巻の気持ちで呼び寄せたゴール

前回までのあらすじ:
何のとりえもないが人一倍頑張ることは出来たメイドのマキ。
Mr.オシムの下で仕事を貰った彼女は、小さな黄色い犬小屋を毎日ピカピカに磨き上げました。
その姿勢をMr.オシムに評価され青い大きなお屋敷でも仕事を任されるようになり、お屋敷でもお掃除を一生懸命頑張っていました。
しかし突然Mr.オシムが病に倒れ、お屋敷にはオカーダが来ることになります。
オカーダは若くて綺麗な女性が好みで、マキは徐々に居場所を失います。
そして、ついには苦手な仕事を任せられるなど、悪質な虐めも始まり…




 冗談です(笑)


 「巻の気持ちで呼び寄せたゴール」…というのは言い過ぎかな?とも思います。
 というのも私はもっとクリーンなゴールでオカーダ…じゃなかった岡田監督のマキへの評価を変えてやりたかったですからね。
 そういう意味では、物足りない。
 とはいえ、短い時間で巻にチャンスがなかったのも確か。
 その中でゴールに絡んだという事実は、決して無駄ではないと信じたいですね。
 実際、巻がいなければあのゴールは生まれなかったんでしょうから。




 岡田監督は試合後、このチームに関して「何かが足らない」と話していたそうです。
 それが、巻が見せたような献身的なプレーだったんじゃないでしょうか。
 岡田監督がそれに気づくかどうかは解らないし、他の解答を導き出すのかもしれない。


 けれど、私は巻の献身的なプレー、チームへの姿勢をもっと高く評価すべきだと思うし、こういった選手が評価されない限り日本のサッカーは進歩しないとまで思います。
 …うん、まぁそこまで期待してないけどね(笑)


 別に巻じゃなくてもいいのかもしれないですけどね。
 今野だって、安田とかだって頑張っていたし。



 でも、それとは別に戦術的にも“本来ならば”巻は必要な存在だと思っていますけど。








 さて、この試合。
 全体的には相変わらず良くない試合展開でしたけど、収穫(というか解ったことか)も少しはあったんじゃないかと思います。
 後半のグダグダサッカーに関しては、唖然としてしまいましたけど。


 注目したのは、安田の積極的な攻撃参加。
 安田がサイドのタッチライン沿いを駆け上がることで、岡田監督になってからなかなか見られなかった、攻撃でサイドを広く、そして深く使う展開がようやく見れました。
 「接近」するのはいいけれど、「展開」に乏しかった代表。
 アマル監督が今の日本代表に対して「サイドを使えていない」と分析していたけれど、これまでの代表はまさにその通りになってしまっていました。





 中央に人数をかけて狭い位置でパスをつなぐ、あるいは逆カウンターを狙うのはいいのだけれど、そのまま強引に中央突破ばかりを狙うというのは、あまりにも無謀すぎます。
 これから最終予選に向けて、それでは勝ち星を拾えないでしょう。

 
 やはり1トップをやっていくのなら、サイドに最低でも1人は裏を狙える選手がいないと、現代のサッカーでは厳しいと思います。
 別に安田でなくても誰でも構わないですけど、俊輔、本田、遠藤、松井などは本来中央で活きる選手(松井はやろうと思えば裏もいけるか?)。
 いい選手かどうかは別にして、広くサイドを使えるタイプではないですからね。



 けれど、一方で安田、内田という両サイドバックを起用したことで、カウンターへの対応には不安が残ってしまいました。
 憲剛がいる分、長谷部より中央の守備は安定していましたけど…。





 結局どこかに攻撃的な選手を置くと、その分そこの守備が疎かになってしまうのが今の代表チームの現状なのでしょう。
 そのあたりを果たして最終予選までに修正できるのか…。
 

 それとサイド攻撃の2つが大きな課題になるでしょうね。
 まぁ、それ以外にも色々な問題が残っていますけど。





 勝てているから課題は見えづらいけれど、最終予選からが日本代表にとっては本当の勝負ですからね。