深井正樹獲得を正式発表

 なるほど、深井ですか。
 これは今のジェフにとって、良い補強になるかもしれませんね。


 今のジェフの前4人ってこんな感じ。


タイプA(ポゼッション)


 またもやっつけで図を作ってみましたよ(笑)
 ポスト役は当然巻。
 もし巻がいなくなれば、レイナウドと言うことでしょうか?
 ちょっとタイプは違うけれど、まぁしっかりとポストの出来るFWなんて日本中探してもなかなかいないので仕方がないでしょう。


 で、中央でタメを作りパスを出すのが、ミシェウですね。
 ここでタメが出来るから落ち着いてパスが回せるし、ミシェウが上下に動くからミシェウが下がって来た時に相手のボランチの位置にスペースが出来て、そこにSHが中に入ってきて巻のフォローをしたり、SHが中央に入ってできたスペースにSBがオーバラップを仕掛けるなんてことも出来る。
 そのミシェウがいない時は、工藤でもありなんじゃないか?と私は思うのだけど。
 一時期はトップ下もやっていたわけですしね。 
 ミラー監督が今の時点で工藤の中央起用をどのように評価しているかはわかりませんし、確かに現状ではまだミシェウほど効果的な動きはできないとは思いますけど…。





 しかし、工藤をミシェウのところで使うと、今度はアタッカーがいなくなる。
 現在のアタッカーは谷澤と工藤。
 根本もいるけれど、アタッカーというより本来はクロッサーなんですよね。
 川崎戦では本来得意ではない中に入ってくる動きなどを頑張ってやっていたけれど、やっぱりアタッカーとしての役割を求めるのは無理があるようです。
 根本のようなクロッサーが悪いわけではなく、周りがクロッサーを活かすような動きをしていないので、なかなか連係があってこない。
(それに守備でも若干周りに比べてレスポンスが遅いし、スタミナも90分は持たないようで…。)


 監督としては本来はクロッサーではなくアタッカーをここに置きたいということでしょう。
 だから、周りもアタッカーを活かすような動きをしているということです。
 だから貴重なアタッカー候補である苔口も重要な戦力だと思うのだけれど、現在は負傷中。
 新居もドリブルでの突破力やクロスのあるアタッカーというより、ゴール前でのシュートやトラップ技術、得点感覚がウリのストライカーだし、マツケンもまだまだ物足りない部分がある。




 だから、なるべく工藤はトップ下ではなくアタッカーに置きたい…というか、そこで使わざるをえないんでしょうね。
 特に川崎戦では、もう1人のアタッカーである谷澤がいなかったわけだし。



タイプB(カウンター)


 …でタメを作れる選手を中央に置けないから、その分2トップにしてカウンターを狙うのが川崎戦でも見せたこの布陣。
 中盤でタメができないからポゼッションもできないし、ポゼッションができないのであればカウンターを狙うしかない。
 そういう意味で「ためる選手がいなければ諦めてカウンター(タイプB)」というのはすごく理論的ではあるんだけど(そして中盤が1人減るからますます放り込みサッカーになっちゃう)、その時の形(カウンターでどこを狙うのか、どうやって崩すのかなど)がはっきりしていないし、強烈なストライカーやパサーもいないので、なかなかいい展開にはなりづらい。
 当然これでは巻も攻撃で活きてこない。
 まぁ、それでも守備ですごく頑張ってるから、欠かせない選手だということには変わりないのだけど。


 そう考えるとやはり基本的にはタイプAがいいのでしょう。





 そこで、深井なのかな?と。
 深井は新居とは違ってDFラインとの駆け引きで活きるタイプと言うより、ドリブルなど足元の技術で相手を崩していくタイプ。
 だから、アタッカーとしても期待できるなじゃないでしょうか。


 しかも、ミラー監督はアタッカーにサイドへの突破だけでなく、中央に入ってきての得点能力を求める傾向にあります。
 もともとFWである深井にこの仕事はぴったりなのではないかと。
 しかも不足がちな左利きの選手ですしね。
(まぁ、もしかしたら新居より自分でボールを持っていけそうだから、カウンターの時のFWとしても起用できるのかもしれないけれど。巻との連係はばっちりだろうし。)




 深井が加入してくれてアタッカーとして期待できれば、これでやっとアタッカーも人数が足りる…とまでは言えませんが、ようやくアタッカーのバックアップができたと言えるのではないでしょうか。
 ポジションが2つあるのに対し、計算できるのは谷澤、工藤とギリギリで根本だったわけですからね。
 


 うまくいけばタメの出来るミシェウがいなくても、工藤が中央に入って谷澤と深井がサイドでアタックを仕掛けるという形ができるかもしれません。
 タイプBでの戦い方がまったく機能しない今、深井加入によってタイプAのサッカーが維持できるのであれば、これは非常に重要な補強となりえるのではないでしょうか。