ、しっかりと見ていかなければ。
 今の方向性がダメならば作り直せばいいと言う人もいるのかもしれない。
 けれども、それには非常に長い時間がかかることでしょう。
 安易に優勝争いを目差す方向性になったらそれこそ大問題です。
 そんなことしたら、結果的にはこつこつと作り上げる以上に時間がかかることになるでしょう。



 まずはその方向性をしっかり見つめていくためにも、このオフが重要になってくるはずです。
 フロントがどんな意図でどんな方向性で補強し、チームを作り上げていくつもりなのか。
 何よりもそこがクラブにとって、一番重要なのですからね。