チーム状況が変れば補強ポイントも変る

 監督が変ればチーム状況も大きく変わる…。
 今回のジェフだけでなく、岡田監督が就任した日本代表も短期間でまったく違ったチームになってしまったように、現代サッカーでは監督が非常に大きな影響力を持っているものと考えられます。


 そして、チーム状況が変われば補強ポイントも少なからず変ってくるでしょう。
 そのあたりを少し考えていきたいと思います。
 まずは外国人選手から…。



1.フルゴビッチについて
 監督交代でチームは上向いてきたとは言え、依然ジェフは最下位。
 強力な外国人選手がもう1人必要だと、強化部が考えたとしましょう。
 しかし、外国人枠は埋まっているので誰かを解雇しなければいけない。ボスナー解雇の可能性は低いでしょう。


 そうなるとレイナウドフルゴビッチを解雇となるのだけれど、新体制になってからはレイナウドがレギュラーだし、戦術面でも前線でキープできるレイナウドは重要になってきそうです。
 一方でフルゴビッチクゼ監督の下では可能性を見せてくれたけれど、新体制になってからは出場機会がありません。
 それを考えると、解雇するのはフルゴビッチとなるのでしょうか…。
 

 早期に見切りをつけるのは可哀想だという見方もあるかもしれないけど、戦力と判断されず“飼い殺し”状態になってしまう方が選手にとっては辛いことだと思います。
 「レイナウドの変わりにキープが出来て決定力もあるFWを!」という声が一番大きいかもしれませんが、タイミングと状況を冷静に見極めなければいけません。


 既にシーズンは3分の1以上経過しチームが最下位であるということを考えれば、一番やってはいけないのが補強のミス。
 試合に出ていた選手を解雇して、連れてきた大物FWがまったく動かなかった…では洒落になりません。
 開幕直後ならともかく今のタイミングでそれをやってしまっては、取り返しのつかないことになってしまいます。


 それならば、多少物足りなくとも無難に戦力になっているレイナウドを残した方がいいのかもしれません。
 だからオーウェンには反対したのです(笑)


 一方、フルゴビッチは現状では残念ながら戦力にはなっていませんから、解雇してもマイナス面は少ないかもしれませんね。
2.レイナウドと相性の良くない巻
 もしレイナウドを攻撃の中心選手として考えると、難しくなってくるのが巻の立場。
 守備力や高さの面では、ジェフに並ぶものが居ない巻だけれど、レイナウドとの相性はイマイチ。
 前線でタメを作りそこからスルーパスを出すレイナウドと相性がいいのは、新居や青木孝太などスピードのある選手でしょう。
 

 逆に巻が攻撃の軸になりえると判断できれば、レイナウドは解雇され得点能力の高い新外国人FWを獲得という話しになるかもしれませんが…。
3.レイナウドの怪我
 もしレイナウドを残すとして、一番心配なのが怪我ですね。
 ジェフに入団して1年くらい経過しているレイナウドだけど、怪我が多く実働したのは半分くらいじゃないでしょうか。
 そういった選手を攻撃の軸にする不安も、確かにあります。
 柏のように怪我の多いフランサを残しておいて、フランサの代役も補強するって案もあるでしょうけど、本来は外国人3人が軸としてしっかり戦って欲しいですよね。







 外国人選手だけでなく、日本人選手の補強も監督が変わって変化が出てくるかもしれませんね。
 斉藤のボランチが高く評価されるのであれば、戸田や倉田の補強は諦め(もっとも倉田獲得は寺田が負傷してますます厳しい気がするけど)、他のポジションを補強する可能性もあるかもしれません。
 例えばサイドバックだとか、ウイングだとか…。





 それとちょっと気になるのが、ミラー監督が“イングランドから来た監督”だということ。
 ミラー監督の就任会見で「イングランド型のマネージャータイプの監督としてやっていくのか?」という質問をされた記者もいたけれど、それもそういった意味で聞いたんじゃないかと思います。


 ようするにミラー監督も選手の補強などを含めて、チーム全体をマネジメントするタイプの監督である可能性もあるのかな…と。
 そうなってくると、もしかしたら補強プランにもより積極的に監督から意見が出てくるのかもしれません。


 オシム親子は補強に関してほとんどGM任せでしたから、これも大きな変化でしょうね(クゼ監督は短い期間だったのでわかりません)。
 それが良い変化かどうかは、やってみるまでわかりませんけどね。





 しかし、心配なのは監督が中断直前に変ったことですね。
 本気で補強を考えるのならば、早い段階から動きたかったはずです。
 けれど、監督が変って色んな状況が変ったわけで、もう一度補強プランを練り直さなければいけないのかもしれません。


 状況からして仕方のないことではありますけど、出来るだけライバルから遅れをとらないように頑張らないといけませんね。