サッカー男子でアジア勢が全滅している件


グループA
アルゼンチン 勝点9
コートジボワール 勝点6
オーストラリア 勝点1
セルビア 勝点1

グループB
ナイジェリア 勝点7
オランダ 勝点5
アメリカ 勝点4
日本 勝点0

グループC
ブラジル 勝点9
ベルギー 勝点6
中国 勝点1
ニュージーランド

グループD
イタリア 勝点7
カメルーン 勝点5
韓国 勝点4
ホンジュラス 勝点0

 あわわわわわわ(笑)
 唯一試合に勝ったのが韓国なんだけど、相手は格下と思われるホンジュラス。しかも最終節。
 いやいや、それでも勝てたんだから貴重な一勝だったとに変わりはないんですけど。
 なにせ、もしこの試合で勝っていなければ、アジア勢は未勝利になるところでしたからね。


 ってか、中国は黄金世代じゃなかったんですか(笑)
 中国チームはここ1,2年あまり良くないようだったけど、まさかホームである本番でもこんな結果になろうとは。
 まぁ、カンフーキックをやっているような時点で、このチームの発展はありないんだろうけど…。




 この結果を見ると、日本が世界相手に本気で勝つつもりがあるのであれば、アジアばかりに目を向けているような場合ではないように思います。
 アジアのレベルが低いとは思わないけどいつまでたってもアジア目線のままでいると、こりゃほんとに世界に置いてかれてしまうのではないかと。
 オシム監督が「アジア枠がなければ日本はW杯に出場できないだろう」みたいなことを言っていたけど、この結果を見ると確かにそう言われても仕方がないのでしょう。


 まぁとはいえ、日本はアジア予選を突破しなければ世界の舞台にも立てないという現実もあるのが、強化の難しいところなんでしょうけどね。
 予選突破のためにアジア対策もしつつ、他方で世界も見据えていかなければいけないんですから簡単な問題ではないのでしょう。
市船時代だったか現強化委員会副委員長の布啓一郎氏が世界大会を経験してから日本だかアジアの大会に出た時「世界を経験してしまうと逆に日本では戦いにくくなってしまった」というようなことを言っていました。ジェフもトルコ合宿の後はなんだか感覚がおかしい気がする。このことからもアジア対策と世界対策はある種の別物と考えた方がいいのではないかと思います。)



 もしかしたら『井の中の蛙』は、Jのクラブだけでに限ったことではないということなのかもしれませんね。
 前にも言ったけど、今の協会は「とりあえずアジアで勝っておけばいい」って考えなんでしょうか?
 ありえなくはないですよね。
 その方が無難だし、強化もとりあえずアジア対策だけしておけばいいんだし、W杯にさえ出ておけばマスコミやファン、スポンサーもある程度納得することでしょう。
 けれど、それではいつまでたっても日本サッカーの真の発展というのはありえないんじゃないでしょうか。


 少なくともオシム監督は世界を見据えた強化を行っていたはずだけど、協会の中で誰かその意思を受け継いでいる人っていうのはいるんでしょうか?


 いや、もう協会や代表じゃなくてもいいのかもしれない。
 というか、協会や代表ではあまりにも頼りないのであれば、クラブレベルで世界を意識した強化を求めた方がいいのかもしれません。
 けれど、現実問題としてこちらはあまりにも世界への道が、少なすぎるというのが実情がある。
 確かにCWCもあるんだけど、やっぱりレベルの問題がある。
 浦和がCWCに出場してミランと対戦できたことは今改めて考えても画期的なことだったんだと思うんだけれど、どうしてもレベルの問題もあるし大会が一発勝負であるというのも少し残念な思いがあります(逆に02年に磐田が出場予定だった世界クラブ選手権が消滅したのは、日本サッカー界にとって大きなダメージだったといえるでしょうね)。
 W杯やEURO、CLなどと比べてしまうとやはり…。 
(いや、だからといって、EUROやCLにはどう頑張っても出れないのだから、CWCで“勝つこと”を目差して頑張るしかないのだろうけれども…。)


 もちろん基本的にチーム強化というのは、少しずつコツコツとやっていくしかないのでしょう。
 しかし、日本サッカーとしてどちらの方向に向かうのか。
 いがみあうのもいいんだけどそのあたりをもう少し冷静に団結してやっていかないと、右肩上がりといわれていた日本サッカー界もそろそろ危ないのではないかと思います。


 正直、焦りもあります。
 このままで本当にいいのか、このままの方針でいつかは世界と本当に戦っていけるのか。
 日本五輪代表の北京での3戦全敗、アジア勢の全滅はもしかしたらその警告ではないかとすら思うのですよね…。